和歌山の日本酒おすすめ20選！黒牛・紀土も｜美味しい飲み方は？

和歌山県は江戸時代から日本酒造りが盛んな地域で、多くの酒元がその技術を代々受け継いできました。古くは紀州徳川家のご用達の蔵もあり、幕府への献上品として数々の高品質の日本酒が造られてきました。

和歌山は現代も高級日本酒造りが盛んで、近年開かれた伊勢志摩サミットでは和歌山の日本酒が振舞われ世界的に注目されました。和歌山県の地酒は、モンドセレクションやSAKE COMPETITIONなど世界的なコンテストで金賞を受賞した実績も豊富です。

和歌山の日本酒は現地で銘酒を楽しむだけでなく、お土産品としても人気があります。そこで今回は、益々注目度が高まっている和歌山県産のおすすめ日本酒をご紹介し、選び方と酒蔵の紹介、美味しい飲み方についても解説します。

和歌山県は数多くの海と山があり雄大な自然が満喫でき、豊かな自然の幸にも恵まれている地域です。和歌山にある酒蔵は紀ノ川沿いにほとんどありますが、山深い熊野などにも蔵元があります。また、本州の最南端の酒蔵がある県としても知られています。

和歌山では江戸時代には一般庶民が入手できない超高級の日本酒なども製造されてきました。長きに渡り伝統的な酒造りの技術が伝承されてきただけでなく、近代的な発想を生かした新商品もたくさん生み出されています。

和歌山県産の地酒は紀ノ川の伏流水で造られているものが大多数で、キリッとしたコクのある味が特徴的です。また、キレだけでなくコクも感じられる豊かな口当たりの日本酒が多いです。

和歌山の日本酒は、海の幸や料理と一緒に飲むと最も合う純米酒が多く販売されています。和歌山では地元の酒米を使った伝統的な手法によるこだわりの日本酒造りを行っています。

和歌山県産の地酒は日本国内だけでなく海外でも多く販売されるなど、世界的にも大変人気があり、海外の高級ホテルやレストランなどでも取り扱われています。近年は、海外で日本酒ブームが起こっていますが、和歌山の日本酒はその代表格です。

日本の伝統的な酒造りをベースに、現代では味の好みや消費者の趣向に合わせた最新技術なども取り入れています。現代の食文化に合わせた日本酒の開発や酒造りも盛んな地域です。

田端酒造は嘉永4年（1851年）に創業の歴史ある酒蔵です。多くのメディアに取り上げられていて、売り切れになる程の人気銘柄も多く製造しています。

映画監督の黒澤明氏の映画「羅生門」に五代目が感銘を受けて「いつか自分達も世界に通用する日本酒をつくりたい」との思いから生まれたお酒もあります。下記は田端酒造で造られている代表的な日本酒です。

• 羅生門
• 七人の侍
• 大東一
• さとこのお酒

高垣酒造は、天保11年（1840年）の江戸時代後期から続く歴史ある酒蔵の1つです。和歌山の山里で独自の発酵法を編み出し、素朴な手造りの日本酒を守り続けています。和歌山の地元だけでなく県外の人にも知られている酒元です。

仕込み蔵や貯蔵庫も内部は二階建てとなっていて、有田川町で初めて登録有形文化財に登録された蔵を持っています。高垣酒造の代表的な銘柄は以下の通りです。

• 龍神丸
• 紀勢鶴
• 喜楽里
• 里の花
• 流霞

名手酒造店は、1866年 (慶応2年)に繁栄を極めていた漆器職人達を顧客として酒造りを始めのを起源としている酒蔵です。明治5年に現在の酒蔵を立ち上げて創業をしました。

名手酒造店は清酒産地としての和歌山のイメージアップのため、地元で酒米契約栽培に取り組むなど積極的な活動も行っています。代表的な日本酒は以下の通りです。

• 黒牛
• 菊御代
• 一掴

中野BCは、昭和36年 (1961年11月)に現在の形の企業をスタートした酒造会社です。元々1932年に中野利生が｢中野醤油店｣として醤油の製造販売を行っていました。1949年に和歌山の現在の地で蔵を設立し、甲類焼酎｢富士白｣の製造を開始しました。

