ボトムブラケットの人気おすすめランキング20選｜ホローテックも紹介！

BB(ボトムブラケット)は自転車のパーツのひとつで、ペダルを漕いだときのエネルギー効率にも関わってくる非常に重要なパーツです。競技シーンでも使われるような高精度セラミックベアリングを採用したタイプもあり自転車をもっと楽にこげるようになりたい方にはマストアイテムです。

ボトムブラケットはその規格の多さから、ロードバイクにこだわりのある方でも敬遠してしまいがち。しかし実はボトムブラケットには、すでに使われていない規格も多く存在しており、そうした規格を省けば意外とシンプルに自分にあったものを選べます。

そこで今回はボトムブラケットのホローテックなどの形状の選び方やおすすめ商品をご紹介します。またボトムブラケットの交換時期や寿命、ミニベロボトムブラケットなどの正しい交換方法も解説します。興味のある方は、こちらもチェックしてください。

ボトムブラケットを選ぶときのポイントを紹介していく前に、自転車内でのボトムブラケットの詳しい役割を確認していきましょう。ボトムブラケットはフレームの前と後ろを繋ぐ役割を果たしています。

ボトムブラケットがどこにあるかというと、クランクが装着されている自転車のフレーム関節部分に隠れるように埋め込まれています。ボトムブラケットは丁度クランクシャフトとフレームの間に入る、緩衝材のような役割を果たすアイテムです。

クランクシャフトとフレームの間に入るボトムブラケットがないと、ペダルを漕ぎクランクシャフトを回転させた際にシャフトがフレームと直接接触し、漕ぐたびにフレームを削り出すことになってしまいます。

ボトムブラケットはこうしたトラブルを防ぎ、クランクシャフトの回転力をよりスムーズに伝達、エネルギー効率を高め、軽いペダリングを可能にしてくれるアイテムとなっています。

「68mm幅」は普及率が高く、一般的な自転車に使われているオーソドックスなシェル幅です。日本工業規格である「JIS」や、イギリスの「BSC/BSA」といった規格に採用されています。

近年では日本・イギリス以外の自転車にも多く採用されており、世界的に普及率が高まっているシェル幅となっています。ネジ山は通常右に回すと締まっていくのが普通ですが、こちらは逆回しとなっている点も特徴のひとつです。

「70mm幅」は海外製のロードバイクに多く採用されているシェル幅です。イタリアなどヨーロッパを中心として多く製造されている規格となっています。ロードレース用の自転車との相性がよく、MTV・クロスバイクを使っている方におすすめです。

見た目上はJIS規格のものとほとんど違いがないため、注意して選んでいきましょう。

実はボトムブラケットのシェル幅は、長ければ長いほどボトムブラケット周辺の剛性が高まり、エネルギー効率が向上していきます。このため更に剛性を高めるべく、各メーカーはそれぞれ、68mmや70mm以上のサイズのボトムブラケットを次々と設計しています。

こうしたボトムブラケットを使う場合には、自転車側もこうしたシェル幅に対応している必要があるため注意が必要です。シェル幅はノギスなどを使って計測しておくのもおすすめです。使っている自転車とあったシェル幅のボトムブラケットを選ぶようにしましょう。

「スクエアテーパー(四角軸)」は古くから使われているオーソドックスな形状です。入門用の自転車などに使われていることが多く、価格も安いことが特徴です。

また分解してペアリングをメンテナンスすることができます。スクエアテーパー式は比較的重量が重く、耐久性も低いという点に注意しましょう。こちらはシェル幅などの種類が豊富で、コストパフォーマンスに優れた形状となっています。

「オクタリンク」はスクエアテーパーよりもシャフト幅が広い形状となっており、剛性が高められた形状です。スクエアテーパーと比べるとエネルギー効率が向上している点が魅力です。

しかしオクタリンクは現在ではより性能が向上したホローテックタイプに移行が進んでおり、最近では見かけることも少なくなりました。

「ISIS」はオクタリンクに対抗する形で設計された独自形状です。こちらもオクタリンク同様に剛性が高められていますが、オクタリンクが8セレーション(細かい溝)に対してISISは10セレーションとなっており、微妙な違いがあります。

こちらもオクタリンクと同じようにホローテックタイプへの移行が進むにつれて、あわせて見かけなくなった形状となっています。現在ではほとんど販売されていないため注意しましょう。

