電気ケトルの電気代は高い？安い？｜お湯を沸かすときに一番安い方法は？

お湯を沸かすにも、いろいろなアイテムがあります。電気ポットに電気ケトル、そしてやかんです。コーヒーやカップラーメンなど、忙しい朝やランチタイムにお湯をすぐに用意できたら嬉しいですよね。実は、電気ケトルなら少量のお湯を素早く沸かせます。

一人暮らしの方にも人気の電気ケトルですが、湯沸かしや保温にかかる電気代は電気ポットと比べて安いのか、高いのか？やかんのガス代と比べると？など、使用にかかる光熱費は気になりますよね。そこで今回は、電気ケトル・電気ポット・やかんの電気代とガス代を徹底比較します。

また、平均的な沸騰時間や電気代を節約する方法、保温時の電気代についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。電気ケトルの人気おすすめ商品も必見です。

一般的な電気ケトルの消費電力は、約1,300Wと言われており、高い知名度を誇るティファールの電気ケトルの場合を見てもそれはわかります。

たとえば、ティファールの電気ケトル「メゾン 1L KI271FJP」で、電気代を計算してみると、満水時の沸騰時間は4分32秒、「メゾン 1L KI271FJP」の消費電力は1,250Wとなります。つまり、1Lの水を沸騰させるのに必要な電気代はなんと、たったの2.53円です。

なおコーヒー1杯分である140ccの沸騰時間は56秒でした。必要な電気代は0.56円となりますので、多めの湯量を一気に沸かす方が電気代が安くなります。とはいえ140ccごとに沸かしても電気代は約3.5円ですから、あまり気にする必要もありません。それらを踏まえ、1日に4回お湯を沸かすとなると1ヶ月の電気代を約5円で計算したとしても約1,500円です。

電気ポットの電気代は、計算の難易度がやや上がります。ほとんどの電気ポットが、保温機能も備えているからです。したがって沸騰させたときの電気代と、保温機能でかかる電気代を別々に計算します。

知名度の高いタイガー魔法瓶の「とく子さん」シリーズ、「PIS-A220」で電気ポットの計算をします。容量が2.2Lですから、計算したら1L換算にしていきます。なお、電気ポットや電気ケトルのモデルによっても電気代は変わります。

電気ポットを24時間つけっぱなしすると、一般的な2.2リットルの電気ポットであれば1ヶ月の電気代は約900円です。電気代を抑えるなら夜間はできるだけ電源を切り必要な時に沸かすのがポイントです。

電気ポット「PIS-A220」は、2.2Lを沸騰させるときの消費電力が700Wです。沸騰時間は約25分かかります。よって2.2Lを沸騰させるのに7.75円の電気代がかかります。1Lあたり約3.5円の電気代がかかる計算になりました。

電気ケトルが1Lを沸騰させるのに2.53円でしたので、電気ケトルと比較すると、電気ポットの電気代はやや高いと言えます。ですが電気ポットは、電気ケトルに比べて湯量を多く保存しておくことが可能です。次は保温時の電気代を見ていきましょう。

電気ポットの保温時の電気代は、1日あたりで計算します。保温時の「PIS-A220」の消費電力は、1日あたり0.64kWhです。1kWhが27円ですから、保温時の電気代は1日でおよそ17.3円となります。湯量も多少は関係するでしょうが、1Lでも満水時でも大きく電気代は変わらないでしょう。

電気ポットは沸騰させるのに7.75円の電気代がかかり、保温に17.3円の電気代がかかりました。1日に約25円の電気代がかかる計算になります。2.2Lの容量で計算しましたので単純に割って1L換算すると、電気ポットは1日に11.3円の電気代がかかります。

11.3円は電気ケトルで、1Lずつ4回沸騰させられる電気代です。ただし電気ポットの場合、いつでも適温のお湯がすぐに注げるというメリットもあります。使用目的やシーンによって、どちらのアイテムが最適か変わってくるでしょう。

やかんで1Lの水を沸騰させるのにかかるガス代は、約3.6円。電気ポットと同程度です。ただし、都市ガス・プロパンガスなど契約しているガスの種類によっても変動します。また、電気ケトルや電気ポットのように自動電源オフ機能や保温に切り替わる機能がないので、お湯が沸いたら自分で火を止める必要があります。

