新潮新人賞のおすすめ作品13選!気になる2024年の受賞作品についても

新潮新人賞は50年以上の歴史がある新人賞であり、有名作家の登竜門とも言える存在です。新潮新人賞の作品の中でも特におすすめしたい作品や口コミなどを紹介します。新潮新人賞の作品を読んで新たな読書の楽しみを見つけてみてはいかがですか。

2024/08/09 更新

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全然違いますが、なぜか倉橋由美子を思い出しました。 実力派です。読者に媚びてません。自分のスタイルを持っています。 文章にも芯があります。これはシナリオか?とあきれてしまうようなスカスカの文章を書く人たちの多い中、 読む者を牽引し続けるだけの密度を感じました。 私の好みとしては、表題作よりも「いこぼれのむし」の方がよかったですが・・・ とにかく一読の価値はあります。

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舞台ニーゼロニーゼロの戯曲の作者と言うこともあり、世界観が知りたくて購入。難解な様な良く分かった様な、不思議なもやもやが残りそのことを時折、思い出して正体を知りたくなる。ニムロッドと一緒に購入し此方も、もやもやが残った。こんな中毒性が有るのかとキューも購入し、読書中です。

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のちのち芥川賞作家になられる中村先生ですが、 この作品を書かれた時点では、 作家として 生きていかれるのか分からなかった頃の作品であり、何かマグマが爆発するような、、、、静かな躍動感???がある不思議な作品  文体は流石に美しい

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本屋で山積みになってるベストセラー小説とこの本を比べたら、まあまずこっちのほうが文章がうまい。もうむやみやたらうまいと言える。人間の心理と行動からくっきりと存在を浮かび上がらせる。そして描かれる世界のむちゃくちゃさときたらスキャンダラス。 タフで、何でもできて、歯に衣着せず批判すべき相手を批判する。でもダメダメな他人に頼られると面倒見ちゃう。作者は本当にそういう人なんだろうな。 読者に求められて活躍する未来が来ることを願います。

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作者のインタビューを読むと、そもそもこの作品を書き始めたのは仏壇に並ぶ先祖の面々の写真を見ていて湧いた素朴な疑問からだと述べていて、絶滅しつつある民族「ウィルタ」族のことは書きつつ閃いた後伝手のネタであったとのことだった。ほー、そんなもんかと思った。大きなテーマを掲げてそれに向け書く!というのは大先生にほどあり勝ちな取り組み方だと思うけど、つまらなくなってしまうこともあるのではないか。こういう最後まで緊張感を維持しつつ描けた話というのは、なるほどそういうことなのかもしれないと思った。本作は三十歳の男性作家の筆だが、実力は大したものだと思った。あきおが預けられた海辺の町での浜辺、焚火、巻貝、鹿、不死鳥と流れる脳内物語とか、しげ爺の助手牛くんが登場するとき必ず前置きをして出て来る母子羆の描写などであるが、特に五センチの甲虫の背中が空を背負うという辺りは三島由紀夫的なタッチを感じさせられた。また美しいだけの筆運びではなく、資料館の床を掘って作った落とし穴など、所々にユーモアを纏っているのであり、ロシアから来たレターの文字面に街の景色を重ねた場所など、いささか飛躍して書き過ぎだろうと思うところもあったが、腕前は日本文学保守本流を行くような卓越したレベルだった。物語の視点は神の視点で、茂ジイの目、フイの目、杏子の目、瞳子の目、あきおの目など次々切り替えが行われた。絶滅に瀕す民族三世代の姿を追う話であるので、これもやむを得ないと思うが、私の場合は二度読みが必要で、二度目ではなんとか物語が把握できたと思う。話が平板という審査員もいたが、終盤に彫刻家茂ジイ(この人がナプタの兄と私は読んだ)と助手牛君が杏子の勤める資料館に出現し、ロシアから送られた写真の話とドッキングさせられるだけで、十分楽しめたと思った。芥川賞を、ぜひ受賞してもらいたい。

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一見4歳の女の子の視点から語られているようで、実は30年ほど後の回想を幼かった自分の目を通して描いているため、物語の中では闊達に動き喋っている人の間もなくの末路であったり、その後の家族や関係性の崩壊であったりを、瞬時に差し込める諸行無常の作品になっています。また、たとえば同じ人物でありながらも「母」と「久美子」の呼び分けであったり、文の長短やたたみかけであったりの巧みさが際立っている印象を受けました。 物語を語る主人公の、これまでの来歴や日常に思いを致すのもまた一興かと。

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現実的な話かとおもったら非現実的な内容でしたが、著者の性格なのか文章力なのか、読んでるうちにドキュメンタリーかと錯覚してしまうような不思議さがありました。この方のをまた読もうとおもってます。

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福岡の島に生まれた次女と三女の回想により、家族と島の生活を浮き彫りにする。語られる内容は戦中戦後の村と家の様子だ。込み入った話がよく整理されている。島にある漁村の歴史も風情も面白い。(後略)

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同世代の作家が書いているのと、戦争小説が読みたくなったので、読んでみました。文章も表現も分かり易く、情景が伝わってきました。他の作品も読んでみたくなりました。

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途中どうしても感じてしまう技術的な未熟さなんて、読み終えてしまえばどうでもよくなってしまう。後半が特にウケた。読後もじわじわと残っている。この作品は数年後また読み返す時がくると思う。

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デビュー作『冷たい水の羊』の方をおもしろく読みました。 とりわけ印象に残ったのは風景の描写。 決して美しい光景ばかりを書いているわけではないのですが、 擬人法を用いた風景、あるいは季節の推移の描き方は、 これまで読んだことのないものでした。 多くの小説では、情景描写というのは申し訳程度だったり、 紋切り型だったりしますが、 田中さんはしっかり自分で見た光景を自分の言葉で表現していると感じました。

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私自身もユダヤ人の方の家で過ぎ越しの祭りを祝った時に感じたことが書かれていたりして、思わずふっと笑ってしまったり、懐かしくなることもありました。 一人の日本人女性が、自由の国と憧れて行った地で経験した現実を、ユーモアも交えながら書いている本です。

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いつの間にか語り手が変わっていたりする手法はこの頃から。読むのにやや体力を要す本である。「寝相」や「楽器」の摩訶不思議な感じはもっと多くの人に知って欲しい。それにしても、このレビューの少なさはファンとして寂しいです。ある程度、読者を選ぶ作風だが、まずは同じ作者の「高架線」を読んでその面白さを是非知って頂きたい。

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