自炊した本向けの電子書籍リーダーおすすめ6選｜メリットやデメリット・やり方も！

「自炊」と聞くとどんな意味を考えますか？多くの方は自分のための料理をイメージするのではないでしょうか。しかし、この記事で触れる自炊は「本の自炊」であり、上記の意味とは異なります。本の自炊とは、所持する紙媒体の書籍をスキャナ等を使ってデジタル化することです。

最近では電子書籍が増え、持ち運びが楽が「Kindle Paperwhite」などの電子書籍リーダーなどが人気ですが、もちろん自炊した本は電子書籍リーダーで読めます。まだ電子書籍が発売されていないけど、どうしても自分の好きな本がある方には特におすすめです。

この記事では、本における自炊のメリット・デメリット・やり方について触れ、自炊本を読むのに適している電子書籍リーダーの選び方・具体的な商品を紹介します。ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

本を自炊すると、電子書籍化されていない本も電子書籍リーダーで読めるようになり、読書がますます捗ります。ここでは、本を自炊することのメリット・デメリットについてご紹介しますので、ぜひご参考ください。

自炊のメリットは大量の本のデータを持ち運びやすい点です。紙媒体の本を電子化して電子書籍リーダーなどの端末に保存すると、本棚にも収まりきらないような大量の本のデータを端末一つで持ち運びできます。

また電子書籍化されていないような古い本はもちろん、どんな本でも自炊によって持ち運びができます。デジタル化すると本棚が不要になるため、部屋をスッキリと整理できるのも魅力的です。

便利な本の自炊ですが、デジタル化して電子書籍リーダーで読めるようにするまでには多くの手間を要し、面倒くさいと感じる方もいます。また公式の電子書籍とは異なり、フォントや行間の変更はできず、使いにくいと感じるケースもあります。

また自炊の方法によっては、綺麗にデジタル化するのが難しい場合も。後述で自炊の方法を紹介しますが、一般的には原本を裁断・解体する方法の方が、原本に傷をつけずにデジタル化する方法よりも綺麗に自炊本を作れます。

すでにお手持ちの本を自炊したり、これから本を購入して自炊する前に確認しておきたい点を紹介します。それは目的の本の電子版の有無です。紙媒体よりも使い勝手のいい電子版の需要は近年さらに高まっているため、目的の本がすでに電子化されている場合もあります。

自炊本よりも電子書籍の方がフォントや行間を変更できて、異なる端末でも読んでいるページを同期できるなどと便利です。手間をかけて自炊するよりもメリットがあります。

本の裁断にはペーパーカッター(裁断機)を使用します。裁断できる厚みに限界がある場合が多いので、カッターナイフでページの境目を真っ直ぐ切っていくつかに分けて、ページの接着部分に近い余白のところで裁断します。

本がバラバラになるように裁断するのは手間がかかりますが、自炊用の裁断機の中には1回の裁断で解体できる高性能のものもありますよ。

裁断した本をスキャナで読み取る際の、ファイル形式もチェックしておきましょう。PDFファイルは印字が綺麗で文章向きです。JPGファイルは色を多用する画像の保存に適していて自炊では写真が多く使われている本に適しています。

自炊を目的とするスキャンにはドキュメントスキャナがおすすめです。綺麗に読み取りたい場合はスキャナの設定で解像度を上げましょう。文章の場合は300～400dpiが理想的な解像度ですが、解像度を上げるとファイルサイズも大きくなる点は注意してください。

自炊した本を電子書籍リーダーに入れる方法はいくつかありますがKindleの例を紹介します。スキャンの時点でJPGファイルを選んで読み込み、ZIPに圧縮した後に拡張子をCBZに変えます。CBZをKindleファイル(mobi)に変換してからKindleにコピーしてください。

Windowsではファイルを右クリックでZIPに圧縮できます。またCBZからKindleファイルの変換にはフリーソフトの「ChainLP(Windows専用)」がおすすめです。これらの方法でKindleのホーム画面上に自炊本が出てきて利用できるようになります。

スキャン代行・自炊代行を行っているスキャンサポートは、50冊以下なら10営業日(※土日祝を除く)の納期で対応してくれる迅速さが特長です。また一般書籍やコミック、雑誌、参考書などさまざまな種類の書籍におすすめのコースが用意されています。

