WiMAXホームルーターとモバイルルーターを併用する方法は？

工事不要で使用できるホームルーター・モバイルルーターは大変便利です。特に最近は月間容量制限なしだったり100GBの大容量だったりと、データ量の制限は受けにくくなっていますよね。速度もWiMAXやドコモhome5Gならとても早く、高画質動画も快適に視聴できます。

そんなホームルーター・モバイルルーターですが、2台持ちで併用したら大変便利です。最近のモバイルルーターは月間の容量制限はないといっても、短期間で膨大な通信をすると速度を制限される可能性があります。数時間単位でゲーム・動画視聴をすると、あっという間に制限がかかってしまう場合も。

そこでこの記事では、WiMAXホームルーターとモバイルルーターを併用して使用する時のメリット・価格・注意点などを整理してご解説します。併用におすすめのホームルーター・モバイルルーターも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

ここでは、そもそもホームルーターとモバイルルーターの違いがわからない…という人のために、基本的な両者の違いを簡潔にわかりやすく解説します。

ホームルーターとは、コンセントにつなぐだけでインターネットの電波が発信される機器です。中に回線契約のあるSIMカードを挿入し、その回線の電波を発信します。インターネットの工事が不要なので、すぐに使いたい・簡単に使いたい人に人気。機能のポイントは以下の通りです。

• POINT
  ・ホームルーターはコンセントから電源供給
  ・契約によっては登録住所以外使えない
  （ただしWiMAXホームルーターは住所登録なし！エリア内ならどこでもOK）
  ・有線LANで使える製品も多い！

この中で「契約住所以外使えない」という注意は、ドコモやソフトバンクのホームルーターが対象です。住所登録した場所から離れてしまうと、速度制限される契約になっています。（本記事で取り上げるWiMAXホームルーターは移動自由です）

また最近は、モバイルルーターに電源供給用のクレードルを付属させて「ホームルーター」と呼ぶ製品もあります。SIMカードを指すだけでインターネットの電波を発信しWi-Fi環境を作る、という点では両者違いはないため、モバイルルーターをホームルーターとして使用する方も多いです。

モバイルルーターはWiMAXで有名なポケット型Wi-Fi全般を指します。バッテリー内蔵で回線契約のあるSIMを挿入すればどこでもインターネットの電波が出る・持ち運びも自由…とあって、大変便利です。便宜上、ポケットWi-Fiと呼ばれる場合も多いです。

• POINT
  ・モバイルルーターはバッテリー内蔵
  ・使用場所はエリア内ならどこでもOK
  ・「WiMAX」「◯◯Wi-Fi」など提供会社も非常に多い

注意点は月間のデータ容量が最大でも100GBの会社が多いところ。容量無制限だとWiMAXほぼ一択です。もっとも、WiMAXの中でもプロバイダが非常に多く、契約する会社選びが非常に大変な点がネックです。

ちなみに、容量無制限なら2台目契約は不要…と思ってしまいそうですが、短期間で膨大な通信をすると速度制限がかかる可能性があります。

ホームルーターとモバイルルーターを併用したい場合、SIMカードサイズが同じなら両方の端末で使いまわせるのでは…と考えたことはありませんか？ここではそんな、SIMカードを有効利用したい方のために、実際の使い方について解説します。

カードサイズが同じSIMカードで、端末が同じキャリアの同じ回線設定なら（WiMAX端末・WiMAX2+同士・WiMAX+5G同士のように）、基本的に差し替えるだけで使用可能です。

《SIMカードの差し替え方法》

• 端末の底面にあるSIMカードスロットを確認する
• 電源を落としてからSIMカードを差し直す

ちなみに、スマートフォンやPCと接続するWi-Fi設定は、SIMカードではなく端末に記憶されています。SIMカードを交換したからといって、設定し直しにはなりません。

もっとも、WiMAX端末はプロバイダ経由の通常契約では単体購入できません。必ず回線セットのため、端末のみ増やしたい場合はネットショップで中古品を探す流れになります。

上記のことから、WiMAXホームルーターとWiMAXモバイルルーターなら、SIMカードを差し替えての利用が簡単だとわかりますよね。しかし注意点もあるため、以下も目を通してからご検討ください。

2021年4月にスタートした「WiMAX+5Gプラン」のSIMカードは、従来のWiMAX2+端末で使用不可能です。残念ながらエラーとなります。

2022年10月現在の今WiMAXで新規契約すると+5Gプランしか選べないため、2台目として追加する中古端末も+5G対応品を探す必要があります。参考として、5Gに対応したWiMAXホームルーターの中古価格の一部を紹介します。

《WiMAX+5Gプランに対応したホームルーター中古参考価格》

• Speed Wi-Fi HOME 5G L12
  ・メルカリ…5,000〜9,000円
  ・ネットショップ8,000〜13,000円
  ・Amazonマーケットプレイス6,000〜13,000円
  
