生酒おすすめ10選｜プレゼントにも！夏におすすめの飲み方も紹介！

種類が細かく分かれている日本酒。その中でもしぼりたてで、フルーティーな風味が人気なのが生酒です。くせが少ないため、日本酒初心者の方や日本酒独特のアルコール感が苦手な方におすすめです。

また生酒は和食との相性はもちろん、フレンチやイタリアンともよく合い、生酒のフレッシュでフルーティーな香りと料理の組み合わせを十分に楽しめます。また近頃はラベルがおしゃれになっており、SNS映えも狙えます。

生酒は特に品質や味に個性があるお酒です。そのため蔵元ごとに味や風味が変わってきます。いろんな蔵元のお酒を飲み比べ、自分の好みを見つけるのも楽しいため、人々を夢中にさせます。

日本酒は品質を安定させるために、通常2回の火入れ（加熱）を行なうのですが、生酒はまったく火入れを行なわれていません。そのために先述したフレッシュさとフルーティーさが味わえるのです。

火入れをしていなければ、加水調整や醸造アルコールを加えても、生酒とされます。生酒の読み方は『なましゅ』『きざけ』『なまざけ』と複数ありますが、どれも読み方として正しいので、お好きに呼んでください。

生酒はさらに種類が分かれるので、飲みたいと思っても、どれを選べばいいかわからない場合も。そこでこの項目では生酒の選び方についてご説明します。ぜひお好みの生酒を見つけてください。

日本酒の中でも加水してアルコール度数や味わいを調整する工程、割水を行なっていないお酒を、原酒といいます。この項目では原酒を基準とした場合の生酒の選び方をご紹介します。

生原酒は生酒と原酒が組み合わさった言葉で、火入れも割水も行なわれていない日本酒です。火入れと割水を行なっていないため、日本酒本来の濃厚さとフレッシュさを楽しめます。アルコール度数が高いので、がつんとした味わいです。

そのまま冷酒として飲むのもいいですが、生原酒の味わいを保ちながら、アルコール度数を下げたい方は、オンザロックや、炭酸割りもおすすめ。おでんや煮物のように温かいものとの組み合わせもぴったりです。

無濾過生原酒は無濾過・生酒・原酒が組み合わさった言葉で、もろみを搾（しぼ）ったままで、濾過・火入れ・割水を行なっていない日本酒を指します。つまり造ってすぐに詰めた日本酒です。

濃厚でうまみがたっぷりな味わいで、香りは華やかです。冷酒ならフレッシュさを楽しめ、オンザロックは風味を活かした状態で、口当たりもまろやかになり、飲みやすくなります。味わいの変化も楽しめるので、2杯目にぴったりな飲み方です。

日本酒は原料や精米歩合（どれくらい精米したか）によって、種類が決まり、大きく3つに分かれます。この項目では生酒を選ぶときに、日本酒の種類をメインにする方法をご紹介します。

純米酒とは米・米麹・水だけで作られた日本酒で、後述する吟醸酒・本醸造酒と違って、醸造アルコール（主にサトウキビを発酵させて作った、純度の高いアルコール）が入っていません。

醸造アルコールが入っていないため、米本来のうまみや香りを感じられます。さまざまな温度で楽しめる日本酒です。和食以外の料理や肉・魚とも相性がよく、食中酒として飲むのがおすすめです。

吟醸酒は精米歩合が60％以下の米を10℃前後の低温で、約1ヶ月かけて発酵させて作ります。温度管理を失敗すると、味わいがなくなってしまう、難しい作り方です。味わいや香りに変化をつけるために、醸造アルコールが入っています。

雑味がなく、華やかな香りがするので、日本酒を初めて飲む方、フルーティーな日本酒が好きな方におすすめです。こちらもさまざまな温度で風味が変わります。

精米歩合が70％以下で米・米麹（こうじ）・水・醸造アルコールで作られた日本酒を本醸造酒といいます。生酒は甘めなものが多いのですが、本醸造酒のものならすっきりとした味わいです。

ただし日本酒を飲み慣れていない方は辛く感じるので、慣れてからチャレンジしてみましょう。米のうまみを引き出しつつ、爽やかな味わいで、食中酒にぴったりです。冷酒にするとさらにキレや爽やかさが増します。

生酒を飲むとき、やっぱり気になるのが風味です。生酒を選ぶときに風味を重視すると、好みのものに出会える確率が高くなります。この項目では生酒の風味についてご説明します。

使われている米や水の味を楽しむ飲み方です。日本酒は使う米・精米歩合・水・酵母で味がまったく違うものになります。そのためまずは素材の味や風味を楽しむのもおすすめです。特に冷や（常温のお酒）やぬる燗にするのがおすすめです。

素材の味や風味を楽しむなら、冷ややっこなどのシンプルな料理がおすすめ。料理そのものの香りが強いと、生酒の風味を楽しめないので、お気をつけください。

生酒の特徴である、フルーティーさ。なぜフルーティーになるのか、それは酵母が発酵するときに果物や花と同じ成分が含まれるアルコールと炭酸ガスが発生するからです。フルーティーな生酒には季節のフルーツが合います。

ほかにも白身魚のお刺身やマリネなどの薄味の料理・うま味を生かした肉・魚料理もぴったりです。料理の味と生酒の香りを存分に楽しめます。こちらも料理そのものの香りが強いと、生酒の香りを楽しめなくなるので、気をつけましょう。

生酒をすっきりした味わいで楽しみたい場合は、本醸造酒を選んだり冷やして飲んだりするのがおすすめです。また日本酒度（日本酒に含まれる糖度を表す）が高いものを選ぶと、すっきりとした生酒を味わえます。

