羅川真里茂の漫画おすすめ8選！幅広いジャンルを描く天才漫画家｜口コミあり

『赤ちゃんと僕』『しゃにむにGO』『ましろのおと』など連載作が続々とヒットする希代の漫画家羅川真里茂。アニメ化もされているのでご存知の方も多いのでは。しかし『赤ちゃんと僕』のイメージが強く、子どもっぽい漫画でしょ、と決めつけて他作品を読まずじまいでいませんか。

実は羅川真里茂作品は、大変ジャンルが広いことでも有名です。『赤ちゃんと僕』はホームコメディ、『しゃにむにGO』はスポコン青春漫画、『ましろのおと』は津軽三味線を舞台にした音楽漫画と、さまざまなタイプの漫画を情熱的に描いていて、その世界観に引き込まれる方も多いとか。

そこで今回は人気の羅川真里茂作品についてご紹介します。前述の3作以外の作品も、読者が認める秀作ばかりです。天才漫画家、羅川真里茂の魅力ある作品をぜひご堪能ください。

漫画家羅川真里茂は青森県八戸市出身です。1990年に「花とゆめ」にてデビュー。翌年にはアニメ化もされた大ヒット作『赤ちゃんと僕』の連載がスタートします。デビュー初期から力強い画力に定評があり、目力の強さ、メッセージ性の強い作品が多いのも特徴です。

父親は50年過酷な遠洋漁業を渡り歩いたイカ漁師。はとこにレスリング元世界女王の吉田沙保里がおり、芯の強さが垣間見れます。またフィギュアスケートの宇野昌磨の大ファンで、横断幕のイラストを描いたことは話題になりました。

羅川真里茂作品の特徴と言えば、描線の力強さと画力の高さです。さまざまなキャラクターを個性豊かに描き分けるので、脇役人気も総合的な作品評価につながっています。また個々の表情を個性豊かに魅力的に描くのも得意です。

また家族や兄弟と言った繋がりを大切にしている面も伺えます。家族関係から個人の成長的背景や深層心理に至るまで、細かな描写が丁寧に描かれた作品が多いのも特徴的です。読んでいるとつい引き込まれてしまう圧倒的世界観は秀逸です。

羅川真里茂の人気作品をご紹介します。誰もが知っている大ヒット作品から、見逃せない初期作品、短編集などもありますのでぜひチェックしてください。

第40回小学館漫画賞（少女部門）受賞作品。主人公は小学校5年生の男の子、榎木拓也。2歳の弟とシステムエンジニアの父と3人暮らしで、物語は母が交通事故で亡くなったところから始まります。2歳の弟、実の世話や家事を率先してこなし、父親に負担をかけまいと頑張るいいこです。

ストーリーは拓也の周囲に起きるさまざまな事件やトラブルなどを心温まる結末で描いているホームコメディです。周囲の人たちも魅力あふれる個性的なキャラクターばかり。泣いたり笑ったり、心があったかくなったり、そんな漫画が読みたい方におすすめの作品です。

大ヒット作『赤ちゃんと僕』の次に描いたのがこちらの作品。ニューヨークを舞台にしたゲイのカップルの物語です。同名の映画とは全く別物で、同性愛者を主人公としていますがBL作品ではありません。

ストーリーは主人公2人が本当の家族になるまでを描いたホームドラマです。『赤僕』とはまた違った魅力のシリアスな大人の漫画なので、前作を引きずって読むと世界観の違いに驚きます。少し重たいテーマを少女漫画として描いた意欲的作品です。

「花とゆめ」誌にて約11年に及び長期連載された人気作『しゃにむにGO』。陸上部で活躍していた少年が女の子に一目ぼれして始めたのがテニス。そんな不純な動機から高校テニスの頂点に向かって駆け上る青春スポーツ漫画です。

羅川作品らしく個性豊かなキャラクターも勢ぞろいで、シリアスとコメディを存分に味わえます。また主人公が高校生らしく恋愛要素も多分に含まれているので、ハラハラドキドキ感も味わえて見どころも満載。明るく爽やかなスポーツ漫画が読みたい方におすすめしたい作品です。

2012年、第36回講談社漫画賞少年部門受賞、第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞作品。津軽三味線を題材にした青春漫画。「月刊少年マガジン」にて2010年1月に読み切り、5月より連載が開始されました。羅川真里茂初の少年誌連載作品でもあります。

偉大な津軽三味線奏者の祖父の音を探す、16歳澤村雪が主人公。師匠の祖父が亡くなったことがきっかけで青森から上京、東京で高校生活を送りながらさまざまな人や出来事に出会い、成長し、自身を見つめていきます。ひとりの少年の成長を描いた物語です。

大人気BL作家木原音瀬が原作、作画を羅川真里茂が担当し、コミカライズした作品です。不完全吸血鬼のアメリカ人、アルが主人公。住みかとしていた精肉工場でいつの間にか冷凍保存され、日本に送られたアルが日本人の暁と出会い、さまざまな事件やトラブルに巻き込まれていくお話です。

BL作品ですが過激な描写は少なく、大人の色気たっぷりの主人公の美しさは羅川真里茂ならではです。殺人事件などのサスペンス要素もあるので、従来の羅川作品とはまた一味違った魅力を楽しめます。

大人気三味線漫画『ましろのおと』は、アニメ化に引き続きノベライズ化もされています。原作と変わらないストーリーで、津軽三味線の音をどのように表現しているのかは必見です。

持ち運びにも便利な文庫本サイズは持ち運びにも便利です。また文中の漢字にはルビがふられていて、小学生でも難しくありません。『ましろのおと』をじっくりと小説で読んでみたい方におすすめです。

羅川真里茂の作風が好きな方は、下記の2作品もおすすめです。『花盛りの君たちへ』は個性的なキャラクターの魅力が光る羅川作品同様、青春学園もの、男同士の爽やかな友情や甘酸っぱい恋愛要素を描いた作品として人気があります。

また10代特有の悩みや家族関係などを細かく丁寧に描く『3月のライオン』もおすすめです。羅川作品が好きな方にはきっと刺さるものがあります。ぜひ手に取ってみてください。

心温まるストーリーから思わず笑ってしまうコメディ、ほろりとする名シーンなど、感情の機微の描写が緻密に描かれる羅川真里茂作品。心に詰まったものがある時は、羅川真里茂作品で心のデトックスをしてみませんか。こちらもあわせてご覧ください。