エアコン吹き出し口の掃除の方法は？カビ取りや羽根や送風口の取れないカビの対処法も

エアコンを長い間使い続けると気になってくるのが汚れやニオイ。お手入れ機能付きのエアコンもありますが、自分で掃除できる部分は常にきれいにしたいですよね。その中でも、意外と吹き出し口をきれいにするのを忘れがちな人が多いです。

エアコンの送風口は本体の外側と内側を関連させる大切な場所です。エアコンの送風口を何もしないで使い続けるとカビが発生する場合もあります。掃除を始めると、エアコンの内部もきれいにしたいと考えがちですが、自分でできる範囲の中で掃除から始めましょう。

今回は、簡単にできるエアコンの吹き出し口のカビ対策・カビ取りに必要な道具・お手入れ方法を解説します。また、羽根(ルーバー)が取れない場合の対処法や、効果的な掃除ができるようになるおすすめグッズも紹介します。ぜひ参考にしてください。

エアコンのカビ対策をしようと思っていたのに、吹き出し口に黒いカビが発生している場合もありますよね。吹き出し口・送風口の汚れは、自分で簡単に掃除できます。ここでは、エアコンの吹き出し口にできやすい汚れ・黒カビについて解説します。

カビは暖かくて湿っている場所を好みます。特に冬場は、暖房で温まった部屋の温度と外気の温度差が生じて結露ができ、窓ガラスが濡れるケースがありますよね。よく挙げられる窓のゴムサッシ以外にも、カーテンや部屋の壁の隅などから黒カビが発生します。

エアコンは、冷房運転の時に室内の暑い空気を取り込み、熱交換器で冷やす仕組みです。その時に結露が生じて部屋のホコリと交わり、黒カビの原因となるのです。

エアコンの吹き出し口の掃除をしないで放っておくとニオイがひどくなるだけでなく、ホコリによってエアコンの機能が低下し、電気代も余計に掛かります。また、黒カビが発生するとアレルギーや喘息を起こす原因となる可能性もあり危険です。

エアコンの吹き出し口が汚れているのを発見したり、送風される風のニオイが気になったら、早めの対処が重要です。下記の記事でもエアコンのお手入れ方法について詳しく解説しているので、本記事とあわせて確認するのがおすすめです。

エアコンの吹き出し口には羽根（名称：ルーバー）が付いています。吹き出し口のカビを掃除するのに、ルーバーを取り外して洗えると掃除しやすいです。しかし、意識したいのが、メーカーによりルーバーの取り外しを推奨しない機種がある点です。

吹き出し口そのものを個人で触らないようにと喚起しているメーカもあるので、必ず公式サイトや取扱説明書を確認するのをおすすめします。また、長年使用しているエアコンは羽根が劣化しているので、無理やり外すと折れる場合もあるので気をつけましょう。

なお、普段の稼働時からルーバーが開かない・閉まらない・動かない場合には故障の可能性もあります。その場合は下記リンクで原因をチェックしてください。

ルーバーは非常に固く、通常の開け方以外では取れない場合があります。しかし、外れないからと言って、決して無理やり開けるのはやめましょう。ここでは、多くのエアコンに共通する解決策を紹介します。

まず、1つ目はルーバーの中央を外してください。多くのエアコンでは、ルーバーはまず中央から外す仕様になっています。そして、中央部分を外し終わったら、今度は左右のルーバーを湾曲させながら外してください。少し力を加えながら、下に曲げるのがコツです。

自宅でのエアコン掃除は、吹き出し口・ルーバー・フィルターなど、目で見える範囲を行うのが一般的です。それらの場所をきれいに掃除すると、やはり気になってくるのが内部の汚れですよね。しかし、内部の掃除に慣れていない場合、自己流の掃除は故障の原因となる可能性があります。

エアコンスプレーを内部に大量に吹きかけた結果、それが逆に悪臭の原因になったり大量のカビを生み出します。どうしても内部の掃除をしたいのであれば、無理せずプロの業者に任せましょう。シーズンオフの春と秋が狙い目です。

羽根を付けたままのエアコンの吹き出し口の掃除には、細い棒状のものがあると便利です。「エアコン専用ブラシ」を購入すれば楽にお手入れできますが、割りばしを使用した「お掃除棒」を簡単に作れます。以下にお掃除棒の作り方を紹介するので参考にしてください。後ほど市販の掃除道具も紹介します。

