レスポールのエレキギターおすすめ10選！ギブソン・エピフォンも｜国産品はある？

エレキギターのモデル名といえば、真っ先に挙がるのがストラトキャスターですよね。ポップス・ロック・R&B・ブルースなど、オールラウンドにこなせるのが特徴。一方で、よりソリッドで激しいトーンを好む方に絶大な人気を誇るのがレスポールです。

レスポールエレキギターは骨太でワイルドな大人向けの音質を得意とするタイプ。高出力でディストーションをかけやすいため、硬質なサウンドが要求されるハードロック・ヘヴィーメタルなどにぴったりです。

以上を踏まえ、本記事ではレスポールエレキギターの選び方・おすすめメーカー・おすすめ商品10選をご紹介します。盛りだくさんの情報をまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。

レスポールエレキギターはジャズギタリスト・発明家のレス・ポール氏に由来します。ギブソンとの共同開発で1952年に商品化され、当時はジャズ向けエレキギターの位置づけでした。

1957年には現在と同様のハムバッカータイプのピックアップに仕様変更。高出力でパワフルなサウンドはロックミュージックの流行とともに爆発的な人気を博し、現代に至るまでロック・エレキギターのアイコンとして定着しています。

レスポールエレキギターの持ち味は、大人向けの骨太でセクシーな音質。ストラトキャスターのように繊細でクリアなサウンドとは正反対で、男くさいワイルドな音質です。

高出力でディストーションをかけやすいため、ロック・ハードロック・ヘビーメタルミュージックと相性抜群。また暗めのカラーリングと、装飾を抑えたシックなデザインも人気の秘密です。

レスポールエレキギターは日本メーカーでも製造されています。主な国産メーカーとしては東海楽器・FUJIGEN・バッカスなどが挙げられ、特にバッカスのレスポールエレキギターは最安モデルで3万円台と、大変リーズナブル。レスポール初心者にぴったりです。

5万円以下のレスポールエレキギターは初心者向けのエントリーモデルです。格安の国産ブランド、バッカスが有力候補に挙げられ、機材一式がパッケージされた初心者セットでも4.5万円で購入できます。音質・耐久性などは上位機種に及ばないものの、レスポールの魅力を手軽に体感するのにぴったりです。

5～10万円のレスポールエレキギターは初心者～中級者向けの価格帯です。水準以上の品質があるため、ステージに上がってライブ演奏したり、初心者でも長期運用を想定したりといった用途に適しています。ちなみにギブソンの廉価ブランド、エピフォンの低価格モデルが購入可能です。

10万円以上のレスポールエレキギターは、中・上級者向けのハイエンドモデルです。優れた性能に加えてとにかく軽く、見栄えもいいためステージで演奏する機会の多い本格ギタリストに適しています。

ちなみに10万円以上の予算があれば、いわゆる「レスポールモデル」ではなく本家本元のギブソン製レスポールが購入できます。ただし20～30万円台も珍しくないため、他メーカーのレスポールモデルも視野に入れるのがおすすめです。

ハムバッカーは、シングルコイルを2つ並べて1つにまとめた仕組みのピックアップです。シングルコイルよりも出力が高く、ハムノイズに強いのが特徴。低く太い音を表現できるほか、ノイズに強いためディストーションをかけるのにも適しています。

シングルコイルは1本の弦に対して1つのポールピースを割り当てる構造のピックアップです。フェンダーのストラトキャスターに採用されているのが有名で、明るくクリアで軽快なサウンドが特徴。フィードバック・ノイズが発生しやすいものの、アルペジオ・カッティングなどを多用するプレイヤーに好まれます。

ミニハムバッカーはハムバッカーとシングルコイルの中間に位置づけられるタイプです。ほど良くパワフルに出力できる一方、クリアな音色にも対応可能。主として1950～60年代に流行したスタイルであり、現在は比較的マニアックなピックアップとみなされています。

ピックアップ1基のエレキギターは、手軽に素早く音を作れるシンプルな操作性が魅力です。反面、音のバリエーションが少なく演奏表現のレンジは狭め。基礎技術の練習中で、細かい音質にこだわらない場合はピックアップ1基のタイプを選びましょう。