1979年に紀州梅が原料の梅酒製造を開始。モンドセレクション世界食品品質コンクール金賞受賞するなど多くの賞を受賞しています。代表的な日本酒の銘柄は以下の通りです。

• 紀伊国屋文左衛門
• 長久
• 超久
• Chokyu
• Kayo

世界一統は、明治17年に初代が紀州侯の籾倉を譲りうけ酒造業を創業しました。早稲田大学・創立者で元内閣総理大臣の大隈重信のゆかりの蔵としても広く知られています。大隈が「世界一統」と酒名を命名し、企業名も昭和46年に「株式会社世界一統」に変更しました。

日本酒だけでなく梅酒やリキュールなどの時代に沿う製品の開発・販売も行っています。代表的な日本酒の銘柄は以下の通りです。

• 熊楠
• 紀州
• みなみの星
• イチ
• 世界一統

和歌山の日本酒選びに困ったときには、喉越しと口当たりで選ぶ方法をおすすめします。日本酒の種類は甘口・辛口があり、近年はスパークリング日本酒など味と喉越しが違う種類も販売されています。また、芳醇な口当たりと後味のキレが良くバランスが取れた日本酒も。

和歌山産の日本酒は爽やかでスッキリとした味わいのお酒が多い特徴があります。自宅用としてだけでなく、大切な人への贈り物としてもおすすめの日本酒です。

日本酒はさまざまな料理や祝いの席などでも飲まれています。特別な記念日や祝いの日には限定版の貴重な日本酒がおすすめです。また、毎日の晩酌用のお酒なら肴の味を邪魔しない旨みがある飲みあきない味のお酒がピッタリです。

女子会用や女性へのプレゼントなら、フルーティーで香り高く飲みやすい日本酒がおすすめです。また、ワイングラスで飲める日本酒も人気があります。洋食と一緒に飲むなら淡麗辛口で甘みと酸味がある日本酒、ジューシーな味わいの生原酒などがおすすめです。

日本酒に用いられる酒米は実にさまざまですが、和歌山県内の米を使用した日本酒造りにこだわっている酒元もあります。和歌山県産の「五百万石」を使った地酒などが特に人気です。

また、全国的にも使われている酒米の「山田錦」や「玉栄」、幻の酒米である「愛山」を使っている酒元もあります。日本酒通の人の場合、酒米にもこだわって選ぶ日本酒の楽しみ方もあります。

初めて和歌山の日本酒を試すのであれば、全国的・世界的にも人気がある日本酒の銘柄を試す方法もおすすめです。たとえば、田端酒造で造られる「羅生門」は1989年から20年連続モンドセレクションで特別金賞を受賞した人気の地酒です。

また、平和酒造の「紀土KID」はSAKE COMPETITION 2017吟醸部門で金賞を受賞し、世界的にも有名で人気が高まっています。さらに、吉村秀雄商店の「車坂」はブリュッセル国際コンクールの純米大吟醸酒部門でプラチナ賞を受賞しました。上品で飲みやすいお酒です。

日本酒の飲み方はいろいろありますが、和歌山県産の日本酒はワイングラスで冷酒としても味わえる点もおすすめポイントです。フルーティーな香りと華やかな吟醸香が印象的で、まるでワインのようにスッキリとした飲み口の純米吟醸酒などが特に人気となっています。

純米酒は基本的に辛さが抑えられていてやさしい口当たりです。飲み方は常温または熱燗がおすすめです。冷やしてワイングラスで飲んでも美味しく頂けます。

和歌山県を訪れる際には、注目されている日本酒バーにも立ち寄りたいものです。地元の旬の食材に合った和歌山産の日本酒が味わえます。辛口で切れがよい「春鹿」や、最高級として知られている酒米の山田錦を使った地酒などを提供しています。

また、四季折々の旬の銘柄や人気の銘柄を厳選して仕入れているバーも点在しています。日本酒バーで和歌山のお酒を実際に味わい、自分用のお土産や日本酒好きな人へのプレゼントの銘柄を決める方法もおすすめです。

世界遺産にも指定されている和歌山県には、豊かで広大な自然があり良質な水を使った昔ながらの技術で日本酒造りをしています。日本だけでなく世界的にも注目されている和歌山の日本酒を味わい、その美味しさを実感してみましょう。