また、一人暮らしなどでキッチンが狭い場合、電気ポットや電気ケトルならコンセントさえあればどこでもお湯を沸かせます。他のアイテムに比べてやかんは、利便性では劣ってしまいます。

IHクッキングヒーターでコーヒー1杯分のお湯を沸かすのにかかる電気代は、約0.3円前後です。これはガスコンロと大きな差はない金額と言えます。ただ、ガスコンロ・電気ケトル・電気ポットと比べお湯を沸かすのが一番早いのがIHクッキングヒーターです。

ガスコンロより早く沸騰するためIHの方が効率がよく、オール電化にすれば電気代は一番安いと言えます。

電気ケトル、電気ポット、やかんそれぞれの沸騰時間を比較してみます。すべて1Lに対して、どれくらいの時間が必要かで算出しています。また上述してきた、1Lを沸騰させるための電気代についても表にまとめるので参考にしてくださいね。

やかんは沸騰にかかるコストが電気ポットと同程度で、沸騰させるまでの時間がもっとも早くなります。電気ポットは機能面で優れていますが、コスト面で電気ケトルに劣ります。利便性と低コストの2つを兼ね備えているのが、電気ケトルと言えます。

お湯を沸かすアイテムを選ぶときは、自分のライフスタイルに向いているものを選ぶのも大切です。そのためには、電気代やガス代以外の特徴やメリット・デメリットを知っておきましょう。以下の表にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

電気ケトルの節約術の基本は、水の量は必要な分だけにすることです。沸かす水の量が多いほど電気代はかかります。最大値まで水を入れなくても使用できるので、余らせない量を把握しておきましょう。もしも余ってしまった場合は、魔法瓶の水筒に入れておくのもひとつの方法です。

野菜や卵を茹でるときに使用するお湯を、電気ケトルで沸騰させてしまうという方法もあります。ガスで沸騰させるよりコストが安く省エネになるので、電気ケトルで沸騰させてから鍋に注いで調理に使用します。

また、給湯以外の用途にも使用すれば節約になります。たとえば、レトルト食品は、ものによっては電気ケトルで温めることが可能。ガスコンロでお湯を沸かして温めるより、素早く温めて食べられます。この場合も故障や事故を防ぐため、かしたお湯を別容器に移し替えて使用しましょう。

電気ポットの節約術は、保温温度の適切な管理がポイントになります。電気ポット内のお湯を使う場合、お茶を淹れたり赤ちゃんのミルクに使うのであれば90℃や70℃で十分です。使う予定もないのに98℃など高温に設定していると、それだけで電気代が多くかかってしまいます。必要に応じて、温度設定を変更するようにしましょう。

なお、長時間の外出などで保温する必要がないときは、コンセントからプラグを抜いてしまうのもひとつの方法です。再沸騰が必要になるため、半日以上使わない場合に試してみてください。

電気ケトルや電気ポットの電気代は、それほど高くありません。それでも電気代を安くする方法をお探しの場合は、契約アンペア数や電気料金プランの見直しも効果的です。電力会社や契約内容を見直して、家庭に最適なプランに変更するのも節電につながります。

契約アンペア数は無料で変更できるので、実際の使用電気量とあわせて確認してみてください。1～2人世帯は30A、3人世帯は40A、4人世帯やオール電化は50Aが適切といわれています。ただし、契約アンペア数の変更は年1回などと決められている場合もあるため、変更前に確認しておくと安心です。

また、電気料金プランは「基本料金＋従量料金」や「使った分だけ電気代が発生する」など電力会社によって異なるため、サポートセンターに直接相談してみるのをおすすめします。料金プランのシミュレーションが行えるウェブサイトもあるので、ぜひ活用してみてください。

見てきたとおり電気ケトルの電気代は、電気ポットややかんより安くて省エネでした。また電気ケトルはさまざまな場所に設置できるので、利便性も非常に高いアイテムです。電気ケトルを賢く使用して、省エネな暮らしを実現してください。他にも電気ケトルやポットについてご紹介しているの記事があるので、ぜひご覧になってみてください。