恩田陸の小説おすすめ23選｜作風や短編作品も紹介！新刊はある？

『蜜蜂と遠雷』で、2017年に直木賞と本屋大賞のＷ受賞を果たした恩田陸さん。同作は映画も話題となったので、知っている人も多いのではないでしょうか。

恩田陸さんは、『ノスタルジアの魔術師』と称され、胸の奥が切なくなるような文章表現を得意としている作家です。しかし、恩田陸さんの小説は『蜜蜂と遠雷』のような青春群像劇だけではありません。ホラー・SF・ミステリーと、恩田陸さんは非常に多くのジャンルの作品を発表し続けています。

こちらでは、そんな恩田陸さんの小説についてお伝えします。緻密な情景と心理描写で、どんなジャンルも書き上げてしまう恩田陸さんの小説の魅力をたっぷりとご紹介していきます。

恩田陸さんは宮城県出身の女性作家。1992年、『日本ファンタジーノベル大賞』の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビューしました。

青春・ホラー・SF・ミステリーなどさまざまなタイプの作品を生み出し続ける多彩な作家で、これまで多くの文学賞を受賞してきました。2017年には『蜜蜂と遠雷』で直木賞と本屋大賞のＷ受賞を果たしています。

これまで数多くの小説を発表している恩田陸さん。その作品の数々は多くのファンに支持されています。こちらでは、恩田陸さんの作風の魅力はどこにあるのかをくわしくご紹介していきます。

恩田陸さんの小説を語る上で欠かせないのが、そのジャンルの幅の広さです。青春・ホラー・ＳＦ・ミステリーなど、さまざまなジャンルの作品を発表しており、そのすべてが面白いのが恩田陸さんのすごいところ。

これまでたくさんの小説を発表されていますが、ジャンルを問わずどの作品を読んでも楽しめることこそが、恩田陸作品の大きな魅力です。

恩田陸さんの小説は、懐かしい感情がこみ上げてくるようなノスタルジックな文章表現が多くみられます。そのことから、恩田陸さんは「ノスタルジアの魔術師」と称されています。

ジャンルを問わず、どの作品も読んでいるうちに胸の奥が切なくなるようなノスタルジアを感じることも、恩田陸さんの作風の特徴であり、魅力の一つです。

恩田陸さんのどのジャンルの作品にも共通しているのが、緻密な心理描写です。登場人物の心情が丁寧に描かれており、いつの間にか作品の世界に引き込まれてしまいます。

直木賞と本屋大賞のＷ受賞で話題となった『蜜蜂と遠雷』では、登場人物の心情もさることながら、音楽までもを文章で表現しています。目には見えない『音楽』や『心の動き』を描ききる表現力と描写力の高さも、恩田陸作品の大きな魅力です。

たくさんの小説を発表している恩田陸さん。読んでみたいと思っても、どれから選べばいいのか迷ってしまうという人も多いのではないでしょうか。こちらでは、恩田陸作品の選び方をお伝えしていきます。

恩田陸さんの作品は、さまざまな文学賞を受賞しています。恩田陸さんの小説を初めて手に取るという方は、まずは受賞作品から読んでみるのもおすすめです。

• 「夜のピクニック」　吉川英治文学新人賞、本屋大賞
• 「ユージニア」　日本推理作家協会賞
• 「中庭の出来事」山本周五郎賞
• 「蜜蜂と遠雷」　直木三十五賞、本屋大賞

恩田陸さんといえば、真っ先にミステリーを思い浮かべる人も多いはず。恩田陸さんのミステリーは、ファンタジー要素が入っていたり、心理戦があったり、過去の名作のオマージュであったり、心理戦があったり、一筋縄ではいかないものばかりです。

ミステリー好きの人もどっぷりとはまること間違いなしの名作が揃っています。

『ノスタルジアの魔術師』恩田陸さんが手がける恋愛・青春小説は、心の奥底を揺さぶるような名作ばかり。思わず登場人物に感情移入して物語の中に入り込んだような錯覚すら覚えてしまいます。

何度も読み返したくなる最高傑作揃いなので、心地のいい読後感を求める人は、恋愛・青春小説から読んでみのがおすすめです。

幻想的な世界観の作品は恩田陸さんの得意とするところ。恩田陸さんのファンタジーは、空想的で不思議な話を描いていながらも、表現力と描写力が高いのでとても読みやすいことが特徴です。

小説ならではの不思議な世界に触れたいならば、ファンタジーから読んでみることをおすすめします。

あまり知られてはいないかもしれませんが、恩田陸さんはSF小説も書かれています。独特で不思議な世界観でありながらも、読む手が止まらなくなるほどの面白さはさすがの一言。まさに『恩田ワールド』というべき作品が揃っています。

