ねじめ正一の小説おすすめ選10選｜教科書掲載作品や最初の詩集も紹介！

ねじめ正一の作品は、教科書などにも採用される温かい作風のものが多いです。昭和のどこか懐かしいお話ですが、いつ読んでも、心にそっと染み入るようで優しい雰囲気に包まれるので、読書でほっとしたい方におすすめです。

ねじめ正一の父は俳人・長男は俳優・長女は脚本家と、文化人一家です。ねじめ正一は詩・小説・歌詞などを手掛けています。東京都の高円寺北口商店街で生まれ、のちに小説『高円寺純情商店街』が大人気になります。

この記事では、ねじめ正一について、作品の魅力や選び方のヒント・おすすめ商品などを丁寧にご紹介していきます。ぜひとも記事を参考にねじめ正一の作品に触れて、優しくノスタルジックな気分になってみてください！

ねじめ正一は、1948年・東京都杉並区生まれです。高円寺北口商店街（のちに阿佐ヶ谷パール商店街に移動）で父・ねじめ正也が美術品や骨とう品を扱う「ねじめ民芸店」を商っていました。少年期の商店街での経験が人気作品のモチーフにもなっています。

ねじめ正一は中学生で詩を書き始め、朗読パフォーマンスなどを行なう詩人としてデビューしました。名が知れていくうちに小説やエッセイなども執筆し、人気作家になります。ねじめ正一は昭和の古きよき雰囲気を描くのがとても上手く、推薦図書なども多数あります。

ねじめ正一の作風に影響しているのは、ねじめ正一が大好きな事柄です。特に、野球と地元の商店街を大切に思う気持ちが作品でも伝わってきます。このふたつにつて詳しくご説明します。

ねじめ正一は中学から野球部に所属し、熱心に練習をしていました。草野球チームで精力的に試合をしていた時期もあります。巨人の長嶋茂雄の大ファンで、長嶋茂雄が監督になった頃には長嶋を胴上げした落合博満に自分を重ね、落合のファンにもなりました。

ねじめ正一のエッセイには、野球関連の作品が多々あります。

高円寺で生まれ、阿佐ヶ谷でも過ごしたねじめ正一は、生家の周辺の商店街を大事な場所としています。『高円寺純情商店街』は、直木賞を受賞しテレビドラマ化もされました。教科書掲載・読書感想文の課題図書になっています。

商店街に関わるさまざまな人間模様を暖かく描いた小説です。

ねじめ正一の作品を上手に選ぶにはキーポイントで探すのがやりやすいです。キーポイントは「文学賞」「教科書掲載」「長編・短編」の3つです。順番にわかりやすくご紹介していきます。

ねじめ正一は1981年に、詩の芥川賞ともいわれるH氏賞を、詩集『ふ』で受賞しています。1989年には小説『高円寺純情商店街』で直木賞を、2008年には小説『荒れ地の恋』で中央公論文芸賞を、2009年には小説『商人（あきんど）』で船橋聖一文学賞を獲っています。

2003年には絵本『ぎゅうぎゅうかぞく』小学児童出版文化賞の候補になっています。いずれも言葉選びや文体にセンスと優しさがあり、読んで面白さと安心感を感じる作品です。

教科書掲載で有名なのは『高円寺純情商店街』の中の1章である『6月の蠅取り紙』です。ねじめ工芸店になる前の実家の商売であった乾物屋のエピソードを描いたもので、記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。

昭和の食品取扱い店では蠅取り紙という道具が必須だったのですが、主人公の少年はそれが格好悪くて恥ずかしくて、ふてくされてしまいます。それを親にしつこく話し怒られるといった内容です。ただそれだけなのに、家族のよさや生活のしみじみとしたよさを感じられます。

ねじめ正一の作品には長編も短編もあります。長編ではねじめ正一のノスタルジックな世界観や温和な空気感にどっしり浸れます。家族をテーマにした作品も多く、『出もどり家族』や『認知の母にキッスされ』などがおすすめです。

短編では、文体の読みやすさから、余暇時間が少なくても楽しめる作品が多くなっています。詩集やエッセイなどもとても読みやすくて面白いです。ライフスタイルに合わせた長さの小説を楽しんでください。

詩人・児童書作家でもあるねじめ正一の作品は、小説以外もたくさん書かれていておすすめです。柔らかい言葉でぐっとくる文章を書くねじめ正一の絵本・児童書や詩・エッセイも楽しんでみてください。

ねじめ正一が文章を書いた絵本はかなり多くあります。その中でも人気作品は『ぎゅうぎゅうかぞく』『うがいライオン』『がっこうのうた』『ずんずんばたばたおるすばん』などです。動物の姿や家族の様子などを絶妙な視点で見ています。

『みどりバアバ』や『あいうえおにぎり』などは読み聞かせや喋る練習におすすめです。リズムよくみんなで読み合わせができるため、声に出して読むとなおいっそう楽しる絵本になっています。

ねじめ正一の詩集で文学賞を受賞しているおすすめは『ふ』です。他にも、『猫の恋』『みどりとなずな』『ひとりぼっち爆弾』など人気の詩集があります。平仮名やカタカナを匠に使って印象的な詩を書いています。

エッセイでは、趣味の野球について書いている『長島茂雄デラックス』や『落合博満・変人の研究』などから、言葉をテーマにした『言葉の力を贈りたい』や『ぼくらの言葉塾』まで、ねじめ正一ワールドを満喫できます。

ねじめ正一の作品について、魅力や選び方、おすすめ作品などをくわしくご紹介しました。ねじめ正一の書く古きよき昭和の世界観や、独特の視点をしたためた詩・絵本の温かみを感じてみてください！

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