幸田露伴のおすすめ小説10選｜代表作や作品の選び方を紹介！

読み応えのある作品を探しているけれど、どの文豪の小説が適しているか迷う、と悩んだ経験はありませんか。幸田露伴の小説は重厚かつ丁寧に練られた世界観が魅力です。森鴎外と親交があった文豪としても知られています。

幸田露伴の小説を選ぶ際には、代表作や作品集をチェックしてチョイスするのがおすすめです。また、青空文庫で読める作品もあり、有名な「幸福三説」が取り上げられているため、どんな作風なのか購入前にチェックできるといった魅力もあります。

こちらの記事では、幸田露伴の作家としての情報や、小説の選び方について説明します。おすすめの小説の具体例についても紹介するので、文豪ならではの迫力のある文体を満喫したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

幸田露伴が森鷗外に宛てた書簡が残っている、といったエピソードがあります。文京区立森鴎外記念館には書簡だけでなく1897年に森鴎外・齋藤緑雨と共に撮影された写真も残っていて、幸田露伴の生きた時代について知りたい方におすすめのスポットです。

書簡では現在の塩辛にあたる「酒盗」の食べ方がかかれていて、森鴎外とは酒を酌み交わすような間柄だった、といったエピソードも知られています。

幸田露伴は、人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のダイヤモンドは砕けないに登場する、岸辺露伴というキャラクターに名前が使われた作家としても知られています。語感が良いとして使われている文豪の作品を読んでみれば、緻密な物語設定などのキャラクターとの共通点が見つかるのが特徴的です。

幸田露伴の家系図には、小説家として有名な娘・幸田文や、エッセイストとして知られる孫・青木玉といった人物が含まれています。また、幸田家は幕府の臣下の一族でもあり、幸田成延の四男として幸田露伴が生まれているのも特徴的です。

幸田露伴には妹の延がいて、ピアニスト・バイオリニストとして日本人では初めてボストンに音楽留学をした人物として知られています。

初期の代表作『五重塔』は、リズム感のある文体が特徴的で、程よく堅い書き言葉ならではの味わいと、すっと頭に入ってくるやわらかい話し言葉を織り交ぜた文章を楽しめます。緊張感のある描写と、声に出して読んでも楽しい表現が魅力的です。実力はあるものの周囲から「のっそり」と言われる大工の主人公が五重塔を建設する、といったあらすじの話になっています。

文体の言い回しが優れている『天うつ浪』は、幸田露伴の作品の中で最も長い小説です。東京を舞台にした描写やはつらつとした会話の表現が楽しめます。青年の遂げられない恋愛がテーマとなっていて、見識も深い美女・あどけない少女といった登場人物や、男性の友情も楽しめる小説です。ロマンスについて描かれた小説が好きな方にもおすすめです。

悲恋を描いた『風流仏』は、幸田露伴の出世作として知られる名作です。短編の小説なので、難しい言い回しを長く読むのはハードルが高い、といった方にもおすすめです。若い彫刻家の主人公・珠運が、花漬売であるお辰に恋をし、純粋かつ激しい愛の感情を描いた作品です。また、彫刻家の名匠としての一面についても描かれています。

貴重な作品集を探すなら現在絶版の『愛』です。愛に関連する幸田露伴の作品を集めた文庫本で、「法華経」の教えを取り入れた壮大な文章や、幸田露伴の愛についての考察を味わえます。幸田露伴が73歳の時の心に残る表現も読めるのが魅力です。

また、悲しい恋やインドの階級社会での修行僧との恋愛などが収録されていて、さまざまなジャンルの話が楽しめます。

青空文庫で読むなら幸田露伴が幸福三説を主張した小説として有名な『努力論』がおすすめです。青空文庫はWEB上で著作権フリーの作品が読めるサイトで、以下の「惜福」・「分福」・「植福」について理解を深められます。

• 惜福：自らに与えられた福を使い尽くさずに天に預けておくこと
• 分福：福を周囲にも分け与えること
• 植福：将来に向けて幸福の種を蒔くこと

哲学が好きな方にもおすすめの小説です。

幸田露伴の名言をチェックすれば、幸田露伴ならではの言い回しを楽しめます。幸田露伴の名言として知られているのは、以下の5つです。

• 恨みも憎しみも火上の氷
• 見栄の行きどまりは、馬鹿げて大きなる石をかつぐ事なり。 
• 運命とは何である。時計の針の進行が即ち運命である。 
• 世間は気次第で忌々しく面白くなるもの。 
• 何事も半なるは有難からず。 

幸田露伴の小説にも名言と呼べる言い回しが多く散りばめられています。

幸田露伴の小説を読んで迫力ある表現や文体を楽しみましょう。幸田露伴の小説は、代表作や作品集・青空文庫に掲載されているかなどをチェックして選ぶのがおすすめです。幸田露伴の小説に挑戦して、硬派な表現がちりばめられた名作を堪能しましょう。

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