【大人から小学生まで】漢字辞典のおすすめ11選｜小学生はいつから必要？

スマートフォンやパソコンの普及した世の中で紙媒体である漢字辞典を使用するメリットはあるのかと疑問に思う方もいますよね。しかし、紙に印刷された漢字辞典は、調べるときに手を使ってページをめくるので、一見手間のかかるように見えます。

実は漢字を覚えるには体を動かしながら覚えた方が効率がいいと言われています。声に出しながら書くと覚えやすい、などもその例です。また付箋やメモ書きなどを残せる点も大きなメリットです。知識として蓄積されれば、中学受験にも、大人の社会生活にも大いに役立ちます。

今回は漢字辞典の選び方を詳しく解説したうえで、小学生・中学生におすすめの漢字辞典、高校生や社会人向けの漢字辞典をランキング形式でご紹介します。漢和辞典との違いや、おすすめの漢字辞典アプリなどについても紹介しているので、辞書選びでお困りの方はこちらのページをご覧ください。

漢字辞典によく似た商品として、漢和辞典があります。この二つの違いを端的に違いを表すと「一つの漢字に対しての情報量」です。漢字辞典には、その漢字の意味や成り立ち、画数、筆順の解説や熟語が記載されています。

たいして漢和辞典はそれに加えて派生語やその時の成り立ち、例文などが詳しく載せられています。シンプルにその漢字の事を調べたいときは漢字辞典を、じっくり調べたいときは漢和辞典が向いています。 

「音訓索引」とは漢字の読み方で漢字を調べる索引方法です。漢字には音読みと訓読みの2種類の読み方があり、どちらか1つの読み方がわかれば漢字を調べられます。漢字を習いたての小学生にはおすすめの索引方法です。

部首索引とはその名の通り部首から漢字を探す索引方法です。部首を知っていれば早く漢字を調べられます。漢字の知識が一定量あり、短時間で素早く調べたい社会人におすすめの索引方法です。

最後に紹介するのが漢字の画数で漢字を調べる「総画索引」です。こちらの索引方法は漢字の知識がある程度ある中学生、高校生、大学生はもちろん、漢字を習いたての小学生や難しい漢字に触れる機会が多い社会人でも使用できます。

部首の画数で漢字を調べられる「部首画数索引」といった種類もあるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

学校で学習する漢字は、小学校・中学校・高校でそれぞれ異なります。学校ごとに学習する常用漢字の数は、小学校は1006文字・中学校は1130文字・高校は計2136字を習熟することが文科省の方針となっています。

そのため、漢字辞典選びにおいてはまずは収録漢字数をしっかり確認しておきましょう。小学生のお子さんに購入するのであれば最低1006字、中学生の場合は2136字、高校生の場合は漢文も習い始めるため、そちらもカバーできるような漢字辞典が必要です。

小学校に入ったらすぐに漢字辞典を与える方も多くいますが、一般的に漢字辞典は小学三年生ごろから使い始めます。小学生向けの漢字辞典を選ぶポイントとして、イラストが多めで視覚的に見やすい漢字辞典がおすすめです。

まずは勉強に興味を持つのが大切なので、イラストが多い漢字辞典の方が漢字を調べる事に興味を持ちやすくなります。また、「ドラえもん」や「すみっコぐらし」など子ども達が好きなキャラクターの漢字辞典を選んであげるのもおすすめです。

中学生向けに漢字辞典を選ぶのは少々難しいです。漢字辞典は小学生でも扱えるような初心者向けな漢字辞典と、社会人になっても現役で使用できるような大人向けの漢字辞典に分かれる傾向があり、中学生向けに作られたものが少ないからです。

上級者向けの漢字辞典ともなると収録漢字数が一万近くにもなるような商品もあります。情報量が多すぎても少なすぎても使いにくいので、自分が読みやすく感じて、なおかつこの先大人になっても使えるような漢字辞典を見つけてみましょう。

高校生ともなると2000字を超える常用漢字のほかに、新しい分野「漢文」も勉強していかないといけません。収録漢字数の多さなど内容も重視したい所ですが、情報量が多ければ多い漢字辞典ほど、一つの漢字を探すのに時間がかかってしまいます。

そこで、漢字辞典の内容だけでなく、索引などが充実している引きやすい漢字辞典であるほうが便利です。特に、社会人になっても使えるような漢字辞典の場合はより情報量が多くなるため、漢字を検索しやすい辞典かどうか確認してみましょう。

学校によっては、辞書を教室に置いたままにできず、持ち帰らなければならないケースもあります。教科書・ノート・漢字辞典すべてを持ち歩くと、負担になってしまいます。その場合は持ち運びのしやすい漢字辞典を選ぶのも選択肢の一つです。

反対に、辞典などの勉強道具を教室に置いたままにするのを認めている学校や、自宅用として使用する場合は、携帯性はそこまで意識しなくても問題ありません。重さやサイズを気にせず、漢字辞典の内容だけを重視して選びましょう。

