金魚の餌おすすめ16選｜家にあるもので代用できる？転覆病予防には？

水槽で優雅に泳いでいる金魚を見ていると、何だか普段のストレスから解放されて癒されませんか？夏になると、お祭りの金魚すくいなどで、金魚を飼う人も増えてきます。そんな金魚の飼育に欠かせないのが、金魚の餌です。

金魚の餌にも種類があり、高級なものや消化のいい餌のほか、沈下性・浮上性・転覆病予防・色揚げ効果があるものなど、それぞれ特徴が異なります。金魚の品種・育て方などに合わせて、適した商品を選びましょう。

そこで今回は金魚の餌の選び方や、おすすめ商品をご紹介。かつおぶしやパンなど、家にあるもので代用できるかについても解説しています。ぜひ最後までご覧いただき、金魚の餌選びの参考にしてみてください。

金魚の餌はさまざまな種類があります。ここでは種類別に特徴を紹介しますので、選ぶ際の参考にしてください。人工飼料・乾燥餌は手軽さを重視したい方におすすめで、生き餌・冷凍餌はサポートフードに適しています。

• 人工飼料：栄養バランスがいい。保存が効く。
• 生き餌：食いつきがいい。保存が効かず手間がかかる。
• 冷凍餌：栄養価が高い。サポートフード向き。
• 乾燥餌：栄養価が高い。便利で扱いやすい。

金魚には水面に浮いた餌を食べるイメージがありますが、実は沈下性の餌の方が自然に近いです。特に、らんちゅうのように口が下向きに付いた品種にとっては沈下性の餌が適しています。ただしそのまま底に沈んでしまうため、食べた分量がわかりにくいのがデメリット。

つい餌を与えすぎてしまう場合があるほか、食べ残したとしても掃除しにくいため、餌の量が分からない初心者の方は難しい場合もあります。

浮上性の金魚の餌は沈下性のタイプとは反対に、水面に浮き上がるタイプです。初心者でもどのくらい餌を食べたか把握しやすく、もし餌が残っていても、網などですくえば簡単に掃除できます。

素早く浮上性の餌を食べられる金魚はたくさん餌を獲得できますが、そうでない金魚は、餌を必要分獲得できないデメリットも。ただし積極的に運動させるため、敢えて浮上性の餌を選ぶプロや愛好家も少なくありません。

消化のいい餌をお探しなら、フレークタイプを選びましょう。フレークタイプはほかのタイプよりもやわらかくて食べやすく、消化しやすい点で優れています。ただし多く与えすぎると浮いていた餌が沈み、水質悪化を招いてしまうため要注意です。

金魚の餌の成分もそれぞれで違ってきます。最近は成分別で餌を変えられる人工飼料なども増えてきています。金魚の餌の「成分」に着目するとは、どのような選び方なのか。一緒に見ていきましょう。

金魚の餌の種類で「天然飼料」があります。天然飼料とは、赤虫やミジンコなどが入った餌であり、栄養価抜群で金魚の健康にとてもいいと言われている上、とても食いつきがいいです。

大きく育てたい、色を良くしたい方に向いていますが、人工飼料より価格が高めで、栄養が偏りやすい場合もあるため、気をつけましょう。また、食べ残しがあると掃除も大変なので、適量与えるようにしてください。

天然飼料とは違い、人工飼料は目的別に栄養素が入っています。栄養バランスの配分がちょうどいいものや、金魚の状態でに合わせ必要な栄養素が入っているかどうかを見て選べます。

「金魚」と言いますが、種類はたくさんありますし、体の調子や大きさはさまざまです。飼っている金魚の種類や状態にもっとも最適だと思われるものを選べるのが、人工飼料の最大のメリットだと言えます。

乾燥タイプは、ビタミンなど摂取しにくい栄養素も配合されており、栄養価が高いので、栄養バランス重視の人は乾燥タイプがおすすめです。一見手に取った時は硬そうに見えますが、水ですぐに溶けるので安心してください。

ただ、このタイプは空気を多く含んでおり、与えすぎると転覆病などの原因になる場合もあります。水を含ませてから与える、主食ではなくおやつとして与えるなどの工夫が必要になります。

冷凍タイプの多くは一個ずつ仕分けされており、仕分ける手間がいりません。冷凍タイプで多く扱われているのが、金魚の大好物でもある赤虫です。冷凍だと生の赤虫よりも保存が楽で、虫が苦手な人でも問題なく扱えます。

「栄養価が高い赤虫を与えたいけど、虫が嫌」な方は、ぜひ冷凍タイプの金魚の餌で挑戦してください。金魚の成長を助けたい、金魚を健康的に育てたい人にはおすすめです。

粒タイプのメリットは、1つ1つが粒であり、量を調節しやすいところです。また、浮上性やフレークタイプより水に溶けにくく、水が汚れにくいため掃除も比較的楽に行えます。

個体の大きさによっては粒タイプが食べにくい場合がありますので、小さい金魚用の極小の粒タイプもあり、選び方を間違えなければ問題はありません。餌の量がわかりにくい初心者の方にもおすすめできます。

金魚の餌の選び方が少しずつ分かってきたところで、今度はもっとこだわりを持って選ぶ方法を紹介していきます。また、金魚の用語でよく使われている「色揚げ効果」についても詳しく紹介していきましょう。

金魚の病気で有名な転覆病などの病気防止のために「小麦粉不使用タイプ」があるのも合わせて紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