◎用意するもの

• 割りばし（割らないまま使用）
• 輪ゴム
• ウェットティッシュや除菌シートなど

◎作り方

1. 割りばしに半分に折ったウェットティッシュを挟んで、端からクルクルと巻く
2. 輪ゴムで止める

※ウェットティッシュを巻く前にハギレを巻いておくと、より安定性があるお掃除棒になります。

◎ウェットティッシュがない場合

キッチンペーパーやハギレでも代用できますが、その場合はお掃除棒を作った後に必ず湿らせてください。そのあと硬く絞り、水分が出過ぎないように意識しましょう。

お掃除棒と一緒に使用すると殺菌効果を得られるのが消毒用エタノール。エタノールはアルコールの一種です。無水（濃度100%）のタイプは揮発が早く効果が得にくいので、80%程度がおすすめですよ。カビにはカビキラーがいいのでは？と思われがちですが、エアコンの掃除にカビキラーの使用はできません。

カビキラーは塩素系の漂白剤で、エアコンのパーツの掃除に使用すると劣化の原因になります。また、カビキラーの特有のニオイは取れにくいので、エアコンを稼働させた際にニオイがお部屋中に広がります。詳しく知りたい方は、以下の記事で解説しているのでぜひご覧ください。

掃除の際は、エアコンを運転していなくても必ずコンセントを抜きましょう。思わぬ事故の防止になり、安全にお手入れできます。その後で安定した足場を確保しましょう。

エアコンの吹き出し口についている羽を手でゆっくりと回して掃除します。前述した通り、長年使用したエアコンの場合ルーバーを取り外して掃除するのはおすすめしません。

取り外し可能なルーバーの場合はルーバーの端を持ち、ストッパーをつまみながら引くと外れるものが多いです。取り外したルーバーはブラシ等できれいに水洗いしましょう。その後きちんと乾かしてから、再度取り付けます。

自分で作ったお掃除棒や市販で購入したエアコン用のブラシ等で、吹き出し口を丁寧に拭き取ります。水だけでもきれいになりますが、消毒用エタノール等を吹きかけるとより効果的です。

エアコンの吹き出し口やルーバーを掃除した後に、30分を目安に送風運転しましょう。その場合、コンセントを差し込んでから1時間後に運転してください。これでしっかりと内部を乾かします。暖房・冷房は結露を増やすのに繋がるので、必ず送風だけにしてください。

エアコンを使用したのちすぐに電源を切るのではなく、送風運転をするとカビの発生を防げます。カビは水気のある環境を好むので、冷房や除湿運転を行ったあと内部に水分があると、カビの繁殖を促してしまいます。

内部クリーン機能がある機種は自動で乾燥させますが、機能がついていない場合は、30分から1時間程度送風運転を行い、しっかりと内部を乾燥させてから電源を切ってください。

定期的に部屋の換気をすると、空気中に漂う汚れを排出でき、部屋の湿度も下がるのでカビの発生を抑えられます。換気を行うときは、ドアも開けて空気の通り道を作るように意識しましょう。梅雨時期でなかなか窓が開けられない場合は、除湿機を使用したり換気扇をまわしたりするのも有効です。

エアコンのお掃除をし終えたら、ぜひあわせて防カビコーティングを行ってください。エアコンの内部を防カビ剤でコーティングすれば、カビの発生を予防できます。スプレーするだけのお手軽商品が市販されているので、チェックしてみてください。

エアコンの吹き出し口掃除の後に、仕上げに消毒用エタノールをスプレーで吹きかけるとカビ予防になります。掃除の後はカビの原因となるホコリを増やさないために、こまめに換気して空気の入れ替えを行いましょう。

カビの原因の1つに吹き出し口に水滴が付く点も挙げられます。この水滴は夏場に起こりやすい結露と呼ばれるもので、結露は急激な温度差によって生じるものです。冷房を使用する際に、設定温度を高めにすると結露が発生しにくくなり、カビの増殖を抑えられます。

結露は、風向きを変えても予防できます。吹き出し口に結露ができるのは、ルーバーを下向きに設定しているためです。長い時間冷たい空気が当たり続けて、結露が発生してしまいます。したがって、ルーバーは上向きに設定しましょう。また、エアコンの付け始めは風量を強めにしておくのも有効です。部屋が冷えたら温度を上げましょう。

エアコンの吹き出し口について、掃除道具・お手入れ方法・黒カビ対策を解説しました。健康のためにもエアコンの吹き出し口をきれいに保ち、いつでも清潔な空気を送れるように心がけたいものですよね。この記事を参考に、自宅のエアコンの汚れを効果的に掃除しましょう。