タイヤスペーサーのおすすめ20選｜メリットやデメリットは？効果も徹底解説

愛車をカスタム化する人はひと昔ほど多くはありません。それでも街中や遠出した際に、駐車しているドレスアップした車を見かけると、思わず見入ってしまいます。カスタム化は性能にかかわるものと外観にかかわるものがあります。

近年では電子化が進んで性能にかかわるカスタム化が制限されるようになったため、外観にかかわるカスタム化が大半です。そんな中でも足回りのカスタム化は人気があります。

今回は足回りのカスタム化パーツとして多くの種類がリリースされている、タイヤスペーサーのお話です。種類や装着するメリットやデメリットに加えて、ブランドやおすすめの製品を紹介します。

タイヤは嵌めこまれたホイールを車軸につけられたハブから出されたボルトに締め付けて一体化されています。このためリム幅の違うホイールとタイヤに交換しない限りフェンダーとタイヤ側面の出入り寸法は変わりません。

フェンダーとタイヤ側面がツライチだと見た目がいいからと、ホイールとタイヤを全部交換するには予算的に厳しい人も少なくありません。そんな際に強い味方になってくれるのがタイヤスペーサーです。

タイヤスペーサーはハブ面とホイール面の間に挟み込むスペーサーで、その厚み分だけタイヤ側面を外側にだせる効果があります。ホイールやタイヤを交換せずにツライチにできる優れものです。後述の通り、保安基準で禁止されている内容もあるため気をつけてください。

タイヤスペーサーを装着する人の多くは、見た目をカッコよくするためにツラ出しをしています。ツラ出しされたタイヤとフェンダーはサイドビューでは見た目の印象は変わりませんが、リアビューがスポーティに見えるのが魅力です。

性能的にはトレッド幅が大きくなるため、走行安定性が向上します。それは重心位置が下がって安定性が向上する同時に、ロールセンターの位置が高くなって旋回時のローリングが抑制されたためです。

また、パーツの厚み分だけ左右のトレッド幅が大きくなるので、重心位置が下がってバランスが改善され走行時の安定性が増します。

デメリットとしてはバネ下荷重が増えるため、乗り心地の変化が懸念されます。製品によってバラツキがありますが、25mmのワイドトレッドタイプのスペーサー重量は約1kgです。4つのホイールをすべてツラ出しすると4kgのバネ下荷重増になってしまいます。

また、バネ下荷重増と操舵部分とタイヤまでの距離が長くなってしまう状況が重なって、ハンドリングが重めになる場合もあるので気をつけてください。

なお、バネ下荷重の増加はバネ上荷重に換算すると10倍から15倍の重量増になります。これは運転手以外にいつも40kg以上の人が同乗している状態と同じです。そのため燃費にも影響がでるケースもあります。

車種に関係なくどんな車にも装着できるのが汎用タイプのタイヤスペーサーです。汎用性が高いので多くのカーショップやホームセンターで購入できます。タイヤスペーサーは、ハブボルト数・PCD・ハブ径などの各値が、多くの車種のハブに適用できるようになっているのが特徴です。

ただし汎用タイプは、スペーサーの厚みで車体側のハブが隠れてしまうため、位置決めが難しくなっています。しっかりセンターを合わせてバランスが崩れないように気を付けてください。

車種に合わせて販売されているタイヤスペーサーは、装着性に優れているのが特徴です。逆にハブボルト数・PCD・ハブ径などの各値が完全に一致しないと装着できません。

ハブボルト数が同じハブは、多くの場合にメーカー内で共通化がはかられています。このため、専用タイヤスペーサーは同じメーカーであれば装着できるものが少なくありません。

汎用タイプに対してスペーサーにガイドをつけているのがハブリング付きタイプです。汎用タイプを装着する際のセンターの位置決めが容易にできるのが特徴です。

ハブ径のサイズをしっかり確認してちゃんと適用するものを選ぶようにしてください。ジャストフィットしたハブリング付きのタイヤスペーサーは接地面積が増えるので装着をより安定させられます

ワイドトレッドタイプは他のスペーサーとは構造が異なり、車体側のボルトはスペーサーを固定するだけに使用します。ホイールをとめるのはスペーサーから生えているボルトです。

このため厚みを増しても車体側のボルトが届かなくて装着できない状況を回避できます。ワイドトレッドタイプはしっかり出したい際に役立つタイヤスペーサーです。

PCD（Pitch Circle Diameter）はボルト位置が描く円の直径寸法です。車種によってPCDが異なる場合もあり、気に入ったホイールが装着できない場合もあります。

