石油ストーブのおすすめ17選｜電子点火とは？メーカーごとの違いも解説

石油ストーブは燃料に灯油を使用するストーブのことで、エアコンや石油ファンヒーターのように電気を使わないのでコスパがいいのが魅力です。暖房器具に欠かせない暖かさという点にも優れており、幅広いシーンで活躍します。

定番のコロナ、使い勝手のいいトヨトミ、昔から変わらぬレトロなデザインがおしゃれなアラジンなど、各メーカーからたくさんの石油ストーブが販売されています。選択肢が豊富なのは嬉しいものの、多すぎて選びきれないとお悩みではありませんか？

この記事では石油ストーブの選び方と、小型から大型までのおすすめ商品をご紹介します。また、電子点火とはどのような点火方法なのか、ほかの点火方法との違いについても必見です。灯油の保管方法や20畳以上向けの商品についても解説していますので、最後まで読んで役立ててください。

石油ストーブはメリットが多い反面、デメリットも存在します。ライフスタイルによっては不向きとなることもあるため、慎重な見極めが必要です。石油ストーブのメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

石油ストーブのメリットは、とにかく暖かいことです。6畳ほどの広さであれば反射式でも十分暖かいですし、対流式は冬でも半袖で過ごせるほど暖かくなります。ファンヒーターのようにホコリが舞い上がることもありませんし、価格が安いのも魅力です。

灯油はコスパが良く、電源を必要としないので停電時にも使用できます。上にやかんを置いておけばお湯が沸くので電気やガスを節約でき、さらには乾燥対策にもなり一石二鳥です。長時間煮込む料理を作りたいときも、石油ストーブの上に置いておくだけなので重宝します。

石油ストーブのデメリットとしては、灯油の補充と調達に手間がかかることと、こまめな換気が必要なことです。小型は扱いやすく便利な反面、タンク容量が小さいので補充回数が増えます。灯油はガソリンスタンドやホームセンターなどから購入するため、調達手段の検討が必要です。

石油ストーブは灯油を燃焼させるので、換気をしないと酸素不足による一酸化炭素中毒のリスクがあります。換気の目安は1時間に1～2回と頻度が高く、その都度室温が下がることに。

また、集合住宅（賃貸）では使用を禁止しているところもあります。賃貸物件で石油ストーブを禁止しているのに使用して火事になった場合、火災保険が適用されないことがあるので注意が必要です。

結論から言えば、石油ストーブも石油ファンヒーターも灯油代は同じなので、電気を使わない分石油ストーブの方がコスパがいいです。灯油の価格（全国平均/18L）は1,998円、灯油1L当たりの価格は111円（2023年2/6時点）を元に計算してみましょう。

6畳用の石油ストーブで1時間あたり約0.2L消費するとされているので、灯油代は22.2円です。ファンヒーターは電気を使用するため、さらに電気代が1kWhあたり27円かかります。消費電力はモデルによって異なるものの10W～30W（燃焼時）と意外に低く、電気代は1時間当たり0.27円～0.81円です。

1日に8時間使用した場合の灯油代は177.6円、電気代は2.16円～6.48円と1日当たりではあまり差はないものの、数年単位で見た場合は灯油代だけで済む石油ストーブの方がお得です。ただし石油ストーブは古くなると燃焼率が低下するので芯の交換や買い替えを検討するといいでしょう。

石油ストーブにも種類があり、種類によって暖かさが違います。用途に合っているかどうかを見極めて選んでください。

反射式は燃焼部の奥に反射板があり、反射板が熱を前方へ跳ね返すという仕組みです。ストーブの前と上は暖かいものの、サイドや背面はあまり暖かく感じません。壁際かコーナーに設置したいときにおすすめです。

反射式は手頃な価格で購入できますし、小型サイズは一人暮らしや狭い部屋でも使いやすいでしょう。縦長のコンパクトサイズと横幅のある大型があり、用途に合わせて選べます。

対流式は広範囲を暖めることができるので、部屋の中央において使用したいときにおすすめです。円筒の上部から出た暖かい空気が、上昇と下降を繰り返すので自然に対流が生まれ、部屋全体に暖かい空気が広がります。

リビングやダイニングといった広い場所で使用したいときに向いています。レトロなデザインが多いので、おしゃれな石油ストーブが欲しい方にもおすすめです。ただし大きいサイズは価格も高く重量もあるので、設置スペースや予算を考えて選ぶといいでしょう。

石油ストーブには適応畳数があるため、部屋の広さに合わせて選ぶことが大切です。また木造とコンパクトでは適応畳数が異なりますので、使用する部屋の広さと構造もチェックして選んでください。

