冲方丁さんの小説おすすめ10選｜アニメの脚本も手掛ける作家！人気時代小説などを紹介

冲方丁さんと言えば、『天地明察』や『十二人の死にたい子どもたち』など映画化された作品を思い浮かべる方が多いかと思います。また、映画をみて小説も気になっている方など話題の作品が連なっています。

冲方丁さんの作品は、映画化された時代小説・現代小説よりもライトノベルの作品が多くあり、彼を知るにはライトノベルを外しては語れません。執筆小説を見るだけでも多ジャンルに精通していることがわかります。

今回は、冲方丁さんの代表作品を中心に彼の小説の魅力やおすすめラインナップをご紹介します。彼の世界観は小説によって異なりさまざまな表情を見せてくれるので必見です。

1977年、岐阜県各務原市生まれ。4歳から9歳までシンガポール、10歳から14歳までネパールで過ごしたことが、彼の知見の広がりの経験になっています。帰国後は、埼玉県立川越高等学校に入学。1996年、早稲田大学へ進学し、在学中に『黒い季節』で第1回スニーカー大賞の金賞を受賞し小説家デビューしました。

早稲田大学第一文学部中退し、小説家として活動を本格化させます。小説のみならずメディアを限定せず幅広く活動し、小説家となった今でも知見を広げられています。

脚本と小説は似ているようで、他ジャンルになります。それをどちらも器用にこなす冲方丁さんはアニメ界でも話題に上がる1人です。彼の脚本はキャラクターの会話・言葉のセンスが巧みで、視聴者を引き付けるものがあります。

さらに冲方丁ならではの緻密なシリーズ構成に共同作業していた仲間内は驚いたというエピソードもあります。それほど冲方丁さんにはシナリオ構成と言葉のセンスがあることがうかがえます。

冲方丁作品の大きな特徴は、造語や記号を多用した独特の文体です。彼特有の言葉があるので、とっつきにくいと思われがちですが、読み進めているとスイスイ読むことができます。文体の読みにくさをフォローした、文字運びにより読みにくさを軽減させています。

テンポよく小説が進むので、時には手に汗握り、時には涙を流し、登場人物たちの心情に寄り添いながら読めるのも特徴です。

冲方丁さんの文学賞一覧です。

冲方丁さんのデビュー2作目の異能の世界を描いたライトノベルです。漫画家もされており、シリーズ化もされています。自分を探す旅に出る主人公が「剣士」として成長していく物語です。

冲方丁さんらしい日本語と英語を組み合わせた言葉遊びや造語が数多く使われる、独特の世界観が魅力の作品です。ＳＦ小説が好きな方にはぜひ読んでもらいたい一作です。

著者の原点になっている傑作SFハードボイルドな小説です。小説の世界観やキャラクターがしっかりと作り込まれており、キャラクター一人一人が物語の主人公になりそうな世界を持っています。冲方丁さんの駆け出しのころの1作であり、世界を作りこむことの始まりといっても過言ではありません。

この小説は、従来の人類である感覚者(サード)と超次元能力を持つ感応者(フォース)との破滅的な戦乱後、両者が確執を残しながらも共存している世界を描いた物語です。SFが好きな方におすすめの一冊です。

劇場アニメ化・マンガ化もされている「マルドゥックシリーズ」は、冲方丁さんの代表作の一つになります。バトルシーンも迫力満点に描かれており、後半からグッと引き込まれる小説です。冲方丁さんのSFの世界がぎゅっと詰まった作品です。

『マルドゥック・スクランブル』は、身寄りのない少女・バロットが事件に巻き込まれ、能力を与えられます。「なぜ自分なのか」の答えを探し求める物語です。

V6の岡田准一さんが主演を務め、一躍話題になった『天地明察』の原作です。時代は江戸時代、4代目将軍に碁打ちとして徳川家に仕えていた主人公・渋川春海の人生を描いた小説です。

主人公は新たな暦を生み出すという一大計画の責任者に任命されます。20年以上の歳月をかけて日本独自の太陰暦を作り上げていく様子をさまざまな人間ドラマを通して楽しめる物語です。

『天地明察』『光圀伝』に続く、冲方丁さんが描く歴史小説の第3弾になります。『枕草子』の作者として知られる清少納言の生涯を描いた作品です。『枕草子』執筆の舞台裏も描かれており、スイスイと読める一作です。

歴史が好きな方、平安文学に興味のある方にもおすすめの冲方丁作品です。平安時代の生活も細かく記されているので、新しい世界を見ている気持ちになれます。

冲方丁さんが2016年に初めての発表した現代小説は「十二人の死にたい子どもたち」です。第156回直木賞候補にもなり、マンガ化・映画化もされているミステリー小説で、冲方丁さんのすごさを再度世間に知らしめることになった傑作の小説です。

12人の子供たちが安楽死をするために、廃病院に集まったところすでにそこには13人目の死体が横たわっていました。12人は議論を重ねながら安楽死のために動き始めます。ミステリー好きにはもちろん、人間の死についても考えさせられる作品です。

冲方丁さんの小説はジャンルを問わず、さまざまな小説を読めるのが魅力的です。冲方丁さんの世界観が好きなら全ジャンルを制覇したい方もいらっしゃいます。ぜひ、好きなジャンルから読み始め、世界を広げていってください。