お造りはもちろん、しょうゆやみそ・かつお節が使われている料理や、塩気のある料理と相性がいいです。うまみの強い料理と合わせると、いっそうすっきりした生酒を楽しめます。

日本酒は720mlや一升のものが売られている場合が多いのですが、普段あまり飲まない方だと、飲みきれない場合も。しかし近頃は280mlの小さいサイズの生酒も販売されています。

生酒を含めた日本酒はさまざまなサイズが発売されているので、ご自身が飲みきりやすいサイズを選んで、生酒を楽しんでください。

いろんな生酒を楽しみたい場合は、飲み比べセットを購入する手段も。飲み比べセットはさまざまな日本酒や生酒が飲めるので、お酒が好きな方のプレゼントにもぴったりです。300mlで複数本入っている、お手頃なものもあります。

飲み比べをすると自分の好みの生酒を探せたり、新しい生酒の開拓になったりするので、ぜひお試しください。

生酒は先述したように、火入れを行なっていません。そのため保存をするときなどに、気をつける点がいくつかあります。この項目では生酒の保存などで気をつける点について、ご説明します。

生酒は火入れしていないので、酵母が生きている状態です。そのため高温な場所に置いていると、酵母が活性化して生酒の味が変わってしまいます。また直射日光が当たっていると、日光や紫外線が原因で臭みが発生してしまいます。

品質劣化を防ぐために、比較的温度が安定している、冷蔵庫で保存するのがおすすめです。瓶が大きくて冷蔵庫に入らない、生酒や日本酒がたくさんあるから入れる場所がない場合は、専用の機械の日本酒セラーを使う方法もあります。

生酒はデリケートなお酒です。そのため長い期間置いていると、おいしさが損なわれてしまうので、瓶詰めされてから半年以内に飲むのがベストです。鼻がツンとするようなすっぱいにおいがしている場合は、飲むのをやめましょう。

品質が悪くなった日本酒は色が茶色くなる、まとわりつくような苦み・酸味が出るなどの変化が現れます。飲めないわけではありませんが、おいしさはなくなり、場合によっては飲むのを控えたほうがいい場合もあります。

生酒は半年以内に飲んだほうがいい、と先述いたしましたが、それは未開封の場合です。開封すると生酒にほかの菌が入り込んでしまうので、味わいが変わってしまいます。できるだけ早く飲みきりましょう。

開封して3～5日で味わいに変化が出てきて、1週間経つとまったく別のお酒に感じてしまう場合も。一度で飲みきるのが難しい場合は、キャップや瓶の口を清潔に保った状態で、冷蔵庫に入れてください。

生酒を含む日本酒は温度によって、味が変化します。しかし生酒の場合は向かない飲み方もあります。そこでこの項目では生酒を飲むときの、おすすめの方法をご紹介します。ぜひ参考になさってください。

冷酒とは冷たい状態のお酒を指し、温度によって呼び方が変わります。わずかでも温度が変わると味わいも違ってきます。呼び方と温度は以下のとおりです。

• 涼冷え（15℃）
• 花冷え（10℃）
• 雪冷え（5℃）

涼冷えは冷蔵庫から出して10分くらい経ったときの温度で、華やかな香りが楽しめます。花冷えは冷蔵庫から出してグラスに注いだくらいの温度で上品で繊細な味わいに。雪冷えは瓶に結露ができるくらい冷えた状態で、すっきりとしてシャープな風味になります。

オンザロックは氷を入れて飲む方法です。氷を入れると生酒の口当たりがまろやかになって飲みやすく、風味も爽やかになります。また氷がゆっくり溶けていくため、アルコール度数が徐々に下がり、酔い覚めがいいです。

氷が溶けるとアルコール度数だけでなく、味わいにも変化が起こります。オンザロックをするときには、大きな氷を使ってください。小さいものだとすぐに溶けてしまい、短い時間で生酒が薄まるだけでなく、味わいの変化もわかりにくくなってしまいます。

冬に冷たいお酒はちょっと、と思う方はぬる燗にしてみてください。ぬる燗とは40℃くらいに温めて飲む方法で、口に入れると少し熱さを感じるくらいです。ぬる燗にすると生酒のうまみなどを感じやすくなります。

また生酒は火入れを行なっていないので、熱しすぎてしまうと風味が損なわれます。そのためあまり高い温度にはせず、湯せんで温め、40℃くらいまでにとどめておきましょう。

生酒と似た名前で生貯蔵酒、生詰め酒と呼ばれるものがあります。どちらも『生』とついていますが、生酒とは違うものです。この項目では生貯蔵酒・生詰め酒の違いをご説明いたします。

生貯蔵酒は生酒の状態で貯蔵し、出荷前に1回火入れを行なう日本酒で、生酒にもっとも風味や味わいが近いのが特徴です。火入れを行なっているので、生酒より品質が劣化しにくくなっています。

冷やして飲むのが主流で、食中酒にぴったりです。湯豆腐や茶わん蒸し・出汁巻き卵などの、素材に甘味のある、やさしい味わいの料理が合います。生酒同様開封後はなるべく早く飲みきり、冷蔵庫で保存してください。

生詰め酒は生酒を貯蔵する前に1回火入れをする日本酒で、冬から春にかけて搾ったお酒に火入れをしたあと、秋口まで貯蔵と熟成を行ないます。ひやおろし・秋あがりも生詰め酒に分類される場合があります。

やや熟成感ととろみがあり、滑らかな口当たりです。瓶に入れたあとの火入れを行なっていないため、味だけでなく色がついてきます。こちらも冷蔵庫で保存してください。

生酒はフルーティーで飲みやすいため、日本酒に慣れていない方でも口に合う場合があります。また原酒や精米歩合などで味わいや香りが変わってくるので、好みの味や香りなどを見つける楽しみもあります。ぜひ好みの生酒を見つけてください。