「ホローテック」はオクタリンク・ISISを経て、さらに剛性を高めた形状です。シェル幅の種類も豊富で外観もスマートな設計となっています。現在販売されているシマノ製ロードバイクはこちらのホローテックを標準装備しており、現在主力のボトムブラケットです。

高い剛性からエネルギー効率に優れており、本格的なレースにも十分に使用することができます。またメンテナンス性も高く、安心して使用できる点も魅力のひとつです。剛性をしっかり高めるボトムブラケットが欲しいという方におすすめです。

「パワートルク」はカンパニョーロから展開された、独自に剛性を高めた特殊な形状です。クランクのシャフトが一本軸である点も特徴で、ドライブトレイン全体の性能を高める、こだわり抜かれた圧入設計からエネルギー効率に優れています。

カップが左右分かれた形状で、右側カップはベアリング付き、反対側はベアリングがありません。別途パワートルク用ベアリングが必要なため注意が必要です。こちらもレース目的に最適なボトムブラケットのひとつです。

「ウルトラトルク」はホローテックから更に剛性が強化されており、本格的なレース用途に使用されています。左右両方にクランクがあらかじめ取り付けられており、シャフトが真ん中のところで分割されている特徴的な形状をしています。

感覚でもわかるスムーズな回転、長期間走り続けていても安定したパフォーマンスを発揮するボトムブラケットが欲しいという方におすすめです。

「BB30」はシャフト経が太めの30mmに規定されている形状です。ボトムブラケットにねじ山がないことも特徴で、見た目をスリムに見せる効果があります。こちらはベアリングがフレームになく、カードリッジを圧入してベアリングを取り付けます。

構造上、他のボトムブラケットよりもべアリングとフレームの間に隙間が出来てしまいやすく、異音が起きやすい点には注意しましょう。しっかりと取り付け・取り外ししていくことが大切です。

「PF30」はBB30と同様に通常のボトムブラケットとは少し違い、ベアリングをフレームに採用せず、カードリッチを圧入して使用します。こちらもBB30と同様に取り付け・取り外しの際、隙間が出来てしまいやすく、異音が発生してしまいやすい点に注意していきましょう。

「スレッドタイプ」は長年使われている、フレーム側にねじ山のある種類です。こちらはシール性能に安定感があり、また異音の発生が少ない点が魅力となっています。

しかしレース向けに設計されている「プレスフィット」と比べると、重量・剛性がやや低くなっており、性能を追求したい方にはあまり向いていません。こちらはコスパを重視したボトムブラケットが欲しいという方におすすめです。

「プレスフィット」は現在のロードバイクの主流となっている種類です。こちらは軽量で剛性に優れたレース向けのボトムブラケットとなっています。ねじ山のない形状となっており、他のボトムブラケットとは一風変わった特徴的な外観をしています。

プレスフィットタイプはここ10年の間で普及してきた新しい種類となっており、性能・規格に統一がとれていない点に注意しましょう。スペック表をしっかりとチェックし、自分のロードバイクにあったボトムブラケットを選ぶことが大切です。

ボトムブラケットを選ぶ時は、まずは信頼性の高い「純正品」のモデルからチェックしていきましょう。純正品のボトムブラケットは品質が高く安心です。安さを重視しない場合は、純正品のものから選んでいきましょう。

「互換品」のボトムブラケットは、純正品と比べて価格が安い点が魅力です。基本的には品質面も問題なくコスパを重視したい方におすすめです。しかし純正品と比べると信頼性は劣るため、互換品のボトムブラケットを購入する際は品質に注意して選んでいきましょう。

「シマノ」は日本の大手アウトドアスポーツメーカーです。シマノ製のボトムブラケットは「ディラエース」など耐久性・剛性ともに優れたモデルが多いことが特徴です。

軽量性にも追求したレース仕様のボトムブラケットも多く、本格的なレース用途でのボトムブラケットが欲しいという方におすすめです。

「タンゲ(TANGE)」はアジアを中心として人気を集めている日本の大手自転車パーツメーカーです。タンゲ製のボトムブラケットはあらゆる路面をスムーズに走り抜けられる、快適なペダリングが可能なモデルが多くなっています。

耐久性・軽量性にも優れており、優れた品質を誇っています。こちらはスムーズな走りが可能なボトムブラケットが欲しいという方におすすめです。

「スギノ(SUGINO)」は1936年創業の老舗産業機械メーカーです。スギノ製のボトムブラケットは、セラミックベアリングを採用した滑らかなペダリングが可能なモデルを多くラインナップしています。

