ヘナカラーのおすすめ12選｜使い続けるとどうなる？白髪染めとの違いは？

ヘナカラーは、ヘナ（またはヘンナ）という植物の葉を粉末状にした天然由来のヘアカラーで、主に白髪染めに用いられます。インドなどでは、古くから髪を染めるだけでなくボディペインティングなどにも使われてきました。

天然由来成分のため、髪や頭皮へのダメージが格段に少ないのが特徴で、肌の弱い人やオーガニック志向の人に人気のヘアカラーです。染色効果だけでなくトリートメント効果もあるので、カラーによる髪の痛みが気になる人にもおすすめです。

髪のダメージが気になる人や化粧品の成分にだわりのある人は、ぜひ天然由来のヘナカラーを試してみるといいでしょう。

ヘナはヘンナとも呼ばれ、インドや北アフリカなどに生育するミソハギ科の多年生植物でハーブの一種です。その葉を乾燥させて粉末状にしたものをお湯で溶き、白髪染めに用いるのがヘナカラーです。

ヘナには、白髪を染めるカラーリング効果以外に髪にハリやコシを与えてつややかな髪に導くトリートメント効果もあります。カラーリング（白髪染め）とトリートメントが同時にできる植物由来のカラートリートメントといった感覚です。

地肌や毛穴に蓄積した余分な皮脂を取り除く効果もあるため、ヘナを使い続けることで頭皮環境が整い、髪質が変わっていくというメリットもあります。

薬品を使った普通の白髪染めは、薬剤でキューティクルを開いて髪の内部に色素を入れて染毛します。一方ヘナの場合は、キューティクルにダメージを与えることなく髪の毛のたんぱく質と絡みついて発色します。髪の表面に色素が付着することで発色しているわけです。

• 色素が髪の内部に浸透しているのかいないのか
• キューティクルを開いているのかいないのか

という２点が、ヘナと一般的な白髪染めの大きな違いです。また、ヘナカラーはケミカルな白髪染めと違って黒髪の髪色を明るくすることはできません。

天然由来で肌にやさしいヘアカラーでありトリートメント効果もあるヘナですが、使い続けることで髪にどんな影響があるのか、どのようなメリットやデメリットがあるのか気になる所。ヘナカラーのメリットとデメリットについてまとめてみました。

ヘナカラーの原材料は乾燥させた植物の葉です。そのため、天然由来成分で髪や頭皮にやさしいというのがヘナカラー最大のメリットです。ただ、市販のヘナカラーはすべてが天然成分100%というわけではなく、色味の調整のために若干の化学成分をミックスさせたものもあるので選ぶ際には注意が必要です。

ヘナにはキューティクルを引き締める持つ収れん作用があるので、使い続けることで髪本来のツヤを取り戻して指通りのいいまとまりやすい髪になっていきます。また、頭皮の余分な皮脂を取り除いて健康な髪が育つための土壌を整えてくれます。髪質が柔らかくボリュームがないと悩んでいる人などは、ヘナカラーを続けることで髪質の改善が期待できます。

薬剤でキューティクルを開いて染毛するケミカルなカラー剤の場合、シャンプーの度にキューティクルから少しずつ色素が流れ出てしまうためどうしても退色は避けられません。その点、キューティクルにダメージを与えず染色するヘナカラーは退色しにくいのが特徴です。一度染まった白髪から完全に色が抜けてしまうことはなく、使い続けることでどんどん色が定着しやすくなります。

日本人の黒髪を髪色を明るくする場合、一度ブリーチ（脱色）してからでないと明るくすることはできません。天然成分のヘナには髪を黒髪を脱色する効果はないため、白髪は染まりますが黒髪を明るくすることはできません。

植物を原材料とするヘナは、自然の色味を活かして染色をするため微妙な色のニュアンスを調整することができません。ブラックヘナやブラウンヘナなど他の成分を調合して色味を変えているものもありますが、カラーバリエーションはだいぶ少なくなります。