ちなみにギブソン製のエレキギターでは、レスポールの姉妹モデルである「SG」で採用されています。

ピックアップ2基のレスポールエレキギターは複雑な演奏に適しています。例えば1曲のうちにソリッドなリフやリズムを刻む音と、華やかなギターソロの音を1台で使い分けるような場合はピックアップ2基のモデルがおすすめです。ちなみにレスポールエレキギターの多くはピックアップ2基で設計されています。

ハムバッカータイプのレスポールエレキギターは、ピックアップにカバーが付いているものと付いていないものに分かれます。カバー付きのものはコイルを保護できるほか、ノイズも防げるのが強み。ただし音がややこもりがちです。

カバーなしのものは音抜けが良くなる一方で、ノイズの影響を受けがち。メリット・デメリットがあるため、好みのスタイルを選びましょう。

ギブソンはフェンダーと並んで世界的に有名なギターメーカーです。レスポールを生み出したメーカーとして知られるほか、SG・フライングVなどロックギタリスト御用達の名だたるブランドをラインナップしています。全般的にエッジの効いた骨のあるサウンドが特徴で、ロック・ハードロック系の曲調と相性抜群です。

エピフォンはギブソンの廉価ブランドです。レスポール・SGタイプを中心にラインナップしており、レスポールエレキギターを安価に入手したい方にぴったり。エピフォンを使用する有名なプレイヤーとしてはビートルズのポール・マッカートニー、ジョン・レノンのほか、元オアシスのノエル・ギャラガーなどが挙げられます。

バッカスは長野県松本市に拠点を置く㈱ディバイザーのエレキギター・ベースブランドです。日本製のレスポールメーカーとしては最安クラスで、入門用モデルなら3万円台から提供しています。ちなみにバッカスのブランド名は、ローマ神話に登場するワインの神に由来します。

「レスポールは人気がない」との意見があります。間違いとも正しいとも言えますが、少なくともエレキギター業界では不動の人気を誇る金字塔であり、廃れる傾向はありません。

ただし現在はエレクトロポップ・EDM・ヒップホップといった電子音楽・ダンス系が主流であり、ロックに対する注目度が低いのも確かです。またレスポールのギターヒーローは年配中心であり、あまり若者に知られていない点も考慮する必要があります。

レッド・ツェッペリンのギタリスト、ジミー・ペイジはレスポール奏者の第一人者です。伝説のバンド・ヤードバーズに在籍した3大ギタリストの1人であり、ブルーズ・ロック基調の骨太なリフを武器にヒット曲を次々生み出しました。

中でも“Communication Breakdown”および“Black Dog”のノイジーで荒々しいギターリフは、ハードロック史に残るスタンダードとして鮮明に刻まれています。

ジョー・ペリーはアメリカの超人気ロックバンド、エアロスミスのギタリストです。ハリウッド映画「アルマゲドン」のサウンドトラックとして制作された壮大な“I don't want to miss a thing”はあまりにも有名ですね。

しかしジョーの真骨頂は、何と言ってもワイルドでカッコいいギターリフ。特に“Walk this way”“Eat the rich”の2曲は、アメリカンロックを象徴する完璧な仕上がりです。

スラッシュは1980年代に世界的ヒットを記録した、ガンズ・アンド・ローゼスのギタリストです。鮮烈なデビューアルバムは、何と累計3,000万枚を超えるビッグセールスを達成しました。

特に“Welcome to the jungle”は、今ではボディービル大会のスタンダードなBGMとして定着。スラッシュの骨太で歯切れのいいリフと、セクシーなリードギターを同時に楽しめる1曲です。

B'zの松本孝弘は日本最高峰のテクニックを誇るギタリストで、変幻自在な演奏スタイルが特徴。その腕前は海外でも評価されており、ギブソンからは松本孝弘シグネチャーモデルのレスポールが発売されています。

ちなみにギブソンのシグネチャーアーティストとしては世界で5人目であり、アジア圏のミュージシャンでは初の快挙でした。

記事で述べてきたように、レスポールはエレキギターの代表格です。フェンダーのストラトキャスターとは方向性が異なるため、ジャンル・演奏スタイルに合わせて使い分けても構いません。本記事を参考に、ぜひレスポールエレキギターのロックなサウンドを満喫してください。