ロードバイク用品が人気を集めており、レース用途でも十分に使用することができます。こちらは滑らかなペダリングを可能にするボトムブラケットが欲しいという方におすすめです。

「スラム(SRAM)」はアメリカの人気自転車パーツメーカーです。スラム製のボトムブラケットは、最近新たに展開している独自構造「DUB」を始めとして、他メーカーとも違う滑らかな走りを可能にするボトムブラケットを多くラインナップしています。

ペダルを漕いだときの運動エネルギーを効率よく推進力に変換し、スムーズな走りを実現してくれます。こちらは他メーカーとも違うスムーズな走りのボトムブラケットが欲しいという方におすすめです。

ボトムブラケットの正しい取り付け方法についても簡単にご紹介します。スクエアテーパー・ホローテックなど種類によっても細かく取り付け方法が違いますが、ここでは現在主流のホローテックの取り付け方法についてご紹介していきます。

・ボトムブラケットの正しい取り付け方法

1. 装着するボトムブラケットに固着・浸水予防となるグリスを塗ります
2. 入れる向きに注意しつつ、ボトムブラケットをフレームに装着します　※始めは手で軽く回し、正確に入っているか確認しながら回していくことが大切
3. 工具を使い、しっかりと固定させます

※取り付けに不安な方は説明書もあわせて参考にしながら取り付けましょう。また、自分で取り付けができない場合は自転車専門店に依頼するのも選択肢のひとつです。

ボトムブラケットの交換時期や寿命は自転車の種類や使い方によっても変わってきます。基本的には競技用途など、負荷が大きい使い方をしているほど、交換時期もそれだけ早まってきます。走行量では1万キロごとに交換が必要とされているので、こちらを目安として交換を検討します。

また走っていると異音が発生する、ペダルの回りが悪くなった、などすぐに分かる問題が発生している場合も、交換かオーバーホールを検討するのがおすすめです。

マウンテンバイク(MTB)の多くはJIS規格(68mm)を採用となっており、そのため基本的な装着方法はママチャリやマウンテンバイクと変わりません。

まずクランクを取り外し、専用の工具を使い元々ついていたBBを取り外します。その後洗浄などを済ませたあと、新しいボトムブラケットをしっかりと装着します。最後にクランクを元に戻し、完成です。

ロードバイクの交換方法についてもチェックしていきましょう。こちらもマウンテンバイク同様の手順を踏んでいきます。まずは自転車に取り付けていたクランクを取り外しします。

その後元々ついているボトムブラケットを専用の工具を使って取り外します。整備も兼ねてひとしきり清掃を終えたら、新しいボトムブラケットをセットしていきます。しっかりと固定したらクランクを元に戻し完成です。

クロスバイクに取り付けるボトムブラケットの交換方法もチェックしていきましょう。こちらもまずは取り付けてあるクランクを取り外ししていきます。その後専用工具を使いフレームから元々ついているボトムブラケットを取り外します。

続いて整備も兼ねたボトムブラケット周辺の清掃をしっかりと行います。その後新しいボトムブラケットをフレームに装着し、クランクを取り付け直したら完成です。

ピストバイクでのボトムブラケット交換方法についてもチェックしていきましょう。まずは取り付けているクランクを取り外しします。続いて元々あったボトムブラケットを専用の工具を使い、壊さないように慎重に取り外していきます。

その後、ピストバイクのボトムブラケット周辺の清掃をしっかりと行っていきましょう。ここで新しいボトムブラケットをフレームに装着します。装着し終えたら、取り外していたクランクを元に戻して完成です。工具には注意して交換していきましょう。

ミニベロのボトムブラケット交換方法についてもチェックしていきましょう。ミニベロはクロスバイク・ママチャリなどと同様に68mmのJIS規格を採用しているため、基本的な装着方法は同じです。

まずはミニベロに装着してあるクランクを取り外ししましょう。続いて元々取り付けていたボトムブラケットを専用の工具で取り外しします。ボトムブラケット周辺部は整備も兼ねて清掃していきましょう。その後新しいボトムブラケットを装着。クランクを元に戻して完成です。

正しい交換方法で安全にボトムブラケットを使っていきましょう。下記記事では他自転車パーツについて詳しく紹介されています。興味のある方は、こちらもぜひチェックしてみてくださいね。

ボトムブラケットはあまり目立ちませんが、ペダリングの回転性に関わる重要なパーツです。ボトムブラケットでスムーズな走りを実現していきましょう。今回の紹介を通して皆さんにあったボトムブラケットが見つかれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。