ヘナには独特の香りがあります。一般的にはお茶のような匂いと表現されることが多いですが、中にはこの匂いが苦手という方もいるようです。乾いた状態ではさほど匂いませんが、お風呂上りなど髪が濡れた状態の時には香りが強くなるのが特徴です。

一部では「ヘナを使い続けると体に悪いのではないか？」という声も聞かれるようですが、「ヘナには酸化を促す作用がある→酸化＝老化・体に悪い」という発想からこのような噂が流布したと思われます。

また、一時期酸化染料を含む未承認のヘナ製品が市場に出回っていてそれを使用した人に健康被害が出たという報告もありました。購入の際は成分表を確認するとともに、きちんと承認された製品を選びましょう。

天然のヘナ100%のヘナカラーで白髪染めると、ヘナ本来の色である赤味の強いオレンジ色に染まります。ヘナカラーには、暗めの色を好む人のためにインディゴなど他の植物染料を配合したダークブラウンやブラックなどのカラーバリエーションが存在します。

そのため、染め上がりの色をどのようにしたいかによって、選ぶヘナカラーが変わってきます。オレンジ系の明るい髪色にしたい場合はヘナ100%のヘナカラーを、暗めの色に仕上げたい場合はインディゴなどを配合したタイプを選ぶといいでしょう。

「ヘナは体に悪いってホント？」の項でも少し触れたように、ヘナカラーの中には化学成分が配合されているものもあるので注意が必要です。ヘナを選ぶ際は、成分表をきちんと確認することをおすすめします。

通常のヘアダイに含まれる化学物質の代表的なものとして、「トルエン-2,5-ジアミン」「パラフェニレンジアミン」「塩基性青7」「赤277」などが挙げられます。成分表にこれらの記載がある場合は、化学物質が含まれているヘナだと判断することができます。

お気に入りのメーカーから選ぶのもおすすめです。ここでは主要メーカーのナチュラリストへナ・ナイアードヘナ・アイハーブ・ヘナ物語の特徴について解説します。ぜひ参考にしてください。

天然成分100%のヘナカラーにこだわるなら、ナチュラリストヘナがおすすめです。ナチュラリストヘナは岡山県の有限会社アルデバランが製造販売するヘナカラーブランド。AAAランクのヘナ・ナンバンアイ葉・ハイビスカス花などの植物由来100％の素材を使ったオーガニックのヘナカラーです。

トリートメント効果もある100%植物由来の白髪染めがほしい方は、ナイアードヘナがおすすめです。ナイアードヘナのヘナカラーは人工的な添加物を含んでいないので、ナチュラル志向の方にうってつけ。トリートメント効果にこだわる方は、「ヘナ100%赤茶系 No.1」がおすすめです。

豊富なラインナップからリーズナブルなヘナカラーがほしい方は、ヘナ物語をチョイスしましょう。ヘナ物語は、1989年から原産地のインドのヘナ・ハーブなどを輸入しているメーカーです。1,000円以内で購入できるので、お試しで使用する方にも適しています。

ヘナカラーを使う際は、ヘナの量やお湯の温度・テクスチャー・放置時間などをきちんと把握しておく必要があります。ヘナパウダーを45～60℃のお湯で溶いてペースト状にして使います。かたさの目安はマヨネーズ程度。放置時間は、短いもので25分程度、長いものだと60分以上と製品によってかなり差があります。

髪の長さ別の一般的なヘナとお湯の量の目安は以下の通りです。

上記はあくまでも目安で詳細はメーカーや製品によって異なりますので、必ずパッケージなどの使用方法を確認するようにしてください。

肌が弱い方やケミカルな白髪染めを使いたくない方、白髪を活かしたメッシュカラーを楽しみたい方はぜひヘナカラーを試してみてください。天然成分で髪や頭皮にやさしいので、長く使い続けやすいです。