藤田和日郎のおすすめ漫画5選｜代表作・次回作を紹介【天才ストーリーテラー】

うしおととらで一世を風靡した藤田和日郎は、からくりサーカスで魅せた天才ストーリーテラーとしての才能や、原画に差し込むホワイト使いのすばらしさが漫画ファンからも高く評価されている漫画家です。大胆な画風と胸が熱くなる展開の王道少年漫画は、世代を問わず楽しめます。

しかし、藤田和日郎の漫画は長編のヒット作が多くて、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。実は、あらすじ・世界観・キャラクター設定などから読みたい作品を選べば、漫画選びに失敗しにくくなります。

そこで今回は、藤田和日郎の漫画の代表作や人気おすすめ漫画を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。漫画家の友達が多いと噂の藤田和日郎の交友関係や、有名すぎる元アシスタントたちについても紹介します。

漫画家・藤田和日郎のヒストリーと受賞歴を紹介します。

藤田和日郎は北海道旭川市出身の漫画家で、本名は藤田和宏です。ペンネームの『藤田和日郎』は、過去に同名で描いた漫画がたまたま会心の出来で、そのときの験を担いでいるためと語っています。

「大好きな高橋留美子（うる星やつら）がいるから」という理由でサンデー編集部に持ち込むほどの、高橋留美子ファンとして有名です。同世代の漫画家をライバルではなく友だちとして接するため漫画家の友だちが多く、仲良しの漫画家の作品にキャラクターとしてしばしば登場します。

『夜の歌』は、1995年発売の藤田和日郎の初短編集です。デビュー作である『連絡船奇譚』が掲載されているので、藤田和日郎作品を最初から楽しみたい方に向いています。また、OVA（オリジナルビデオアニメーション）化もされている『からくりの君』は、からくりサーカスの原点となる作品です。

• からくりの君（1994年）
• 掌の歌（1994年）
• 連絡船奇譚（1988年）
• メリーゴーランドへ！（1988年）
• 夜に散歩しないかね（1993年）

暁の歌は、2004年に発売された藤田和日郎の短編集第二段です。夜の歌に比べて、明るくテンションが高めの作品が多いのが特徴です。ユニークでかっこいい藤田和日郎ワールドを楽しみたい方に向いています。

• 美食王の到着（2003年）
• 瞬撃の虚空（1996年）
• ゲメル宇宙武器店（2000年）
• 空に羽が･･･（1997年）

寺の1人息子である蒼月潮（うしお）は、蔵の地下で槍に串刺しにされた妖怪「とら」と出会いました。封印が解かれたとらの妖気に近づいてきた低級妖怪たちを払うために共闘したうしおととらは、やがて世界を左右する大きな運命に導かれていきます。

藤田和日郎の初連載作品で代表作でもあるうしおととらは、正義感の強い少年うしおと妖怪とらが巨悪妖怪『白面の者』に立ち向かう王道の少年漫画です。藤田和日郎漫画の代表作であり不朽の名作で、2015年にはテレビアニメ化もしています。

人を笑わせないと死んでしまう「ゾナハ病」の加藤鳴海・鳴海に笑いかける才賀勝・からくり人形「あるるかん」を操るしろがねの3人の出会いは、数奇な運命に導かれた途方もなく長い物語のはじまりでした。

からくりサーカスは藤田和日郎作品として最長で、登場人物たちの強く優しい生きざまと泣ける展開は多くのファンに支持されています。大風呂敷を見事にたたみきったからくりサーカスは、藤田和日郎が天才ストーリーテラーと評価されるきっかけとなった作品です。

『邪眼は月輪に飛ぶ』は、死のフクロウ「ミネルヴァ」とマタギである杣口鵜平（そまぐちうへい）の物語です。東京に放たれたミネルヴァにより420万人が犠牲となった現状を止められるはずの鵜平は、13年前の出来事がきっかけで世捨て人になっていました。