6畳～8畳の部屋で使用するなら反射式、8畳以上の広い部屋で使用するなら広範囲を暖められる対流式がおすすめです。寒冷地に住んでいる方は、使用する部屋よりも適応畳数が多いものを選ぶと安心です。

ストーブの大きさによってタンク容量も変わってきます。小型は狭い部屋に便利ですが、タンク容量が少ないため給油の回数が増えます。大型はたっぷり入りますが、設置スペースを取りますし大きいほど価格も高くなります。

大きいほど重量も増えるので、移動させることを前提にしているのであれば、持ち運べるかどうかも確認しておくといいでしょう。目安としては小型が3L～4L、大型が5L～7Lです。

現在流通している石油ストーブの多くは、電子点火です。電子点火とはスイッチを押すと「カチカチカチ」と音が鳴り火花が飛び着火するタイプです。電子点火はワンプッシュで扱いやすいですが、電池が必要になります。

石油ストーブは電源を使用しないので、停電時や災害時にも使用できますが、電池が切れていると使用できません。電池がない場合は、ライターやマッチでも点火できるので用意しておくと安心です。

メーカーによっては電子点火ではなく、ライターやマッチで点火するタイプもあります。災害時に備えたいのであれば、電池不要でハンドルを回せば点火できるタイプもおすすめです。

石油ストーブは電源を必要としないので、キャンプにも持っていけます。ただし大型は重量もあり持ち運びには不向きとなるので、キャンプ用として購入するのであれば小型のポータブル式がおすすめです。

ただしサイズが小さくなると暖かさでは不安が残ります。暖かいことを重視する場合は対流式を選ぶといいでしょう。持ち運びしやすいようハンドル付きかどうかも要チェックです。

長時間使用する方は、燃費がいい省エネモデルがおすすめです。燃費がいい継続燃焼が長いものなら、石油を給油する回数を減らせたり、燃料代を安くすませたりできます。また、給油回数を減らしたい方は、タンク容量が大きい石油ストーブがおすすめです。

新潟県に本社を置くコロナは、石油ストーブや石油ファンヒーターの他にも、給湯器からエアコンまで幅広い製品を製造している大手メーカーです。反射式ストーブの定番としても大変人気があり、タンクに独自の工夫を取り入れたことで給油の際手が汚れないのが魅力です。

国産メーカーの信頼と実績があり、安心して選びたい方におすすめです。小型も大型も揃っているので、用途に合わせて選べます。

トヨトミは名古屋に本社を置く国内メーカーの一つ。石油ストーブや石油ファンヒーターといった石油暖房機器やパネルヒーター、エアコンや扇風機など季節家電まで幅広く手掛けています。石油ストーブは種類が多く、ニオイを低減したモデルが人気です。

石油ストーブを消したときのニオイが苦手…という方にも、トヨトミのストーブなら安心して使えるでしょう。選択肢が豊富でおしゃれなデザインも揃っています。

アラジンは1930年に誕生したイギリスのメーカーです。アラジンといえばブルーフレームが代表的で、レトロなデザインがおしゃれだと評判になっています。90年以上続くロングセラーでありながら、進化し続けているため古臭さを感じさせないのがポイントです。

おしゃれな石油ストーブが欲しい方は、アラジンをチェックしてみてください。対流式が人気ですが、反射式もあるので用途に合わせて選べるのも嬉しいところです。

石油ストーブは季節家電のため、シーズンが終わると出番がなくなります。灯油は危険物扱いとなるためストーブ内のタンクやポリ容器に灯油が残っている場合は、保管方法に注意が必要です。タンク内に残っている量がわずかであれば、使い切っておくといいでしょう。

灯油を保管する場合は、必ず灯油用の容器を使用してください。容器は直射日光が当たらない風通しのいい場所に置き、容器の上から新聞紙やビニール袋をかぶせてカバーしましょう。灯油に使用期限はありませんが、保管方法が悪いと劣化します。

劣化した灯油を使用すると不完全燃焼を起こす可能性があるので注意が必要です。保管するのは1シーズンまでとし翌年には使い切りましょう。多めに買って余らせるよりは、面倒でも少量ずつ使い切れる量を買うのがおすすめです。

毎年暖房器具の光熱費が高くてお悩みなら、石油ストーブをおすすめします。ランニングコストが安く済み、部屋全体を暖めることができます。湯沸かしや調理もでき、ガス代も節約できます。選択肢は豊富に揃いますので、自身に合った最適な1台を見つけてください。