新井素子の小説おすすめ15選｜代表作『ひとめあなたに』ほか、新刊やドラマ化された作品まで

新井素子といえばSF小説の天才と言われており、これまでさまざまな本を出版してきました。とくに有名な作品としては『チグリスとユーフラテス』『扉を開けて』などがあり、独特の世界観でファンが多い小説家としても知られています。

また新井素子はぬいぐるみ好きとしても有名で、自宅には約4,000体のぬいぐるみがあるようです。新井素子の小説を読みたいけど、実際にどのような作品があるのか知りたいといった方も多くいます。

この記事では、新井素子の小説の特徴・小説の選び方・おすすめ小説15選・吾妻ひでおとの関係性について解説します。これから新井素子の小説を読もうと思っている方は、ぜひこの記事を参考に選んでみてください！

新井素子は1960年8月8日東京都生まれの小説家です。高校2年生のころに第1回奇想天外SF新人賞に応募した『あたしの中の......』が佳作入選し、小説家デビューを果たします。

若いころから小説家として活動しており、文學界にも衝撃を与え、雑誌の特集では「SF界のプリンセス」と呼ばれていました。その後、『チグリスとユーフラテス』『グリーン・レクイエム』『ネプチューン』などで賞を受賞するなど、幅広く活躍している小説家です。

新井素子の小説は、第1回奇想天外SF新人賞の審査員をしていた小説家・SF小説家である星新一が絶賛しており非常に高く評価していました。ほかの審査員が反対する中、星新一のみが新井素子の小説を評価したと言われています。

独特な文体が特徴的で、句読点の使い方や若者の会話を再現したような文体に違和感を感じている方も多かったようです。ですが、これまでの小説家にはない新しい小説の文体を確立したとも言われています。

『あたしの中の......』は新井素子が高校2年生の時に第1回奇想天外SF新人賞に応募した作品です。この作品は佳作入選しており、新井素子の小説家デビュー作品とも言われています。この作品は、当時審査員だった星新一が絶賛した作品です。

具体的なストーリーとしては、大怪我をしてもなぜか蘇生してしまう少女の物語。その時代のSFの世界観が楽しめる作品となっています。新井素子の小説を読むならまずは読んでおきたい一冊です。

『ひとめあなたに...』は独特の口語体で書かれている小説です。1981年に発表された作品で1985年には文庫化されました。この作品は発表から四半世紀たった今でも、多くの方に愛されている作品です。

この作品の登場人物はエキセントリックで、読み手はストーリーに惹き込まれていきます。表現の奥ゆかしさにショックを受ける場合がある、とも言われている作品です。地球が終わるなら・死が待ち受けているなら自分だったらどうするだろう、と考えさせられる作品となっています。

『扉を開けて』は異世界を舞台とするファンタジー小説となっています。1981年に発表された作品で、1986年にはアニメ映画が公開されました。また1986年には、漫画化もされています。超能力を持っている人間が主人公になっています。異世界を渡って冒険を繰り広げるストーリーに、惹き込まれる作品です。

『くますけと一緒に』はぬいぐるみホラーを題材とした作品です。前半は女の子を主人公としており、成長物語にSFやホラーを交えた作品になっています。物語の後半では、ホラー要素にプラスして人間の心理描写が鮮明に描かれている作品です。後半になってくるについて面白くなっていく、といった口コミも見られました。

『チグリスとユーフラテス＜上＞』は1999年の第20回日本SF大賞を受賞した作品です。壮大なSF小説となっており、未来に起こり得るであろう出来事が鮮明に描かれた作品。出生率の低下や人口減少・最新技術のオンパレードです。読み進めていくと面白く、感動的な作品になっています。

『ハッピー・バースディ』は人間の弱さを描く、サイコホラー小説となっています。夫に依存しすぎる女性作家と自尊心が強い放浪人がめぐりあいます。嫌がらせについて描かれた作品です。読む方によっては、少し難解なホラー作品とも言えます。斬新なスリルを味わいたい方におすすめします。

『結婚物語』は沢口靖子主演でテレビドラマ化された作品です。結婚の大変さ、結婚にこぎつけるまでのさまざまな障害をドタバタ感交えた作品となっています。コメディタッチで描かれておりクスッと笑いたい時におすすめです。

新井素子の作品といえばSF小説が多いですが、この作品は新井素子にとって初めてのSF作以外の分野の作品となりました。実話ではなく、フィクションとして描かれています。当時の結婚する過程を見られ、どこか懐かしいと感じる方も多いです。

『グリーン・レクイエム』は1980年に書かれた新井素子のSF小説です。1985年には映画化もされています。この作品は第12回星雲賞日本短篇部門受賞作品です。落ち着いたきれいな童話のような物語です。

短篇だからこそ、とても読みやすいです。どこか切なくてSF要素も交えた作品となっており新井素子らしい作品といえます。中学生からでも読める内容や文体が特徴です。新井素子の作品を読むならまずは手にとって欲しい作品です。

『おしまいの日』は1992年に刊行された新井素子によるサイコホラー小説です。三津子と忠春は結婚7年目の夫婦。とても仲のいい夫婦なのですが、夫の忠春は仕事で忙しく毎晩深夜にならないと帰ってきません。

休日も接待ゴルフなどで家にいない場合も多く、三津子の心は少しずつ離れていきます。そしておしまいの日がやってくるといったストーリー。最後のどんでん返しに驚愕する読者も多いです。中盤になるにつれてホラー要素が強くなります。

『この橋をわたって』は何だかほっとする短篇集です。新井素子の最新作8篇を収録している作品集となっています。とくに最後の中篇の『なごみちゃんの大晦日』では、14歳の女の子の心情がよく描かれている作品です。文体も独特のタッチで描かれているので、どこか懐かしい感じになれます。

『影絵の街にて』は2021年に刊行された、新井素子のSF・ファンタジー短篇集となっています。ゾクッとするお話などさまざまなお話が入り混じっている小説です。まるで顕微鏡を覗いているかのような短いお話が詰まっています。新井素子ファン必見の作品です！

『ゆっくり十まで』は2019年に刊行された短時間で読めて楽しめる新井素子の小説です。かわいくて、切ないちょっと不思議な15の物語が詰まった作品。それぞれのお話の主人公は個性豊かで、主人公の大好きがつまっている作品です。リラックスして小説を楽しみたい時におすすめします。

新井素子と吾妻ひでおとのコラボレーション作品として知られている『ひでおと素子の愛の交換日記』から、この2人は夫婦として認識している方も多いようです。結論から言うと、吾妻ひでおは新井素子の夫ではありません。

『ひでおと素子の愛の交換日記』は新井素子が大学在学中に綴った明るい生活エッセイ作品です。面白くおかしい、クスッと笑える作品。この作品を通して、新井素子と吾妻ひでおは絶妙なコラボレーションだと話題を呼びました。

新井素子の自宅には3万冊の本と4,000体のぬいぐるみがあると言われています。新井素子はこれらの本とぬいぐるみを「ぬい」と呼んでおり、それらに囲まれて暮らしているようです。

新井素子の自宅は1階が書庫・2階が居住空間となっています。また3万冊の本にはどれがどの場所にあるか正確に分かるように、すべてエクセルに入力してデータベース化しているそうです。

新井素子の小説の特徴・小説の選び方・おすすめ小説15選・吾妻ひでおとの関係性についてを解説してきました。新井素子はSF小説でデビューし「SF界のプリンセス」とも言われていた小説家です。これから新井素子の小説を読もうと思っている方は、ぜひ上記で紹介した作品を参考に選んでみてください！

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