【プリンター】インクカートリッジの種類と特徴｜純正・純正以外はどっちがいい？

ご家庭だけでなく、学校や仕事などさまざまな場所で使用する製品、プリンター。カラープリントを多くする方や印刷物が多い方は、インクがすぐなくなってしまいますよね。プリンターのインクは、カートリッジを交換することで補充をすることができます。

プリンターのカートリッジは、大きく分けてインクカートリッジとトナーカートリッジの2種類あります。ご家庭で使う機会が多いのはインクカートリッジです。そこで、本記事ではインクカートリッジについて徹底解説します。

インクカートリッジとトナーカートリッジの違いや、種類別のメリット・デメリット、トラブルの対処法や、コスト削減ができるプリンターまで幅広く解説するので、プリンターをすでに持っている方もそうでない方も参考にしてください。

インクカートリッジは、インクジェットプリンターに使用される液体インクです。一方トナーカートリッジは、レーザープリンターに使用される粉状のインクです。それぞれの成分表を見てみましょう。

【インクカートリッジインク成分表】

【トナーカートリッジ成分表】

このように、インクカートリッジとトナーカートリッジは、使用するプリンターが違い、インクの成分も異なります。トナーカートリッジを使用するレーザープリンターは、高速で印刷可能なので、短時間で大量にプリントする必要がある企業などに向いています。

一方、インクカートリッジを使用するインクジェットプリンターは、プリンタヘッドが左右に動いて印刷するため、レーザープリンターより時間はかかりますが、ご自宅用や発色のいい高画質プリントに適しています。今回はインクカートリッジに焦点を当てて解説していきます。

CANONのFineカートリッジに代表される、メーカーが自社のプリンターのために独自で開発・製造しているインクカートリッジです。純正インクカートリッジの製品は、メーカーロゴが印刷されたパッケージに入っていますので、パッケージを見ればすぐにわかります。

互換(汎用)インクカートリッジとは、プリンターメーカー以外で製造されている非純正インクカートリッジです。互換(汎用)インクカートリッジのパッケージには、プリンターメーカーのロゴ表記はありませんが、問題なく使用できます。

純正品と比べ、インクの色味が多少異なることはありますが、品質は純正品と並ぶものが多いです。「互換(汎用)インクカートリッジ」や「キャノン用」「エプソン用」などのように、「(メーカー名)用」という表記になっています。

リサイクルインクカートリッジは、純正品のインクカートリッジを再利用して作られたカートリッジです。企業が、使用済み純正カートリッジを洗浄し、インクを充填して販売しています。インクの色味の違いが多少ありますが、プリンターとの相性は良く品質も悪くありません。

メーカー独自で開発・製作しているため、プリンターそれぞれの機種や機能に最適なインク特性を持っています。そのため、仕上がりの発色が良く劣化しにくいですし、カートリッジ交換も簡単に済みます。

また、プリンターのメーカー保証がしっかりしているところもメリットです。もし、インク漏れなどでプリンターが故障しても、メーカー保証があれば安心です。

純正インクカートリッジは、数回分のインクカートリッジ代で、プリンターがもう1台買えるといわれるほど、価格が高いです。その上、純正インクカートリッジには、大容量インクなどの増量されたインクカートリッジが少ないため、交換頻度も高くなります。

純正インクカートリッジが高価なのは、プリンター本体を廉価で販売し、インクカートリッジや写真用紙などの消耗品で利益を回収するためです。そのため、各メーカーでは、ICチップを付けるなど、非純正インクカートリッジが使いにくい工夫をしています。

非純正カートリッジは、大容量のものも多く、価格が安いだけでなく交換する頻度や手間を減らし、コスト削減が可能です。互換性が高いものは、プリントの品質も良くカートリッジ交換もしやすいです。

リサイクル品なら、複雑な形で互換インクが販売されていないタイプのカートリッジでも、手に入ることがあります。再利用なので、カートリッジが同形状で交換しやすく、エコにも貢献できます。

非純正の互換カートリッジは、互換性があってもプリンターと相性が良くないこともありますし、プリンターが誤作動することもあります。そもそも販売されていないカートリッジもあるのです。

互換品の品質は一律ではないので、作る企業により耐水性・耐光性に差があり、劣化にも差があります。

リサイクルカートリッジは、純正品と同じようにプリンターとの相性はいいですが、不具合が起きることもあります。また、互換品よりは、コストパフォーマンスが劣ります。非純正のリサイクル品は、使用済みのカートリッジ数が限られるため、安定供給が難しいこともあります。

