軽井沢ウイスキーおすすめ4選｜味や飲み方は？15年・17年など種類も解説！

近年では朝ドラの『マッさん』やハイボールのCMも手伝って、国産ウイスキーが見直され人気が沸騰してきています。特に10年以上の年月をかけて熟成したジャパニーズウイスキーの人気は高く製造中の銘柄でも原酒不足がおこるほどです。

また、製造が中止されてしまったにもかかわらず、人気を集めている銘柄の取引価格が高騰してきていて、一部で投資対象にしている人もあらわれています。なかなか入手できないプレミアム品はオークションなどで信じられないような価格で落札されたニュースもありました。

今回はそんな製造が終ってしまった人気ジャパニーズウイスキーの中でも、多くの人から支持されている「軽井沢ウイスキー」について解説します。歴史や特徴などにくわえて、おすすめもチェックしてみましょう。

『オーシャン』の前身である大黒葡萄酒が、1956年にもともとはワイン製造をしていた軽井沢農場に蒸溜所を建てウイスキーの工場生産を開始したのが「軽井沢ウイスキー」始まりです。

ところが1962年にオーシャンはメルシャンに買収され、さらに2007年にメルシャンもキリンシーグラムの傘下となるなど、数奇な運命をたどります。

ところが軽井沢蒸留所がキリンシーグラムグループ内での事業再編の波に飲み込まれてしまい、2012年に56年の軽井沢ウイスキーの歴史に幕をおろしてしまいました。蒸留所の完全閉鎖にともない、4基あったポットスチルなどの設備は、きれいに取り払われてしまいます。

閉鎖によって貯蔵庫に眠っていたものも全部売却されてしまいました。現時点ではオフィシャルのリリースはなく、いくつかのボトラーが限定的にリリースされたものだけが僅かに流通しています。

2021年4月に軽井沢ウイスキー社は三菱地所とPlan Do See社の3社が、地域活性化の一環として軽井沢でのウイスキー製造を再開する基本協定を結びます。それにともない同社の顧問として軽井沢ウイスキーの最後のモルトマスターであった内堀修省さんを顧問に迎えて準備を開始しました。

閉鎖された蒸留所があったのは御代田町でしたが、新しいウイスキーの製造場所は約11km離れた小諸市に設立されます。現在は2023年春の復活操業開始に向けての工事が進められています。

新しいボトルがリリースされていないため、近年の軽井沢ウイスキーは世界でも最も入手するのが困難だと言われるほど希少性が高くなっています。このためオークションでは驚くような高値で取引された話題でも有名です。

軽井沢ウイスキーは国産100%モルトが特徴で、1976年の発売当社から破格な値段である1万5千円がつけられていました。2001年もIWSCウイスキー部門での金賞をはじめ、多くの賞を勝ち取っています。

主に貯蔵熟成期間が15年以上のシェリー樽原酒をヴァンティングしたモルトウイスキーで、最高酒齢が31年の古酒も含まれています。

長期熟成されたシングルモルト独特の深い味わいが特徴で、まるで宝石のルビーを思わせるような色合いが魅力的です。「シングルモルト 15年」は2004年のインターナショナル・スピリッツ・チャレンジ（IWSC）で金賞の栄誉を取得しています。

「ピュアモルト12年」はシングルモルト15年や17年の深い味わいを踏襲しつつ、より飲みやすいウイスキーを追及して生まれました。

樹齢が31年から12年と長期熟成原酒をベースに、軽井沢ウイスキーならではの個性豊かなモルト原酒をヴァンティングして生み出されたものです。なまざなま原酒の絶妙なブレンドにより、口当たりの良さと複雑で豊かな味わいのピュアモルトウイスキーとなっています。

マスターブレンド10年も軽井沢蒸留所で10年以上の熟成をへた原酒と、グレーン原酒を合わせ込んだブレンデッドウイスキーです。ブレンドの配合は熟練したブレンドマスターによって手がけられ、長期間熟成されたモルトの個性が最大限に引き出されています。

グレーン原酒がもつ独特のピーティさと、軽井沢蒸留所のシェリー樽が生み出す香りが生み出す絶妙のハーモニーが特徴です。マスターズブレンド 10年は2001年のインターナショナル・スピリッツ・チャレンジ（IWSC）で金賞と与えられています。

軽井沢蒸留所のシェリー樽で長期熟成され軽井沢ヴィンテージは、シェリーだけでなくドライフルーツやプルーンを思わせる芳醇な香りがする、シングルカスクのシングルモルトです。

カカオやオレンジピールの味わいとキャラメルのような甘さが絶妙に溶け込んだヴィンテージは、二度と同じようなものを作り出せない『幻のシングルモルト』と呼ばれ、オークションなどでは高値で取引されています。

1960年に熟成が開始されたので「軽井沢1960年」と命名されたシングルタスクウイスキーは過去に2回発売されています。最初は皇太子さまご成婚を記念して1993年に発売されました。

次に発売されたのは2013年で、前年に軽井沢蒸留所が閉鎖された際に、在庫となっていた樽を買い取ったイギリスのナンバーワン・ドリンクス・カンパニーが手がけています。

2013年に「軽井沢1960年」が発売された際の価格は驚愕の200万円でした。熟成年数が52年のひとつの樽から瓶詰したもので、限定41本のシングルカスク価格として納得した人も少なくありません。

ところが、近年の海外でのオークションで「軽井沢1960年」が1300万円以上で落札されて話題となりました。これがジャパニーズウイスキーを有名にし、『軽井沢ウシスキー』が世界で最も手に入らないウイスキーと呼ばれるようになりました。

ウイスキーの定番的な飲み方としては、そのまま味わうストレートや氷で冷やして味わいを和らげるロックやさらにマイルドな水割りなどがあります。また視覚的にも楽しむために注ぎもむグラスにもこだわっている人も少なくありません。

飲み方の好みはひとそれぞれですが、希少な軽井沢ウイスキーはストレートで飲むのがおすすめです。独特の風味や味わいを楽しめます。またロックや水割りとの相性もいいのが軽井沢ウイスキーの特徴なので、お気に入りの飲み方で楽しみましょう。

人気が高まっているジャパニーズウイスキー。世界で最も手に入れるのが難しいと評されている『軽井沢ウイスキー』はどんな味わいがするのか気になります。もし機会があるなら一度は味わってみたいものです。また2023年の小諸市での製造が始まる金沢ウイスキー社のボトルにも期待が膨らみます。

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