辻村深月のおすすめ小説20選|イヤミスで人気？代表作や読む順番まで詳しく解説

辻村深月の小説は、ミステリーを主軸にした家族愛・友情・愛情を描いた感動的な小説が多数あります。ストーリーはとても怖いものが多いですが、なぜそんなことになってしまったかを考えると胸に迫るものがあります。

辻村深月の小説は、文章の中ですべてを語りません。読者が想像力の世界で遊ぶ空間を残しておいてくれます。心温まる作品も多く、ただ怖いミステリーだけではありません。幼い子供の頃、誰もが感じた恐怖や不安をとても鮮やかなタッチで描き切っています。

ここでは、辻村深月の経歴やプロフィール・小説の選び方・各分野の代表作についてご紹介しますので、「独特な辻村深月の世界」を知る上での参考として最後までお読みください。

次に辻村深月の経歴とプロフィールについてご紹介します。

• 生年月日：1980年2月29日生まれ
• 出身地：山梨県笛吹市
• 最終学歴：千葉大学教育学部
• デビュー：2004年「冷たい校舎の時は止まる」でメフィスト賞受賞

2012年には「鍵のない夢を見る」で直木賞を受賞しています。「ツナグ」「朝が来る」「ハケンアニメ！」など映像化された作品も多いです。

辻村深月の作品で映画化されたものをご紹介します。

• 『ツナグ』（2012年公開）
  　監督：平川雄一朗　主演：松坂桃李
  
  
• 『太陽の坐る場所』（2014年公開）
  　監督：矢崎仁司　主演：水川あさみ
  
  
• 『朝が来る』（2020年公開）
  　監督：河瀨直美　主演：永作博美
  
  
• 『ハケンアニメ！』（2022年公開）
  　監督：吉野耕平　主演：吉岡里帆
  
  
• 『かがみの孤城』（2022年冬公開予定）

など多くの作品が映画化されています。また『朝が来る』は2016年に安田成美が主演でドラマ化もされています。

辻村深月の作品でドラマ化されたものをご紹介します。

• 『本日は大安なり』（2012年・全10話）
  　主演：優香
  
  
• 『階段の花子』（2013年・世にも奇妙な物語夏の特別編）
  　主演：徳井義実
  
  
• 『鍵のない夢を見る』（2013年）
  　主演：倉科カナ・成海璃子・木村多江・高梨臨・広末涼子
  
  
• 『サクラ咲く』（2016年・全4話）
  　主演：新井愛瞳・新田真剣佑・神尾楓珠・戸塚純貴・小園凌央・高橋愛

などの作品がドラマ化されています。

辻村深月の多くの作品の中で、最も販売部数が多かったベストセラーは「かがみの孤城」です。辻村深月の最高傑作ともいわれています。文庫本は上下巻にわかれるほどの長編小説で、読みごたえもたっぷりで辻村深月の世界観を存分に楽しめる作品です。

本屋大賞など8冠を達成している作品で、2022年冬には劇場アニメ化も決定しています。

辻村深月の小説は、主人公が小学生・中学生・高校生などが多いため、主人公と同年代の読者も多いです。もちろん、大人の読者も多いですが、主人公に感情移入しやすい年代の読者が多くなるのは必然です。

ページ数の多さなどからすると、小学生は高学年から中学生以上の読者が多いようですが、辻村深月の最高傑作と言われる『かがみの孤城』は、7歳から90歳代までの広い世代の読者から感想が寄せられています。

辻村深月の小説は、短編・中編小説もありますが、長編小説がとても多いです。文庫本なら上下巻に渡るものも多く、1冊でもかなりページ数の多い作品があります。以下に代表的な辻村深月の長編小説をご紹介します。

• 冷たい校舎の時は止まる
• かがみの孤城
• スロウハイツの神様
• 子どもたちは夜と遊ぶ
• 名前探しの放課後
• 凍りのくじら
• ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。

以上が代表的な辻村深月の長編小説です。

辻村深月の小説の読む順番についてご説明します。辻村深月の小説は、少しづつ他の作品と繋がっているので、以下の順で読むとさらに辻村深月作品を堪能できます。

1. スロウハイツの神様
2. 島はぼくらと
3. 家族シアター
4. 凍りのクジラ
5. 子どもたちは夜と遊ぶ
6. ぼくのメジャースプーン
7. 名前探しの放課後
8. 冷たい校舎の時は止まる
9. ロードムービー
10. 光待つ場所へ
11. ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ

以上は、講談社が出している読む順番です。順番が違っても楽しめますが、参考にしてみてください。

「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」は、母と娘のリアルな関係性と人間の闇の部分が描かれている作品です。少し心が重く痛くなる作品ですが、先が気になって一気に読めてしまいます。辻村深月の作品の中ではイヤミス的要素が濃い作品ですが、おすすめです。

最後にタイトルの「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」の意味がわかると、切なくなります。

「島はぼくらと」は、「スロウハイツの神様」を読んでから読むのをおすすめします。本作は「冴島」の日々が目に浮かぶように描写されているのが素晴らしいです。建前と本音が行き交う小説ですが、読後感は爽やかで幸せな気持ちになれます。

現在、青春真っ只中の高校生にぜひおすすめの作品です。

タイトル通り「盲目的な恋と友情」を描いた作品です。恋だけでなく、盲目的な友情も確かにあると気づかせてくれます。ただとても怖い小説です。また同じ事柄も違う目線で見ると変わって見えるのが興味深いと人気。人間の執着心や自己愛とはやっかいなものです。

この作品も、怖いですが一気読みしてしまうほどおもしろいと評判です。

「ハケンアニメ！」は、一見、派遣社員がアニメーション制作会社で働く物語かと思ってしまいますが、ハケン＝覇権です。本作は映画化もされていますので、ぜひご覧になってみてください。当然ですが、原作の方が細かく心理描写などが描かれているので、先に映画を観るのがおすすめ。

お仕事小説なので、納得しながら読める方も多い小説です。

辻村深月の小説は、上でもご紹介しているように少しづつ登場人物がつながっているので、読む順番を考えて読むとさらにおもしろいです。もちろん、順番が違ってもそれぞれ楽しめます。ただ「あの小説のあの人がここに？」とつながりを発見しながら読むのをおすすめします。より辻村深月の小説を楽しむために順番を間違えず読みましょう！またぜひ下記の記事も参考にしてみてください。