非純正インクカートリッジは、純正品よりもインク漏れのトラブルが起きやすいです。あまり価格が安すぎる非純正品は、注意した方がいいでしょう。

非純正インクカートリッジは純正品と比べ、交換時にインクが漏れたり、手が汚れたりしやすいです。交換時に、コツや注意が必要なものもあります。

純正品と違い非純正品は、プリンターがカートリッジを認識できないトラブルも発生します。非純正でも互換性があるインクカートリッジにはICチップが付いていますが、相性によってはプリンターが認識しないことも多々あります。

純正インクは、メーカーそれぞれのプリンター性能が十分発揮できるように製造されているため、非純正インクカートリッジを使用すると、そのプリンター性能の特性が失われることもあります。

非純正カートリッジにもよりますが、純正インクカートリッジを使った時よりも、発色や画質などの仕上がりが劣ることがあります。

純正カートリッジのインクで印刷した画像や写真は、何十年も色あせなどの劣化が起きません。しかし、非純正カートリッジは、物により色あせなどの劣化が起きることがあります。

結論、どちらがいいかは人と場合によります。紹介した通り、それぞれメリット・デメリットがありますので、ケースによって使い分けることをおすすめします。いつまでも残しておきたい大事な写真や画像は、劣化しない純正を使用しましょう。しかし、簡単な印刷で安く上げたい時は、非純正でもいいでしょう。

このように、メーカー保証が無くなるのは覚悟の上で、コストパフォーマンスを考え、非純正カートリッジを選択することもできます。何よりも、コスト削減第一の方は、非純正カートリッジを選ぶといいです。

プリンターの電源をOFFにしてインクカートリッジを交換すると、インク残量が正しく検知されないことがあります。必ず電源を入れたまま交換するようにしてください。

印刷途中でインク切れを起こした場合、交換するインクカートリッジが手元にないため、インクカートリッジを取り外し、そのまま放置すると目詰まりなどのトラブルの原因になりやすいです。交換するインクカートリッジを用意してから取り外しましょう。

インクカートリッジは、真空パックされているため、袋が破けるとインクが固まったり変色したりすることがあります。また、ラベルやフィルムがはがれることでインク漏れが起きることもあります。

保管方法が悪いインクカートリッジで交換すると、プリンターの故障の原因になることもあるので注意しましょう。

交換時や使用済みカートリッジで手や服を汚すことがあります。付着したら、すぐにお湯や石鹸で洗い落としてください。手に付いたインクを落とすには、メラニンスポンジが役に立ちます。

印刷代をいかに安くするかには、誰でも頭を悩ませるところです。印刷代を安くするために、一番効果的なのはインクカートリッジ紙など必要な材料費を安くすることです。しかし、紙やインクの質のランクを落とすと、仕上がりが悪くなることがあります。

そこで、プリンターの仕上がりの質を落とさずに、コストダウンしたい場合は、次のことに注意しましょう。

• 1枚印刷のランニングコストが安いプリンターを選ぶ
• インクカートリッジは互換やリサイクルを使う
• 一体型ではなく各色独立型のインクカートリッジ対応のプリンターにする
• カラー印刷が少ないならインク4色対応のプリンターにする
• 両面印刷で紙を節約

プリンターインクは、家電量販店・スーパー・ホームセンター・100均・ECサイトなどで購入できます。ただし、100均には純正以外のプリンターインクしか販売していないので注意してください。多くの種類のなかから値段を比較して商品を選びたいなら、Amazon・楽天市場などのECサイトがおすすめです。

インクがなくなってしまい、緊急で印刷したい場合は、コンビニで印刷するのがおすすめです。コンビニにはインクを置いていない場合が多いですが、コピー機があるのでインクが入手できなくても、印刷できます。

下記にプリンターインクを購入できる場所をまとめるので参考にしてください。

• 家電量販店：ヨドバシカメラ・ケーズデンキ・エディオン・ビックカメラなど
• スーパー：イオン・コストコ・イトーヨーカドー・トライアルなど
• ホームセンター：カインズ・コーナン・コメリ・ナフコなど
• 100均：ダイソーなど
• ECサイト：Amazon・楽天市場・Yahooなど

インクカートリッジの捨て方を紹介します。捨てる方法は大きく分けて3つあります。

1. 専用回収ボックスへ持っていく
2. メーカーのインク引き取りサービスを使う
3. ゴミとして出す

使用済みのインクカートリッジは、リサイクルできるので、郵便局・自治体・家電量販店などの回収ボックスに持っていくのをおすすめします。また、業務で大量にインクを使用するなら、メーカーの取引サービスが便利です。申し込みをして郵送するだけでインクカートリッジを回収できます。急ぎで余裕がない場合はゴミとして出すのもいいでしょう。

コスト削減よりも、劣化しにくく発色もいいプリントの品質が大事なら、純正品のカートリッジを。簡単に手軽にたくさん印刷したいので、何よりコスト重視という方には、非純正カートリッジがおすすめです。本記事を読んで、自分に合ったインクカートリッジを選んでください。