  （2022年10月現在の価格です）

今から新規契約する場合は、WiMAXのモバイルルーターに上記のWiMAX+5G対応ホームルーターを単体で購入できれば、SIMカードを差し直して利用可能です。

WiMAX端末を中古で探していると、相場から外れて非常に安い価格設定をしている商品が見つかる場合もあります。これはチャンスと飛びついてしまいそうですが、思わぬ落とし穴がこの「ネットワーク制限」です。

通称「赤ロム」とも呼ばれ、元々の持ち主が端末分割金を払っていなかったり、不正利用されたりした製品に該当します。端末の品番単位でネットワーク制限がかけられているため、SIMカードを挿入しても使用できません。購入しないようにしましょう。

WiMAXホームルーターの回線はそのままで、モバイルルーターを持って出かけたいときは、当然それぞれにSIMカードが必要です。ちょっとしたお出かけの時に、端末の電源を落としてSIMカードを抜き差しするのが面倒くさい…と思いませんか？1回線を使い回すより、2回線契約したほうが快適に使える場合も多いです。

実は他の格安SIM会社では、1回線で複数SIMを追加するプランもあります。しかし、WiMAXは元々容量無制限で通信量が膨大になる懸念から、SIMを追加する概念がありません。

ここまで読んで、1回線で端末2台を使いまわすのはなかなか手間がかかるな…と思った方もいますよね。ここからは、2回線契約した場合のメリットや料金をお得にする方法について解説します。

ここからは、まずホームルーターとモバイルルーターを2回線契約するメリットを整理します。ご自分の利用状況を想定して、1回線で足りるのか、2回線の方が快適なのか考えてください。

まず大きなメリットの一つが自宅用・外出用と使い分けができる点です。外出するたびにわざわざSIMカードを差し直すのは面倒ですよね。その点、2回線持ちなら「家の回線」「容量無制限の第2のスマホ回線」のようなイメージで利用できます。

またWiMAXのホームルーターは家の光回線の代わりにもなります。容量無制限で月額4,000円代半ばと、戸建の光回線よりお安く、しかも工事不要です。引っ越す可能性のある方にとっては特に魅力的です。

2つ目のメリットは、WiMAX2台持ちで「プラスエリアモード（有料1,100円/月）」を2台で利用できる点。プラスエリアモードとはauのプラチナバンド（700-800MHz帯）を指します。屋内でもつながりやすい周波数です。

従来のWiMAX2+とWiMAX +5Gのスタンダード仕様では、このプラチナバンドが使用できず屋内ではつながりにくい弱点がありました。それを改善したのがこのプラスエリアモード。屋内でも繋がりやすく快適ですが、月間15GBの制限があります。

この月間15GBまでの制限ですが、YouTubeやNetflixなどの動画を毎日1時間見たとすると、あっという間に到達します。2台持ちなら月額料金は上がってしまうものの、合計30GBまで使えるのが大きな魅力です。特に障害物の多い都市部・山間部にお住まいならメリットになります。

過去UQ WiMAXでは、「ファミ得パック」という2台目が安くなる契約オプションがありました。現在のWiMAX+5Gでは終了済みなものの、今後もしかしたら同様の2台目割引オプションが行われるかもしれません。

また、プロバイダによっては2台同時申し込みで5,000円キャッシュバックといったキャンペーンを行っているところもあります。キャッシュバックを加味すると当然実質利用料金がお安くなりますので、2台同時で検討中なら各プロバイダのキャンペーンをよく比較してください。

WiMAXを2台持ちするデメリットは、単純に料金が高くなる点です。2回線分の契約のため料金は2倍になります。また2台WiMAXだとどちらもau回線に依存するため、万が一au回線に通信障害が起こるとどちらも利用不可能になります。

対策として、スマートフォンではau以外の回線を利用できるようにしておくのが有効です。

ここからはWiMAXの料金をお得にする方法について解説します。2台もちでネックなのは料金ですよね。毎月のコストでお悩みの方はぜひチェックしてください。

単独でも2台持ちでも、プロバイダのキャッシュバックキャンペーンを最大限に活用しましょう。ここでは特にキャッシュバックの大きいプロバイダを紹介します。

例えばGMOとくとくBBのWiMAXだと2年間3,553円＋端末が605円なので、月額料金は4,158円です。全員キャッシュバックが23,000縁だとすると、約5ヶ月分が無料になる計算になります。

もう一つの方法は、auスマートフォンと組み合わせてスマートバリューを利用すること。同一住所の家族に一人でもauスマートフォンをお持ちの方が入れば、WiMAX契約を1100円割り引いて利用可能です。

ほとんどのWiMAXプロバイダがauスマートバリューに対応していますが、念の為申し込みの時に必ず確認してください。

• 結論
  速度・容量・価格の面からWiMAXを契約し端末を購入した方が、結果的に満足度が高い場合が多い。

先に結論を持ってきましたが、やはりおすすめはWiMAXです。たとえば、ZEUS Wi-Fi、どこよりもWi-Fi、AirWi-Fiなど、◯◯Wi-Fiと呼ばれるWi-Fiレンタルサービスも今は多いですよね。安いところでは、端末無料かつ100GBで3,000円という低価格ですが、快適にメイン使い可能かと言われると疑問が残ります。