基本的な料金は1冊につき100円から電子書籍化でき、さまざまなオプションをつけられます。期間限定のお試し無料キャンペーンやクーポンの配布などを実施している場合もあるので、チェックしてみてください。

スキャンピーは、1冊80円から自炊をしてくれるサービスです。電子化したい書籍をスキャンピーに送るだけでPDF化し、オプションでテキストの抽出が可能なOCR処理もできます。

またOCR処理にフルカラーやファイル名変更などのオプションを含んだバリューパックも1冊210円(※21冊から受付可能)で可能です。低価格でお得なため、大量の書籍をPDF化したい方におすすめです。

秋葉原に店舗を構える自炊の森では、店内に用意されたスキャンブースで自炊可能です。また店内にコミックや専門書・ビジネス書などを揃えた自炊の種スペースを設けており、手ぶらで来店し実際に自炊体験もできます。

特長はCCDセンサーによるスキャナを使用するため、原本を裁断・解体せずに書籍をJPGデータにできる点です。利用料は140円/100gで、納得いくまでスキャンできます。他にも裁断代行サービスも行っています。

小説はそこまで容量は多くないですが、漫画を自炊するとなると容量が多くなります。安いものだと、内部ストレージ容量が小さい場合があるのでしっかりとチェックしてから購入してください。もしくは、MicroSDカードなどの外部ストレージを挿入できるモデルにするれば途中で容量が足りなくなった場合でも追加できます。

自炊した本はファイルサイズが通常の電子書籍より大きいため、電子書籍リーダー選びではストレージ容量の大きい製品がおすすめです。たくさんの書籍を自炊して持ち運びたい方ほどストレージ容量の大きな電子書籍リーダーが便利です。

また小説やビジネス本はデータ量が小さく、漫画や雑誌やデータ量が比較的大きくなる傾向にも注意してください。自分が好きな本のジャンルも考慮した上で、必要なストレージ容量を判断しましょう。

一般的に電子書籍リーダーの画面サイズは6インチが多く、Kindolの電子書籍リーダーの画面サイズも6インチが主流です。画面サイズが大きいほど書籍が読みやすくなりますが、外出先への持ち運びやすさも考慮して考えるのがおすすめです。

また自炊本ではスキャンがうまくできていない場合に文字の読みづらさがありますが、画面サイズの大きな電子書籍リーダーでは読みづらさが緩和されます。お手持ちのスキャナの精度も画面サイズ選びの判断基準になるといえます。

防水機能を備えた電子書籍リーダーなら、お風呂場での読書やプールサイドや海などの水辺での読書にも最適です。KindleやKoboなど一部の防水対応のモデルはIPX8の防水性能で水没にも耐えられる性能を持っています。

リラックスした入浴とともに読書を楽しみたい方や、アウトドアシーンで読書を楽しみたい方におすすめの機能です。

保存する電子書籍の量が増えてきた時に便利なのが本棚機能(コレクション機能)です。パソコンのフォルダ分けのように、カテゴリーを作成して電子書籍を整理可能です。中には、鍵付き機能が搭載されている場合もあります。

フォルダで整理すると読み返したい本をすぐに探せるほか、出版社や著者で分類するのも俯瞰的な目線で読書を楽しむのにおすすめです。ただし電子書籍の量が膨大になってきた場合には検索機能の方が便利です。

自炊本を読むのにおすすめのアプリを紹介します。自分が使う端末に合わせて使いやすいアプリを使って自炊本を楽しみましょう。タブレットでもOSによって使いやすいアプリや、ダウンロードができるアプリは異なります。

たとえばiPadでは「i文庫HD」が定番です。青空文庫の作品を読むためのアプリですが、自分で用意したデータも読めます。またAndroidでよく使われているアプリは「SideBooks」で、読むときは本のページをめくるような演出で読めるのが特徴です。本の一覧は、本棚に収納しているような見た目なのでおしゃれに使えます。

一方でWindowsなどパソコンの大きな画面で見たい場合は、「SumatraPDF」がおすすめです。起動が速く、ページのめくりも速いのでストレスなく読めるのが特徴です。

仕事に役に立つ実践的なビジネス本や、何度でも読み返したい名作コミック、料理を楽しくするレシピ本など、さまざまな書籍を自炊してみましょう。電子書籍リーダー1つで多種多様な知識や感動を持ち運べば、より充実した生活が送れますよ。