【口コミあり】江上剛の小説おすすめ12選｜ベストセラーから新刊まで紹介

江上剛は銀行員を経て作家になり、銀行の闇や金融界の裏側を暴いた作品を多数執筆しヒットを飛ばしています。元金融マンだからこそ知りうる金融業界の暗部を描いた作品は世間の興味を引き、ドラマなどメディアミックス化されたものも多くあります。

代表作の『庶務行員 多加賀主水シリーズ』を筆頭に多数の小説が出版されていて、どれから読もうか迷っている方もいると思います。

そこで、この記事では江上剛の小説についてご紹介します。作品のおすすめの選び方やおすすめの作品、新刊の情報もありますのでぜひ最後までご覧ください。

江上剛は、早稲田大学政治経済学部政治学科を卒業後、第一勧業銀行（現みずほ銀行）に就職します。2002年に経済小説『非情銀行』で作家デビューすると、翌年に長年勤めた銀行を退行して本格的に執筆活動を始めました。

作家業をしながらテレビ番組などでコメンテーターとしても出演するようになり、世間の知名度は一気にアップしました。作品が映像化されるなど安定した人気を誇り、現在も精力的に執筆活動を続けています。

銀行同士が合併して誕生した新銀行内での人事抗争やさまざまなトラブルを、庶務行員の多加賀主水が解決へと導いていくストーリーです。第一勧業銀行の行員として、日本興業銀行・富士銀行との合併を経験した江上剛だからこそ詳細な背景が書ける作品です。

半沢直樹と特命係長を足して2で割ったようなライトな感覚の勧善懲悪もので、娯楽小説としても、すらすら面白く読み進められます。

会社勤めのサラリーマンをはじめ、仕事をしている人なら誰にでも胸に刺さる内容の小説です。大銀行の元頭取に関わる不正融資が発覚し、もみ消しのために主人公が奔走するのですが、 組織の中で生きていくことの大変さが痛いほど伝わります。

WOWOWの「連続ドラマW」で映像化された人気作で、興味のある方はドラマもぜひご覧ください。

大手銀行を退職した主人公が、飲食店グループのCFOに就任して業界の再生に奮闘する物語です。銀行や取引先との関係や確執が興味深く描かれ、フランチャイズと直営店の格差や天下りについても触れられていて社会勉強にもなる作品です。

「人生は七味唐辛子である」というフレーズが何度も登場し、やっかみを振りかけられて人生は深みを増していくというストーリーが印象的で、真面目で誠実に働く者が最後に勝つ爽快な作品です。

銀行をメインに、さまざまな業界のさまざまな立場の人たちの策略や思惑が交錯するストーリーの短編集です。コミカルさがあり、重苦しくなく読み進められます。

会社ではエリートでも社会では不適合者という人がいたり、裏切り者もいたりして、会社では常に足元をすくわれないかの探り合いがつきまといます。労働は会社のためではなく自分や家族の幸せのためにするもの、という社会人へのメッセージが込められた作品です。

ダウン症の子を持ち、育児疲れからノイローゼになった妻に懇願され妻子を殺した夫。一家心中のつもりで自殺を図るものの、夫は死に切れず生き残ります。知的障害児を抱える親の苦悩を通して描かれる、社会制度のあり方や周囲の偏見など現在の子育て社会の暗部に一石を投じる作品です。

コロナ禍での育児ストレスや嘱託殺人問題など、現代社会が直面する問題とリンクしていて、いろいろと考えさせられます。

江上剛の新刊は、第二次世界大戦後に東条英機・吉田茂・マッカーサーとの運命的な関わりや、存亡の危機の中で財閥トップが夢見た日本の未来を描く歴史経済小説です。

GHQが財閥の解体が日本の軍国主義の解体につながると考え、財閥解体を迫った三菱グループの話を元に書かれた作品です。異端児エリート行員だった江上剛の目に、財閥解体はどう映っていたのか？気になる方はぜひ新刊をご覧ください。

江上剛は、さまざまなジャンルの著名人との共著作品があります。ジャーナリスト・須田慎一郎との共著『銀行員諸君！』では、異端児・江上剛が自分なりの方法で駆け抜けた行員人生譚が語られ、働く全ての人が働き方について考えさせられる作品になっています。

法学研究者・郷原信郎『銀行問題の核心』では。高い志を持って働く銀行マンの指針となるような作品になっています。

日本経済の闇を、江上剛は元銀行マンならではの鋭い視点で作品に落とし込んでいます。江上剛の小説が気になる方は、ぜひ本記事を参考に読みたい作品を見つけてください。

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