火起こしを道具なしでするおすすめの方法｜簡単サバイバル術！身近なもので火起こし

火起こしは、キャンプで焚き火やBBQを楽しむために必須です。火起こしにはさまざまな方法があり、選ぶ手段によって手間や時間が大きく変わってきます。特別な道具なしで、身近なもので火起こしができたらかっこいいですよね。

道具が何もない場面で火起こしするには、火が燃える原理を知っておくことが重要です。また、どのようなものが燃えやすいのかの知識があると、サバイバル時にも焦らず対応することが出来ます。

今回紹介する道具なしで火起こしする方法を知っていれば、持ち込む道具を減らして身軽にキャンプを楽しめます。昔ながらの道具を使わない簡単な火の起こし方や、キャンプ場でうまく火起こしができずに困ったときに役立つ道具などを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

火起こしをするには、下記の3つの要素が必要です。

• 酸素
• 燃えるもの
• 熱

「酸素」と「燃えるもの」が着火源から「熱」を与えられることにより、火起こしできます。3つの要素のうち1つでも不足すると燃焼しないため、火を安定させるにはこの3要素のバランスを保つ必要があります。

「酸素」を効率よく供給するには、空気の通り道を確保することが重要です。「燃やすもの」は空気の通り道ができるよう隙間を作って組んでいきましょう。「熱」を逃がさないように「燃やすもの」は乾いたものを用意し、燃焼している間は寄せて置くと焚き火を成功させやすくなります。

「きりもみ式火起こし」では準備するものはナイフのみで、そのほかの材料は自然から調達します。手順は以下の通りです。

1. 長さ1mで直径1cmほどの棒の小枝を落とし、「火きりぎね」を作る
2. 針葉樹の太めの枝を切り出して、1cmほどの板「火きりうす」を作る
3. 「火きりうす」の端から1.5cmほどの位置にくぼみを作り、くぼみに向かって三角形の切り欠きを作る
4.  地面に厚手の葉を敷いて、その上で「火きりうす」と「火きりぎね」を使って摩擦する
5. 火きりうすの切り欠きから焦げ茶色の粉が出て煙が立ちはじめたら、火種ができる
6.  細い枯れ草を集めて火口を作り、中心に火種を落とし込んだら少し揉む
7.  温かくなったら息を吹き込んで発火させる

次に紹介するのは火打ち石と火打ち金を使う「火打ち石火起こし」です。そのほかにナイフと麻紐、チャークロスを準備します。手順は以下の通りです。

1.  ナイフを使って麻紐をほぐしておく
2.  一掴みほどにちぎったチャークロスを火打石に乗せる
3. 火打ち金で火打ち石を打ち擦り、飛び散った火花でチャークロスを燃やす
4. 火がついたらを麻紐で包み、息を吹き込んで発火させる

着火剤の代用品として割り箸を使う場合、キャンプファイヤーのように井桁状に積み上げた後、周囲を炭で囲んで着火します。このとき、空気不足にならないように真ん中に隙間を作って積み上げるのが、炎を持続させるポイントです。

紙の箸袋がついたタイプであれば、箸袋に着火させてから割り箸に火を移すと、よりスムーズに火起こしできます。

牛乳パックの内側は撥水効果を持たせるために、パラフィン加工が施されています。牛乳パックの加工部分はとても燃えやすく、紙よりもゆっくり燃える特性があるため、火種として役立つ素材です。新聞紙と比較して灰が飛びにくく、散らかりにくいのも魅力です。

牛乳パックを着火剤の代用として使う場合には、よく乾燥させてから使いましょう。小さくカットした牛乳パックを焚き火台やコンロの上に重ねて乗せ、中央に空洞ができるように炭を組んで着火します。

懐中電灯の電球の周りにある反射材でも着火できます。火の起こし方は、炭などの黒い火口に反射材で太陽の光を一転集中させるだけです。懐中電灯は照明としても火起こしとしても使えるので、携帯しておくと何かと重宝します。

食品を保存する袋であるジップロックを使って、虫眼鏡の要領で火を起こすのは可能です。方法は簡単で水を入れたジップロックをくるくると絞りレンズのような球体を作り、光の焦点を当て続けると火種が発生します。

また、同じように空のペットボトルに水を入れ、黒い紙をかざせばレンズのように光が集められます。さらに、氷も同じで表面を凸レンズのような形状にして光を集めればOKです。どれもキャンプで使用するアイテムなので、身近なもので火起こしできます。

キャンプなどで上記のアイテムが何もない場合でも、その場にある草木を使って火起こしできます。以下に火の起こし方を記載しますので、参考にしてください。

1. ジップロックを準備し、火傷しないように手袋をする
2. 乾燥した葉・草・木の幹などを石で細かく砕く
3. 砕いたものを手ですりつぶして粉末状にして、それを木の幹の上に集める
4. 水を入れたジップロックをねじって球状にする
5. ジップロックを虫眼鏡のようにして、木の幹の上の粉末に太陽光を集める
6. 火種ができたら、乾いたわらなど燃えやすいもの追加して、空気を送り込む

火起こし器とは主に筒状の形で、暖められた空気が上昇する煙突効果を使って効率的に炭へ着火させる道具です。火起こし器があれば簡単かつ安全に火起こしができるため、時間や手間をかけたくない方や初心者の方におすすめです。さまざまなサイズ・形状・素材の商品があるため、使うシーンや利用頻度、収納場所の余裕などを考慮して、自分に合うものを選んでみましょう。

道具なしの火起こしは少し手間がかかりますが、火起こしの3要素「酸素」「燃えるもの」「熱」のバランスを整えることを意識すればうまくいきます。手持ちの道具で柔軟に火起こしできるようになれば、キャンプがより楽しくなりますよ。