SF好きな人は、必ず楽しめること間違いなしです。

緻密な心理描写や情景を描くことを得意とする恩田陸さんですが、エンタメ小説も絶品揃いです。中でもコメディは、まさに抱腹絶倒。読みながら思わずケラケラと笑い出してしまうほどの面白さです。

テンポ良くストーリーが進んでいくので、あまり小説を読む習慣がない人にもおすすめです。

恩田陸作品といえば、ホラーも忘れてはいけません。恩田陸さんのホラー小説は、思わずゾッとしてしまうような怖いものばかり。しかし、怖いだけではなくストーリーもしっかりとしていて面白いので、もちろん読み応えもあります。

恩田陸さんは、得体の知れない恐怖感を描き出すのが非常に上手いので、ホラー好きにはたまらないものばかりとなっています。

忙しくてなかなか時間がとれないという人は、まずは短編から選んでみるのがおすすめです。恩田陸さんの短編小説は読み応え抜群。短いからといって、物足りなさを感じるようなことはありません。複数のジャンルの作品が1冊にまとまっているのでお得感もあります。

恩田陸さんがどのような作品を書く作家なのかを知りたいという人にも、さまざまな物語が1冊で読める短編集はおすすめです。

時間に余裕があるのならば、やはり、じっくりと読める長編がおすすめです。恩田陸さんの小説は文章の無駄が少なく、なおかつ情景や登場人物の心情がとても丁寧に描かれているので読みやすいものが多いことも特徴の一つです。

読書に慣れていない人でも、物語の中に自然に入り込むことができるので、どんどん読み進めていけます。読書に没頭したいのなら、ぜひ長編を手に取ってみてください。

恩田陸さんの作品には、映像化されているものも多くあるので、ドラマや映画を見たことがあるという人も多いのではないでしょうか。もし、初めて恩田陸さんの小説を手に取るのならば、映像化された作品から選ぶのもおすすめです。

• 六番目の小夜子　/　ドラマ
• 木曜組曲　/　映画
• ネバーランド　/　ドラマ
• 夢違い　/　ドラマ・映画

『常野物語』は、不思議な能力を持つ『常野一族』を描いたファンタジー小説です。2022年7月現在では全部で3作出ており、1作目は短編集・2，3作目は長編となっています。心があたたまるような話もあれば、思わずゾッとしてしまうような話も出てきます。ぜひ、シリーズで読んでみてください。

• 光の帝国
• 蒲公英草紙
• エンド・ゲーム

『理瀬シリーズ』は、主人公・水野理瀬が、不思議な事件の謎を解いていくという大人気シリーズです。短編集や、理瀬以外の人物に焦点が当たった外伝も刊行されています。

• 三月は深き紅の淵を（短編小説。理瀬が出てくるのは4編目『回転木馬』のみ）
• 麦の海に沈む果実（理瀬が主役の長編小説）
• 黄昏の百合の骨（理瀬が主役の長編小説）
• 薔薇のなかの蛇（理瀬が主役の長編小説）

• 黒と茶の幻想（理瀬は回想のみ登場）
• 図書館の海（短編集。『睡蓮』に理瀬の幼少期が描かれている）
• 朝日のようにさわやかに（『水晶の夜、翡翠の朝』に理瀬が去ったあとの学園が描かれている）

凄腕のウイルスハンター・神原恵弥が主人公の『神原恵弥シリーズ』は、2022年7月現在3作が刊行されています。見た目は精悍な男性でありながら、口調は女言葉という恵弥のキャラクターが魅力的。こちらも人気シリーズです。

• MAZE
• クレオパトラの夢
• ブラック・ベルベット

恩田陸さんの小説を実際に読んだ人たちはどんな感想を持ったのでしょうか。こちらでは、恩田陸さんの小説の口コミをお伝えします。

『素晴らしい作品』『感動した』『面白かった』という声が多くみられました。恩田陸さんの小説はジャンルが多岐にわたるので口コミもさまざまですが、総じていい口コミが多く、高い評価を得ているということが分かりました。

恩田陸さんの単行本の最新刊は、2022年3月19日発売の『月曜日は水玉の犬』、文庫本は、2022年4月7日に発売された『祝祭と予感』が最新刊となっています。こちらは『蜜蜂と遠雷』のスピンオフの短編集で、2019年に単行本として発売されたものです。

今後の新刊の発売については、2022年7月現在ではまだ発表されていません。

さまざまなジャンルの作品を生み出し続ける恩田陸さん。これから、どんな作品を描いてくれるのか、目が離せません。短編集やシリーズ物も豊富なので、ジャンルの他にストーリーの長さから選べるのも魅力的です。ぜひ、自分が読みたいと思える作品を手に取ってみましょう。以下の記事もあわせてご覧ください。