近藤史恵の小説おすすめ選15選｜サクリファイスシリーズやドラマ化小説も紹介

近藤史恵の小説は、本格ミステリー・コメディタッチのミステリー・心に響く感動ミステリーとさまざまなジャンルのミステリーが味わえます。大学時代に歌舞伎の研究をしていたので、歌舞伎界を舞台としたミステリーや時代物のミステリーもあります。しかしながら新装版が発売される「ホテルピーベリー」ではハワイを舞台にするなど、設定に限りがないのも魅力です。

そんな近藤史恵の小説を読んでいたら、「止まらなくなってしまった」なんて方も多いはず。近藤史恵の小説は、人物描写が巧みで読者が想像力を搔き立てられるので、読むのがやめられせんよね。

この記事では近藤史恵の経歴とプロフィール・「サクリファイスシリーズ」や「シャルロットシリーズ」などの人気シリーズもの・ドラマ化した作品・おすすめ小説・アンソロジーなどをご紹介しますので、小説選びの参考にぜひ最後までお読みください。

近藤史恵さんの経歴とプロフィールについてご紹介します。作家の人となりを知り、より深く小説を楽しんでください。

【経歴とプロフィール】

• 名前：近藤史恵
• 生年月日：1969年5月20日
• 出身地：大阪府
• 最終学歴：大阪芸術大学
• 受賞歴：1993年『凍える島』で鮎川哲也賞受賞
  　　　　2008年『サクリファイス』で大藪春彦賞受賞
• 2006年大阪芸術大学の客員准教授に就任

近藤史恵さんは、他にも恋愛シュミレーションゲームのノベライズ本を手掛けたり、アンソロジー集の執筆もしています。

2021年5月にTV東京で放送されていた西島秀俊さん主演の『シェフは名探偵』です。このドラマは、『ビストロ・パ・マルシリーズ』の3作『タルトタタンの夢』『ヴァンショーをあなたに』『マカロンはマカロン』が原作です。

毎回美味しそうなビストロの料理が紹介され、好評のためレシピ本も発売されています。西島秀俊さん演じる三舟シェフが傷ついた人の心を料理で救う推理ドラマです。

『インフルエンス』は、橋本環奈さん主演で2021年3月にWOWOWで放送されました。共演は吉川愛さんと葵わかなさんで、3人は3つの殺人事件を起こします。それをある作家に小説にしてほしいと頼むことから物語は始まります。

設定もユニークで、近藤史恵さんの秀逸なサスペンスミステリーが再現されています。世間から疎外された少女たちの悲しいサスペンスドラマです。

『天使はモップを持って』は、北乃きいさん主演で2013年にNHKBSプレミアムでドラマ化されました。原作は「女清掃員探偵キリコシリーズ」の1つです。若くてかわいい清掃員のキリコが、事件を解決していく推理コメディドラマです。

キリコが働くオフィスビルで起こる「事件」を解決していく全4話のドラマです。

『はぶらし』は、『はぶらし／女友だち』とタイトルを変えてNHKBSプレむアムでドラマ化された心理サスペンスドラマです。全8話で、主演は内田有紀さんで売れっ子脚本家役、厚かましく空気の読めない女友だち役を池脇千鶴さんが演じました。

本作はいわゆる「イヤミス」で、最後まで心に何か嫌な感じを残す物語です。タイトルの『はぶらし』にその嫌な感じがうまく込められています。

『サクリファイス』は、第10回大藪春彦賞を受賞した作品です。本作は自転車ロードレースを題材にしたスポーツ小説であり、主人公の苦悩を描いた青春小説でもあり、レース中の事故をめぐるミステリー小説でもあります。

『サクリファイス』は近藤史恵さんの代表作でもあり、読む順番もあります。

1. 『サクリファイス』
2. 『エデン』
3. 『サヴァイブ』
4. 『キアズマ』
5. 『スティグマ―タ』

以上の順番で読むとさらに「サクリファイスシリーズ」を楽しめます。

「整体師 合田力シリーズ」は、『カナリヤは眠れない』『茨姫は戦う』『シェルター』の3作です。やや変わり者の整体師・合田力は、「身体の声を聞く」能力があります。自分の整体院にやって来る人々の施術を行っていると、それぞれの身体からその人が陥っている状況がわかり、合田は救出のため乗り出します。

本作もドラマ化されると面白そうですが、今のところドラマ化の予定はないようです。

「アネモネ探偵団」は、児童書のミステリー小説です。『香港式ミルクティーの謎』『迷宮ホテルへようこそ』『ねらわれた実生女学院』の3巻です。主人公はお嬢様学校に通う智秋・巴・あけびの3人の中学一年生の女の子です。

同年代の女の子にぜひおすすめの児童書ミステリーです。近藤史恵さんの本作からミステリー小説好きになる中学生も多くいます。

「元警察犬シャルロット」シリーズは、『シャルロットの憂鬱』『シャルロットのアルバイト』の2作です。シャルロットは、雌の6歳のジャーマンシェパードです。元警察犬で今は早めに引退してのんびり暮らしています。物語は穏やかでやわらかい「謎解き」小説です。2年前から新米飼い主の浩輔・真澄夫婦と暮らしています。

近藤史恵さんの作品にはたびたび犬が登場します。本作も犬への愛情が深く感じられます。

そのほかの人気小説1つめは『私の本の空白は』です。主人公の三笠南は病院のベッドの上で目を覚ましますが、それまでの記憶が全くありませんでした。名前も年齢も家族もわからない状態で、夫だと名乗る人には違和感を覚え、日々は過ぎていきます。

長編ミステリー小説ですが、最後まで目が離せずあっという間に読み進んでしまうゾクゾク感をぜひ味わってみてください。

そのほかの人気小説2つめは『ときどき旅に出るカフェ』です。照明器具の会社に勤める奈良瑛子は、ある小さなカフェを見つけます。カフェの名前は「カフェ・ルーズ」です。それはかつて同僚だった葛井円が経営するお店でした。

カフェで出されるメニューが、瑛子が勤める会社で起こる小さな事件や日々の生活でもやもやする出来事などを解決してくれます。おいしい料理が心も満足させてくれる連作短編集です。

近藤史恵は、女性向け恋愛シュミレーションゲーム『遙かなる時空の中で』のノベライズを担当しています。現在5作が出版されており、ゲームと共に小説も人気です。

また、近藤史恵は多くのアンソロジーにも参加しています。『アンソロジー 捨てる』『アンソロジー 隠す』『迷―まよう― アンソロジー』などに近藤史恵ならではの、小気味のいい短編ミステリーを載せています。

2022年5月に発売された「ホテル・ピーベリー」の新装版が2023年1月に発売されます。ハワイを舞台にした傑作ミステリー小説ですが、新刊は従来版とどこが変わるのか、新年の発売日が楽しみですね。

歌舞伎界を舞台にしたもの・自転車ロードレースを扱ったスポーツ小説・時代物・主人公が整体師や清掃員・児童書ミステリー・ゲームのノベライズ・アンソロジーなどさまざまな作品があります。あなたも近藤史恵作品を楽しみましょう。以下の記事もあわせてご覧ください。