漢字を綺麗に書く為には、鉛筆の持ち方や姿勢を正すのも大事ですが、筆順通りに漢字を書くことも大切です。そこで、お子さんに筆順を正しく覚えさせたい方は、筆順や画数などが細かく記載されている漢字辞典を選びましょう。

漢字辞典に筆順や画数が記載されているかどうかは、実際の辞典を開いてみないと判断し辛い項目ではあります。しかし、中には実際のページ内部を確認できる漢字辞典もあるのでチェックしてみましょう。

漢字の意味だけでなくその漢字の由来や成り立ちがわかりやすく説明されている漢字辞典もおすすめです。ただ漢字だけを見るよりもその背景にあるものを一緒に知ることでよりイメージしやすくなり、結果的に覚えやすくなります。

小学生であれば、その漢字にまつわるエピソードがイラストなどで紹介されていると、興味をもってくれます。中学生以上ならその漢字の類義語や派生語など、さらに発展させた情報が掲載されているとより知識が深まります。

漢検受験用に選ぶなら、索引のバリエーションが豊富なものがおすすめです。基本の検索に加えて、四字熟語や故事、ことわざ、同音異義語などの索引方法が選べると便利です。

特に漢検の上級受験を目指している方には、漢検級別漢字表がついたものなどもおすすめです。漢検に特化した漢字辞典はいくつも出版されているので、それを中心にチェックして、自分の学習法にあった漢字辞典を探してみましょう。

いくら評判のいい漢字辞典でも、自分にとって見にくいと、次第に引くのが億劫になって使わなくなってしまいます。初めて辞典を持ち活字をあまり見慣れていないお子さんにとっては、見やすさはとても大切な要素です。

また、目の悪い大人の方や、細かい文字が見えにくくなった方にとっても、文字が読みづらい漢字辞典は使いにくいものです。文字が見やすく印刷されている漢字辞典を選びましょう。できれば、購入前に文字の見やすさを確認するのがおすすめです。

明治14年に神田神保町で古書店として誕生した三省堂は、明治時代に英和辞書を発行したのを皮切りに、数多くの辞書を発行してきました。特に明治36年に発行された「漢和大辞典」は現在の漢和辞典の元祖と言われています。

現在でも、「クラウン英和辞典」や「新明解国語辞典」、国語と百科事典を合わせた総合的な国語辞典である「大辞林」など、多くの方に愛用されています。

学研は、第二次世界大戦後「戦後の復興は、教育をおいてほかにない」との信念に基づき創立された「学習研究社」が始まりとして、現在まで一貫して子ども達の教育に力を注いできた企業です。

学研教室などで培われたノウハウを生かした、学研の国語辞典や漢字辞典は特に小学生などの、初めて辞書を手にする子ども達に使いやすいつくりとなっていて、レインボー小学国語辞典・漢字辞典はベストセラー商品となっています。

光村教育図書は、昭和39年創立の、光村図書出版の国語教科書の準拠教材を発売する会社としてスタートしました。その後、教材などの編集・発行に取り組み、現在は指導用教材や小学生向けの国語辞典・漢字辞典、児童図書などを発行しています。

子ども向けの教材に特化した出版社ならではの、子どもに必要な内容を盛り込んだ漢字辞典が特徴です。光村図書出版の教科書を使用しているなら一度チェックしてみましょう。

上で紹介した光村教育図書や小学館など、学校で使用している教科書と同じ出版社の漢字辞典を選んでみるのもおすすめです。というのも、出版社ごとに教科書や辞典の構成や解説、レイアウトなどが似通ってるケースが多く、教材を出版社ごとに統一すれば、どの教材も違和感なく使用できるからです。

小学生などの、初めて漢字辞典を使う小さなお子さんに購入してあげる場合は、学校で使っている教科書や国語辞典も確認してみましょう。

「小学生の子どもがいるけれど、いつから漢字辞典を使えばいいの？」と疑問に思う親御さんも多いです。漢字学習は1年生から始まるものの、辞典はまだ早いような気がしますね。学校にもよりますが、多くは小学3〜4年生になると授業で使い始めています。

しかし、辞書によっては1〜2年生でも使いやすいように「ふりがな」「書き順」なども理解できるよう工夫されたものもあります。『小学生対応』と表示された漢字辞典なら、低学年の子どもにもおすすめです。

使用者の使い方や環境によっては、紙媒体の漢字辞典よりも電子媒体の漢字辞典もおすすめです。特にスマートフォンなどのアプリで使えるタイプの漢字辞典は、普段持ち歩いているスマートフォンがそのまま漢字辞典として使えるためおすすめです。

紙媒体のように直接辞典にメモ書きや付箋を残せないといったデメリットもありますが、頻繁に漢字辞典を持ち運びしないといけないような人は、重くなりがちな紙媒体の辞典は負担になってしまいます。アプリ版の漢字辞典も一度検討してみてください。

今回は漢字辞典をご紹介しました。近年ではさまざまな漢字辞典が出版されていますが、まずは使用者の学年やレベルに応じて選ぶのが大切です。当記事を参考にベストな漢字辞典を選んでください。