バイオリン用松脂おすすめ15選｜選び方や使い方まで解説

バイオリンには欠かせない松脂。松脂とは松から分泌される樹液のことです。これを原料にさまざまな加工をすることでバイオリン用松脂が完成します。加工の工程は「レシピ」と言われ、製造メーカーごとに違いがあります。

松脂の役割は摩擦を生じさせることです。弓毛に塗ると細かい粉が付着し、弾いたときに摩擦による引っ掛かりが出て、初めて音が出ます。バイオリンを購入するとセットされてくることもありますが、松脂次第で音色にも差が出るためしっかりと選びたいもの。

この記事ではバイオリンの松脂のおすすめを15選紹介します。選び方のポイントや有名ブランドについても解説しますので、松脂を探している人はぜひ参考にしてくださいね。

バイオリン用松脂にはさまざまな種類があります。ダークやライト、有名ブランド品などがありますが、「使いやすさ」と「弾き心地」の視点から考えていくのがおすすめです。詳しくみていきましょう。

松脂の色は大きく分けて2種類あります。褐色～黒っぽい色は「ダーク」、オレンジ～黄色が「ライト」です。それぞれ特徴が異なるため、2種類とも持っておき、季節ごとに使い分ける人も。もちろん、まずは両方試して好みの弾き心地を探るのもおすすめですよ。

滑らかな弾き心地を求めるなら琥珀色のライトがおすすめ。粒子が細かくさらっとしているため、引っ掛かりが弱めです。夏場でも溶けにくく、気温や湿度が高い場所に置いておく場合も安心です。

ライトを塗って弾く音のイメージは、繊細で軽やか。ただ、ライトならすべて同じわけではなく、ブランドによって音や弾き心地は異なるのが奥深いところです。ライトの松脂はバイオリンのほかヴィオラなどにも使われます。

パワフルな弾き心地を求めるなら、茶褐色のダークがおすすめです。ライトよりも粒子が大きいため、しっかりとした引っ掛かりを感じられます。

適度な粘り気があって塗りやすい反面、夏場や高温の場所では溶けやすく、ベタつきが気になることも。また、ダークの松脂は力強く大きな音を鳴らせることから初心者におすすめとされています。

バイオリン初心者は松脂を使うのも初めてですよね。それなら扱いやすくて音が鳴りやすい松脂を選びたいものです。松脂の色で言えば、弾き始めるときに引っ掛かりやすい「ダーク」がおすすめ。人気ブランドなら「ベルナルデル」や「アルシェ」がおすすめです。アルシェの「エチュード」はバランスが良く、初心者にも取り入れやすいでしょう。

バイオリン用松脂にはさまざま価格の商品がありますが、相場は2,000円～3,000円台です。こだわれば5,000円～10,000円程の商品も存在します。反対に、もっと安いものもありますが、初心者であっても品質の高い松脂がおすすめです。割れたりしない限り、松脂の寿命は10年程度。長く使うことを考えれば金額の負担は少ないですよね。

バイオリン用松脂には多くの人に愛される人気ブランドが4つあります。迷ったらここで紹介するものから選ぶのがおすすめ。一つずつ特徴を紹介します。

フランス製の有名な松脂です。ケースに猫が楽器を弾くイラストが描かれているため「クロネコ」の愛称で親しまれています。クロネコのダークは粒子が粗めで引っ掛かりが強く、音もしっかり鳴らせます。

ミランにはライトもあるため、気に入ったら2種類そろえることもできますよ。夏は溶けにくいライト、冬は塗りやすいダークと使い分けてもいいでしょう。

伝統製法で作られるフランス製の松脂です。原材料の品質にこだわって製作され、純度の高いクリアな見た目をしています。粒子はきめ細かく、弾き心地は滑らか。初心者にもおすすめです。

夏場でもさらっとしてべたつきにくいのもうれしいポイント。安定した人気のある松脂ブランドです。ブルーの布にロゴがプリントされたポーチと、保護クロスが付属しています。

ベルギーの弓職人ピエール・ギヨームのレシピを基に作られた松脂。原材料にはフランス産の樹脂を使っています。適度な粘り気があり、初心者でも塗りやすいのがポイント。引っ掛かりは強めであたたかみのある音色を楽しめます。

ギヨームのケースはすっきりとしたアルミ製と、ぬくもりを感じられる木製の2種類があります。どちらもセンスがよく、愛用したくなるデザインです。金額はやや高めですが、高品質なのがギヨームの松脂です。

アルシェは日本の弓製造メーカーが作る松脂です。バイオリン用としてはエチュード、ソプラノ、アルト、テノールの4種類があり、質感や音色がそれぞれ異なります。

ケースは折り紙をイメージしたデザインで、フェルト生地と鹿革の紐を組み合わせています。高級感あり、プレゼントにも最適なデザインです。

新しい弓で、いきなりバイオリンを弾いても音は出ません。まずは松脂をしっかり塗ることが大切です。弓には馬のしっぽの毛が使われ、表面にキューティクルという凹凸があります。ここに松脂を塗ると、少しずつ削られて松脂の粒子が付着。摩擦が大きくなり、音が出る仕組みです。

初めて使う弓は松脂の上を何十往復～100往復程滑らせて、充分に塗布します。2回目以降は1～2往復で大丈夫。バイオリンを弾くと大量に粒子が落ちてくる場合は松脂が多すぎるので、余分な粉を落としましょう。

知れば知るほど奥が深い、バイオリン用松脂。どれを選ぶかで音色や弾き心地が変わるので、新たな発見があるでしょう。お気に入りに出会えればモチベーションが高まること間違いなし。あなたの演奏を底上げする松脂を選んでくださいね。

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