これらのポケットWi-FiはWiMAXエリアが使えません。SIMの仕組みとして、クラウドWi-Fiを採用している会社が多く、WiMAXと比較すると速度が圧倒的に遅いです。理由として、クラウドWi-Fiが特性上ソフトバンクのプラチナバンドにつながりやすい点が挙げられます。また端末自体WiMAXほど速い機種もありません。

ちなみにレンタル端末サービスの場合、万が一端末や外箱・取扱説明書やケーブルを破損・紛失した場合に、損害金が発生します。平均して2万円＋付属品代と高額で、WiMAX端末を購入する倍以上の金額です。一時利用では便利ですが、普段使いならWiMAXの方が魅力的です。

それでは、格安SIM以外に4大キャリアはどう？と思いませんか？結論からいうと、WiMAXホームルーターのライバルとして名前を挙げられるのはドコモのhome5Gのみです。

• WiMAXホームルーターよりも速度が速い
• 端末本体がSoftBankのホームルーターの約半額
  （途中解約した時の残額がまるで違う）
• ただし月額料金はWiMAXより+700円程度高い

このように、使い勝手・価格の両面から見ると、ドコモのhome5Gもおすすめ。ただしWiMAXよりも高額なため、納得のいく予算がどちらかで決めるのも一つの手ですよ。

2台持ちで回線品質は度外視でどうしても安くしたいという人には、「wi-fi革命セット」がおすすめです。クラウドSIM型のポケットWi-Fiである【ONE Mobile（100GB）】＋SoftBankAirのコラボverである【モバレコAir 】が2台でお安く契約できるサービス。詳細は以下の表の通りです。

《端末レンタルの場合》

《36回分割で端末購入の場合》

※端末分割代1,980円・月月割1,980円で3年間モバレコAir代0円

このように、SoftBankAirのコラボ端末であるモバレコAirを購入するか・レンタルするかによって、料金プランが変わります。ちなみに、回線品質・機能はSoftBankAirそのものです。

このプランの運営会社は「どんなときもWi-Fi」も展開する「株式会社グッド・ラック」のため、モバイルルーター側の評判を知りたい場合は「どんなときもWi-Fi」で検索するとたくさん出ます。ちなみに、実測値投稿サイトでは平均速度15Mbps前後とあるため、残念ながら速度は遅いと言わざるを得ません。ただしコストが安い点は魅力です

• POINT
  ・どこよりもWi-Fiの会社が展開するセットプラン
  ・SoftBankAirの月額料金で月間100GBのモバイルルーターが付いてくる！
  ・モバイルルーターの速度は実測値平均15Mbpsと遅め

家にはWiMAXのホームルーターを設置し、持ち運び用をどうするか困っている人もいますよね。まず金額面を計算してみましょう。

• WiMAXとポケットWi-Fiの比較
  
  最新のWiMAX +5G
  ・分割金込みで月額4,200円前後
  ・容量無制限
  ・実測値90Mbps程度
  
  クラウドSIMのポケットWiFi
  ・端末レンタルで月額3,000円〜3,500円程度
  ・容量100GB
  ・実測値30Mbps程度
  ※紛失時の賠償金が平均2万と高め
  
  楽天ポケットWiFi
  ・月額〜3,279円
  ・ポイント充当で端末実質無料
  ・楽天エリアは容量無制限
  ・実測値20Mbps程度
  
  
  ※実測値はおおよそです
  ※ご利用状況・エリアで大きく変わる可能性があります
  ※金額は税込です
  
  

これを見ていくと、

• 持ち運び先で動画をたくさん見る人➡︎WiMAX
• 持ち運び先で速度の求められないゲームをする人➡︎ポケットWi-Fi
• 持ち運ぶと紛失の可能性を捨てきれない人➡︎端末買い切り製品

このように判断するのがおすすめです。もっとも、楽天ポケットWi-Fiは初めて申し込みの方は端末プレゼントの上、利用期間の縛りがありません。お試しとして使ってみるのもいい選択肢です。

ホームルーター、あるいはモバイルルーターの速度が遅い・途切れる・ネットに繋がらない場合は、本体側の故障かSIMの不具合か、まずは切り分けをしましょう。最初に、

• 端末のAPN設定・節約モードなど設定を確認

最初にこのように、端末側の設定に問題がないかを確認してください。次は以下ようにして、SIMカードの接触で状況が改善するか確認します。
⬇︎

1. 端末の電源を来る
2. SIMカードを抜き差しし直す
3. 再び端末の電源を入れる

それでもダメな場合は、
⬇︎

1. 利用場所を移動する

トラブルの原因がエリア依存のものかどうかを確認します。それでも直らない場合は、
⬇︎

• 端末の不具合の可能性が浮上

となります。ここまで処置をしても治らない場合は、故障として問い合わせてください。

ここまでWiMAXホームルーターとモバイルルーターを併用する状況の整理や、2回線契約する際のメリットや金額の想定など解説してきました。家でも出先でもたくさんの容量を使用する人は、どう上手く組み合わせて節約するべきか悩みますよね。この記事を参考に、納得できるネット環境を揃えてください。