岩明均の漫画おすすめ6選｜代表作『寄生獣』『ヒストリエ』など！緻密な描写の天才

独特な画風とリアルな心情描写が目を引く漫画家、岩明均をご存知ですか？岩明均の漫画については、『寄生獣』しか知らない方もいるかもしれません。しかし、岩明均は『寄生獣』以外にも読者が夢中になってしまう漫画をいくつも刊行しています。

岩明均は受賞歴が複数回あり、日本のみならず世界的に人気があります。作品数は多くないですが、ファンからは「岩明均の描く漫画はどれも名作だ」と言われています。

この記事では、岩明均について掘り下げ、おすすめ漫画や人気漫画について紹介していきます。岩明均の漫画に興味があるけど、どの作品を読めばいいかわからないと迷っている方は、ぜひこちらの記事を最後まで読んで参考にしてみてください。

ここからは、岩明均の人物像について詳しく解説していきます。岩明均の出身地や漫画家を目指したきっかけなど、岩明均のルーツに迫ります。

岩明均は1960年生まれ、東京生まれの漫画家です。本名は岩城（いわき）均で、父親は和光大学の名誉教授をしています。岩明均は高校3年生になるまでは、漫画を読む機会がない環境で育ちます。しかし、父親の出版著書に挿絵を提供するなど、昔から絵を描く才能を発揮していました。

1984年には、『離婚倶楽部』や『同棲時代』の作者である上村一夫のアシスタントとして働いていた経歴があります。

岩明均は当初、漫画家として活動するよりも、アシスタントとしての仕事が自分に合っていると感じていました。しかし、アシスタント時代に上村一夫の編集者が岩明均が描いた漫画を目にしたのがきっかけで、岩明均は漫画家へと転向することになります。

現在、岩明均の漫画は多くの漫画家志願者たちに影響を与えるほどに人気となりました。

岩明均のデビュー作品は、第12回ちばてつや賞に入選した『ゴミの海』になります。『ゴミの海』は1985年に『モーニングオープン増刊｜講談社』にて掲載されました。

ちばてつや賞は1980年に創設された歴史ある賞です。天才漫画家を発掘するために、毎年2人ずつ選ばれる漫画新人賞で、岩明均は第12回だけでなく、第13回でもちばてつや賞に入選しています。

岩明均の漫画は、胸に響く心理的描写が多く、強いメッセージ性を感じます。少しグロテスクな要素はありますが、大きく美化されていない人間の姿に、より生々しい感覚を受けます。

また、構成力の天才とも呼ばれ、岩明均の漫画は短編でも長編でもその世界にどっぷりつかることができます。読み終えた後は達成感を感じつつ、もっとこの世界に浸っていたかったといった気持ちにさせられます。

ここからは、賞を獲得した3つの岩明均作漫画についてご紹介していきます。代表作の『寄生獣』はもちろんのこと、岩明均がシナリオのみを担当した漫画もあるので、ぜひチェックしてみてください。

『寄生獣』は2つの賞を受賞している、岩明均を代表する漫画です。1つ目の賞は1993年第17回講談社漫画賞一般部門、2つ目の賞は1996年第27回星雲賞コミック部門になります。主人公はどこにでもいるような普通の少年だった、泉新一。ある日、進一の右腕が謎の生物に寄生されてしまいます。人間を捕食しようとする獰猛で残忍な生き物に寄生された進一の、騒然な運命を描いたストーリーです。

2014年以降、アニメ化や映画化も行われました。その人気は日本だけに留まらず、多言語版の『寄生獣』が刊行されるなど、世界的に大人気作品となっています。

『ヒストリエ』は紀元前4世紀の古代オリエント世界を描いた歴史漫画です。2010年に第14回文化庁芸術祭マンガ部門大賞、2012年に第16回手塚治虫文化賞マンガ大賞と2つの賞を受賞しています。

青年漫画雑誌『アフタヌーン』にて2003年3月号から連載がスタートしましたが、岩明均はデビュー前から『ヒストリエ』について考案をしていました。

古代ギリシア、マケドニア王国で大王アレクサンドロスに仕えていたエメネウスが主人公です。歴史の知識がなくても読みやすいストーリーで、歴史の勉強にも最適な漫画です。

2019年に第3回さいとう・たかを賞を受賞した『レイリ』は、戦国末期の話が題材になった漫画です。岩明均はシナリオを担当しており、作画を担ったのは『海岸列車』の作者である漫画家、室井大資です。

漫画の主人公、レイリは長篠の戦にて家族を皆殺しにされ、孤児になってしまった少女です。武田信玄の孫にあたる武田信勝にそっくりであることから、影武者となるため生きることになったレイリの人生を描いた物語です。

ここからは、岩明均の人気漫画について解説していきます。SF漫画好きには『七夕の国』、日常系漫画が好きな方には『風子のいる店』、歴史漫画好きには『ヘウレーカ』がおすすめです。

『七夕の国』は1996年から1999年まで週刊青年漫画雑誌『ビッグコミックスピリッツ』で連載されていたSF漫画です。物質に穴を開けることができる特殊能力を持った少年の物語になります。

オカルトやミステリーを楽しめる作品で、もし自分に能力があればどのように生きていくだろうか？と考えさせられる漫画です。

『風子のいる店』は喫茶店が舞台になっている漫画で、主人公は喫茶店に勤める吃音の少女、風子です。1985年に連載がスタートし、1988年に完結しました。

弱気な性格を直そうと努力する風子の成長が描かれており、人間味あふれる作品です。戦闘系やグロテスク系が苦手な方におすすめな漫画です。

『ヘウレーカ』は古代ローマをテーマに描かれた歴史漫画です。ヘウレーカは古代ギリシャの言葉で、「わかった」の意になります。

同じ歴史漫画である『ヒストリエ』が好きな方におすすめの作品です。こちらの作品は1巻の読み切りタイプなので、時間を気にせずさくっと読めます。

今回は、『寄生獣』を描いた人気漫画家の岩明均について解説してきましたが、いかがでしたか？岩明均は活動を続けており、最新作も期待できます。岩明均の漫画を読んで、その独特な世界観をぜひ楽しんでみてください。

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