【口コミも紹介】横溝正史作品のおすすめ15選│金田一シリーズだけじゃない！

横溝正史は、戦後を代表する日本のミステリー作家です。2022年は、横溝正史没後40年・生誕120年で再度注目が集まっています。ホラー的で不気味な雰囲気も特徴ですが、本格推理としても楽しめるのが魅力です。

日本国内で人気だった横溝正史ですが、近年は海外での評価も高く欧米で密かなブームになっているんです。八つ墓村や犬神家の一族などが有名な横溝正史ですが、あまり知名度の高くない名作・傑作も多数あります。

そこで、今回は横溝正史作品の選び方やおすすめ作品をご紹介します。横溝正史作品を選ぶ参考にしてください。海外で横溝正史作品が人気の理由、無料で横溝正史作品を読む方法についてもご紹介するのでぜひ最後までご覧ください。

2022年で没後40年になる横溝正史ですが、海外では翻訳作品が高い人気を得ています。日本の翻訳作品は、あまり人気がありません。しかし、横溝正史作品は「本陣殺人事件」と「犬神家の一族」が英語圏で5万部を超えて売れ続け、他の作品の出版も予定されています。

イタリアでも好評で、ドイツ語・フランス語・スペイン語・ポルトガル語でも出版されるほど海外で人気です。

本格推理は海外作品から影響を受けていますが、トリックを重視した不可能犯罪が多いのは日本独自の特徴です。横溝正史は難解な密室殺人を描きながら、読者にしっかりと手がかりを残すフェアプレーの精神は海外でも高く評価されています。

イギリスやアメリカの新聞では、横溝正史を始めとする本格推理はチェスのような知的ゲームと評されています。

横溝正史作品は、近代化によって消えていく日本の上流社会や風景を詳細かつ怪奇的に描いています。かつての日本の社会や風景の描写が、日本趣味の海外の読者には魅力的に映っているようです。近代化と地域の風習の対立を描いた物語は、現代の日本人にとっても十分に楽しめるでしょう。

最も作品数が多く、横溝正史作品の世界観を最も楽しめるのが探偵物です。おどろおどろしい人間関係など描きつつ、本格的なトリックを楽しめます。代表作の金田一耕助シリーズ・由利麟太郎シリーズが有名ですが、それ以外の探偵物もあります。

短編も長編もあり、作品ごとに完結しているのでどの作品から読んでも楽しめるのも魅力です。

横溝正史は、捕物帳も数多く執筆しています。人情やユーモラスな描写も多い作品で、人情物を読みたい人におすすめです。捕物帳は人情話が中心で場当たり的に事件が解決する作品が多いですが、横溝正史の捕物帳は推理がきちんと描かれた作品が多いです。

横溝正史らしい怪奇な描写も、しっかり楽しめます。一風変わった捕物帳が読みたいならおすすめです。

時代劇が好きなら、時代小説がおすすめです。横溝正史は時代小説も書いています。お家騒動など時代劇定番の展開を描きながら、横溝正史らしい耽美でおどろおどろしい描写も楽しめます。 昭和を描いた作品が多い探偵物とは雰囲気が異なり、時代小説ならではの横溝正史の世界が味わえます。短編が多いので、気軽に楽しめます。

横溝正史は、少年少女向けのジュブナイル作品も多数執筆しています。探偵物が多く、金田一耕助が登場する作品もあります。トリックは一般作品より簡単ですが、少年少女が活躍するハラハラドキドキするストーリーが特徴です。

低年齢層向けですが、グロテスクな描写などはしっかりしています。推理よりも冒険譚が好きな方におすすめです。

短編集は短時間で1つの話を読めるので、ちょっとした空き時間でも気軽に楽しめます。短編集は長編と比較すると物足りないと思うかもしれませんが、短いページ数で話が完結するので内容が凝縮されて読みごたえがあります。

1冊で趣の異なる物語を読めますし、人気作をまとめた短編集もあるので初めて横溝正史作品を読む場合もおすすめです。

じっくりと横溝正史の世界観に浸りたいなら、長編作品がおすすめです。横溝正史の怪奇的で耽美な描写は、時間をかけた方がより楽しめるでしょう。長編なら休日の時間を利用して、独特の世界観を存分に味わえます。 長い物語の中に散りばめられた伏線が、最後に収束していくのも長編ならではの楽しみです。

有名な作品が読みたいなら、映像化作品がおすすめです。映像化された作品は人気の高い作品が多く、内容の面白いものが多いです。外れが少ないので、映像化された作品の原作なら安心して読めます。また、ドラマや映画と原作は展開が異なるものが多いので、内容を知っている人でも十分に楽しめます。

横溝正史作品で好きなドラマや映画があるなら、映像作品と小説の違いを探しながら読むのもおすすめです。

新鮮な気持ちで横溝正史作品を読みたいなら、映像化されていない作品がおすすめです。映像化された作品は知名度があるので、読んでいない作品でも内容を知っている場合があります。映像化されていない作品は、先入観なく楽しめるものが多いです。

トリックが複雑で映像化できない作品もあるので、歯ごたえのある推理物を読みたい場合もおすすめです。

何から読み始めたら良いかわからないなら、定番の金田一耕助シリーズがおすすめです。横溝正史作品の中でも最も人気が高く何度も映像化されていますが、それだけ内容が面白いのを証明しています。有名な話はもちろん面白いですが、作品数が多いのであまり知られていない名作もあります。

物語ごとに完結しているので、順番を気にせず楽しめるのも魅力です。初めて横溝正史作品を読みたい場合にも、おすすめです。

横溝正史初期の探偵物が読みたいなら、由利麟太郎（由利先生）シリーズがおすすめです。由利麟太郎シリーズは、1930年代に執筆された初期の代表作と言われています。警視庁の元捜査課長の由利先生こと由利麟太郎が、探偵として活躍する物語です。

金田一耕助ほど知名度は高くないですが、何度か映像化もされています。

捕物帳の中でも推理重視の作品が読みたいなら、人形佐七捕物帳シリーズがおすすめです。人形佐七捕物帳は五大捕物帳の1つで、全180作とかなり読み応えのあるシリーズです。80年以上前から映像化されており、2016年にもテレビドラマ化されています。

捕物帳としては珍しい緻密なトリックが展開され、本格推理物として楽します。

横溝正史作品は電子書籍化されているものも多いです。電子書籍は紙の本よりも安価で読める場合が多く、さまざまなサイトで作品の試し読みができます。AmazonのKindle Unlimitedに入会していれば、一部の作品は無料で最初から最後まで読めます。

Kindle Unlimitedの詳細については、以下のリンクでご覧ください。

横溝正史は1945年に岡山県に疎開しており、疎開中に金田一耕助シリーズの1作目を完成させています。疎開中に過ごした「横溝正史疎開宅」は現存しており、当時のまま保存されています。横溝正史疎開宅は資料館として無料で公開されており、周辺には金田一耕助の小径というウォーキングコースもあります。

作品を読んで聖地回りをしてみたい方におすすめです。横溝正史疎開宅の詳細については以下のリンクで確認できます。

横溝正史作品の選び方やおすすめ作品についてご紹介しました。2022年は横溝正史の没後40年・生誕120年なこともあり、復刊する作品も増えています。今回の記事を参考にして、横溝正史の作品を楽しんでください。