PCD変換スペーサーはワイドトレッドタイプのタイヤスペーサーと同様の構造です。スペーサーから生えているボルトと車体側のボルトのPCDを変えて取り付けられます。PCD変換スペーサーはツラ出し目的より、気に入ったホイールのPCDに合わせ込むために装着されるアダプターです。

協栄産業は1965年に大阪で設立され、タイヤスペーサー以外にも、ホイールナットやボルトなどを取り扱っている企業です。JIS認定工場を取得しているので安心して任せられます。

同社のワイドトレッドスペーサーは11mmから30mmの間に5種類の厚みが揃えられていてるのが特徴です。またハブボルトはクロムモリブデン鋼を採用しており、ナットの専用化と合わせてスポーツ走行などでの弛みを防止しています。

ケイエスピーエンジニアリングは1991年に東京で設立された、チューニングショップを運営しながら関連パーツを計製造販売している企業です。

同社のワイドトレッドスペーサーは車種ごとに専用設計されていて、スペーサーとハブセンターを一体で削り出しています。国産ジュラルミン素材に硬質アルマイト処理により、耐腐食性や耐久性を高めているのが特徴です。

デジキャンはケースペックが展開する足回りに関連するチューニングパーツのブランドです。ケースペックは2000年に愛知県で設立されています。

同社のワイドトレッドスペーサーは鍛造製法で製造されているのが特徴です。クロムモリブデン鋼のボルトとの組合せで高い精度と剛性や強度をもたらしています。

エイチケービーは1969年に埼玉県で創業された東栄産業の自動車用品・部品のブランドです。今井金属で創業し、途中であらたに東栄産業が設立されました。

同社の汎用タイヤスペーサーは同じもので4穴・5穴が兼用できるのが特徴で、厚さ3mmから10mmの間で6種類のサイズが選べます。PCDは100mmと114.3mmが選択可能です。

フォーチュンの設立は2003年と若い会社で、本社は福岡県にあります。同社は多くの車関係のブランドを取り扱っていて、タイヤスペーサーのブランドであるJDMはオリジナルの登録商標です。

同社のタイヤスペーサーは、ハブ経が専用サイズに合わせ込まれているので、ぴったりと装着ができブレも最小限に抑制できます。素材は複合アルミダイキャストで強度も充分です。

アズーリプロデュースはワールドウイングのカーパーツ販売を担う事業部のひとつです。ワールドウイングは2010年に東京で設立されています。

同ブランドのワイドトレッドは鍛造アルミニュウム合金に、アルマイト処理が施されており耐食性や耐摩耗性が高められているのが特徴です。また大きな力がかかるボルトにはクロム鋼を、ナットには高強度のカーボンスチール鋼が採用されています。

タイヤスペーサーを装着したいと思った際に、厚さが何ミリまでなら安全なのか悩みます。車体側のハブボルトを変更せずにタイヤスペーサーを装着する場合は3mmから5mm厚が限界です。それ以上のスペーサーを挟み込むとホイールナットのかかり代が少なくなってしまいます。

走行中の振動などで弛んでしまうリスクを考慮して、ホイールナットのかかり代は手締めで最低4回転は確保するようにしてください。4回転回ればピッチが短い1.25mmでも5mmのかかり代の確保が確認できます。

もし5mm以上のタイヤのツラ出しをしたい場合は、ワイドトレッドタイプのスペーサーにするか、長いハブボルトに交換するようにしましょう。

車検について法律的に定めているのは道路運送車両法などです。道路運送車両法などにはタイヤスペーサーを禁止する事項は規定されていません。ただし、ツラ出しをしたタイヤがフェンダーより外側に出てしまうと、NGになる場合があります。

2017年の法律改訂で、タイヤはフェンダーから10mm未満の飛び出しがOKとなりました。ところがホイールに関しては、前30度・後50度の範囲での飛び出しを禁止しています。

改訂によってタイヤはOKになったものの、ホイールについて従来のままです。安心して車検を通せるようにするには前30度・後50度の範囲では飛び出さないセッティングがおすすめです。

信号待ちなどで停車中に前の車のリアビューが目に入ってきます。その際にフェンダーの位置とタイヤの位置が気になる人も少なくありません。ツラ出しされたタイヤはちょっとカッコよくスポーティに思えます。自分の愛車もタイヤスペーサーを装着すれば、簡単にカッコいいドレスアップが可能です。さりげなくカスタム化してみましょう。

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