藤田和日郎の初青年漫画で、全編シリアスでいぶし銀な魅力の作品です。藤田和日郎が描く、大人向けの漫画を楽しみたい方に向いています。

『月光条例』は、藤田和日郎の3作目の長期連載作品です。シンデレラ・一寸法師・赤ずきんなど、世界中のおとぎ話の世界が何十年間に一度おかしくなってしまいます。おかしくなってしまったおとぎ話の世界を正すため、使命を受けた岩崎月光が立ち向かうダークファンタジーなバトル漫画です。

近代的な絵柄と深みのあるキャラクターが魅力の作品で、かっこいい主人公やかわいいヒロインの漫画が好きな方に向いています。

『双亡亭壊すべし』は、決して壊れない幽霊屋敷「双亡亭」を破壊するモダンホラー作品です。絵本作家志望の凧葉務・双亡亭内に引っ越してきた立木緑朗・超常能力を持った凧葉青一・緑朗の生き別れの姉である柘植紅・現役最強と謳われる刀巫覡など、魅力的なキャラクターが揃っています。

数々の謎が散りばめられた双亡亭壊すべしは、天才ストーリーテラーと評される藤田和日郎らしい作品を楽しみたい方におすすめです。

1837年のイギリスロンドンに現れた怪人「バネ足ジャック」は女性ばかりに悪戯をする犯罪者として恐れられていましたが、1838年の春に突如姿を消します。しかしその3年後、バネ足ジャックは女性を狙う殺人鬼として再び姿を現しました。

黒博物館シリーズは、19世紀のロンドンを舞台にしたゴシックな雰囲気のダークファンタジー作品です。藤田和日郎の新連載『三日月よ、怪物と踊れ』（モーニング）は黒博物館シリーズの最新作なので、ぜひチェックしてみてください。

藤田和日郎の最新作は、2022年3月から連載開始された『黒博物館』シリーズの第3弾『三日月よ、怪物と踊れ』です。前作から約7年越しにスタートした本作は、「舞踏会」が大きなカギを握ります。その舞踏設定・振付に世界的なプロダンサーであるTAKAHIRO氏を迎えるなど、本格的なこだわりを見せています。

藤田和日郎の次回作は、黒博物館シリーズも含めて発表されていません。いつ、どんな作品が発表されるのかわかりませんが、次回作を楽しみに待ちましょう。

漫画家の友人が多い藤田和日郎ですが、同じ北海道出身の島本和彦とはお互いをモデルにしたキャラクターを登場させあったりサイン会を行うなど特に仲のいいエピソードが豊富です。サンデーGX誌上では島本和彦の『逆境ナイン』とのコラボ作として、『からくり逆境サーカスナイン』が掲載されました。

また、同期デビューの皆川亮二とも仲がよく、「皆川亮二が同じ世界にいると思うだけで元気が出る」と公言しています。

藤田和日郎はアシスタントに「全員、漫画家になって出てってよ」と伝えているとおり、たくさんの漫画家を輩出しています。

藤田和日郎は、漫画家に描かれすぎる漫画家としても有名です。こちらでは、藤田和日郎をモデルとしたキャラクターと作品を紹介します。

藤田和日郎は、漫画のノウハウをまとめた漫画創作本『読者ハ読ムナ（笑）』も出しています。架空の新人漫画家が藤田和日郎のアシスタントとなり、連載を勝ち取るまでの経緯を描いています。

さらに、藤田和日郎自身の漫画創作術・コミュニケーション術・新人漫画家の心構えなども盛り込んでおり、実用的な漫画創作本です。漫画家を目指そうと思っている方・新人漫画家におすすめの一冊です。

この記事では、藤田和日郎の代表作や人気おすすめ漫画を紹介しました。大胆なタッチと練り上げられたストーリーが魅力の藤田和日郎の漫画は、少年漫画の王道を楽しみたい方におすすめです。胸が熱くなる藤田和日郎の王道少年漫画を、ぜひ楽しんでください。

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