「色揚げ」とは、染め物などの色の仕上げを言いますが、金魚で言うと、金魚の体色を美しくする、赤やオレンジや黄色などと言った、暖色系の色を鮮やかにするのを指します。ちなみに黒や白や青などは色揚げはできませんので意識しましょう。

赤やオレンジを美しく色揚げしたいなら、アスタキサンチン・カロチノイドなど、黄色を美しく色揚げしたいなら、マリーゴールド・クロレラなどの成分を選びます。ただ、色揚げ作用が強いと消化不良になりやすいため、餌の量を通常の1/3程度にとどめるなどの工夫が必要です。キョーリンで販売されているので、チェックしてみてください。

小麦粉やでんぷんは餌の形を保持し水質の悪化を低下させる役割がありますが、消化不良になりやすい側面もあります。その場合は、一度小麦粉不使用の餌を選ぶのをおすすめします。

消化不良で引き起こす病気で有名なのが転覆病であり、消化不良によって体から排出しにくくなったガスのせいで金魚の体が浮く場合があります。症状が初期なら餌の変更でも改善されるようなので、気になる人は小麦粉不使用の餌を探すようにしましょう。

金魚の餌を買う際、価格が安いものを選ぶ方も多いです。金魚の餌として販売されているわけですから問題はないのですが、高級な金魚の餌と安い金魚の餌にはやはり違いがあります。たとえば、高級な金魚の餌には「オキアミ」などが使用されています。

釣りのまき餌として知られる「オキアミ」は、魚の大好物です。栄養価も高いため、金魚を大きくしたい時におすすめです。費用が気になる人は、高級餌と安い餌を交互に与えるなど工夫しましょう。

最初は金魚についたくさん餌を与えてしまいがちですが、実は金魚には胃がなく、食いだめできません。そのため、餌を与えただけ食べてしまい、消化不良を起こすパターンもあります。足りないくらいがちょうどいいと思い、2～3分で食べきる程度の量にとどめておきましょう。

それでも最初は適正量が分からないはずなので、まずは小出しにしながら食いつきが悪くなるタイミングで量を確認しましょう。金魚の健康維持のためには、飼い主が金魚が食べる餌の許容範囲を把握するのが大事です。

1日に金魚の餌を与える頻度は、2回程度と言われていますが、金魚は食べれば食べるほど大きくなるため、大きくしたいと思うなら1日4回程度与えてもかまいません。しかし、水温が下がる夜間に餌を与えると、消化不良を起こす可能性が高まります。

日中の活動時間は活発に動き、エネルギーを必要とするので、日中に2回に分けて、適量を金魚に与えるようにしてください。

金魚の転覆病は珍しくはありません。金魚が浮いているので死んでいると思ったけど、よく見たら生きていた経験がある人も多いはずです。合わない餌を与えてしまったがゆえ、消化不良を起こし、体の中にガスが溜まり浮いてしまう場合が多いようです。

中には、体の中にある浮袋が正常に形成されず、浮いてしまう先天性の転覆病もあるようですが、先天性でも重度でもなく、初期の症状であるなら治せます。消化不良や便秘を改善する餌を選び、回復を目指しましょう。

金魚の餌は、年中同じ量ではありません。金魚の適温は15℃と言われており、5℃以下になると冬眠に入ります。また、冬眠までいかないパターンでも、10度以下になれば動きは鈍くなります。

水温が15℃以下であれば、日中に通常よりも少なめで与えます。10℃以下になると、餌の必要性はなく、5℃以下の冬眠中は一切与えなくて問題はありません。特に、屋外飼育だと、プランクトンも豊富にいるはずなので、心配なく餌をやめられます。

金魚に餌を与えない方がいいとされるケースもあります。まず、初めて家に連れて帰ってきた時です。新しい環境へ連れてこられたストレスで体の機能が低下している可能性があります。環境に慣れるために活動を抑えている場合もあります。

また、体調不良や病気の時も治癒しようとエネルギーが使われており、うまく消化できません。また、冬のように水温が低い時も消化機能が低下するため、餌はむしろやらない方がいいと言えます。

金魚が餌を食べない時や、食べても吐き出す場合があります。その際は、何らかの原因があると考えられます。まず、餌が古いと質が落ち、味も落ちます。また、病気や体調不良でも食欲がなくなる場合もあります。

水温が低すぎても活動量が減り食欲がなくなりますし、水質が悪くても体調不良につながります。仲間にいじめられて弱っている金魚も食欲がなくなりますので、心当たりがあるなら、何らかの解決策を取らなくてはなりません。

金魚には、栄養価が高い市販の金魚の餌を与えるのが一番いいのですが、買いに行く時間がない、うっかり餌をきらせてしまった場合は、家にあるもので代用も可能です。代用品には家に常備されている場合が多い、かつおぶしや煮干しがおすすめです。

他にも、麩やパンくずなどをふやかして与えても大丈夫です。しかし、あくまで緊急時の対策として考え、なるべく金魚の餌を与えるようにしてください。また、野菜も代用にはなりますが、残留農薬の危険性があるため控えてください。

金魚の餌は魚粉でできおり、製造の際は人による五感を使っての鮮度などの品質チェックが不可欠です。よって、人間が食べるのは特に問題ありません。

金魚の餌はどれでもいいわけではありません。自分の金魚に一番合った餌を選び、金魚の健康を維持してあげてください。ここで紹介した金魚の餌の選び方や与え方を身につけ、金魚が快適に過ごせるようにしましょう。