三菱電機 炊飯器 NJ-VE108の調査レポ

ＮＪ-ＶＥ108のおすすめポイントは、冷めてもおいしい、ふっくらご飯を大火力で炊き上げる『釜』そして、その窯を全面で加熱しお米のうまみを引き出す加熱法『五重全面加熱』と言えます。

窯は二層の厚釜になっており、その内釜には炭がコーティングされています。炭をコーティングした厚釜に、「ふた」「胴回り」「蓋底」にある3つのヒーターで加熱し窯を熱し、内臓カートリッジで5つの過程を経て連続で沸騰をすることで、炊きあがりがおいしいだけではなく、冷めてもうまみが残るご飯を炊くことが出来るそうです。

加熱力が大きいと窯の耐久が心配になりますが、窯の内側にしっかりとに内面（フッ素）コーティングをしてあるので丈夫な構造になっています。その耐久力は『50万回内釜でお米を研いでもはがれない』ほどなのだそうです。もし内釜に不調を感じても、３年間の保証が付いているのでとても安心です。

お米を洗ってすぐに炊くと、粘りが強く出てしまったり、うまみがあまり引き出せない。ということがありますが、ＮＪ-ＶＥ108には『超音波吸水』という１秒間に約８万８千回微振動させることで、お米の芯まで水分を吸収させ、うまみをコーティングする炊き方をします。そのため、お米を研いでからすぐに炊いても『甘くてふっくら粒感』のお米を炊くことが出来ます。

炊きあがりが美味しいのはもちろんですが、ＮＪ-ＶＥ108で炊いたご飯は水分をしっかり吸収してうまみを凝縮させているので、冷めてもおいしく頂けます。そのため、冷めるとぱさぱさになりがちなお弁当などでも、甘みのあるおいしいご飯を食べることが出来ます。

ＮＪ-ＶＥ108には利用者の好みに合わせた炊き方を選べる様々な『炊飯モード』があります。通常の炊飯モードよりも、うまみを引き出したご飯が食べたい方には『芳潤炊きモード』健康を考え麦飯を好んで食べる方には、麦飯を炊いてもおいしく頂ける『麦飯モード』というようなモードが搭載されています。

もちろん、急いで炊きたい方向けの『お急ぎモード』や電気代を節約したい方向けの『エコ炊飯』といったモードも搭載されているので、その日の時間や気分によって炊き方を変えることが出来ます。

お米の好みは人それぞれなので「もっと柔らかいご飯が炊きたい」「硬めが好き」などのお米のかたさにこだわりを持つ方も多くいますが、残念ながらＮＪ-ＶＥ108にはそういった機能は搭載されていません。かたさを変えたい場合は、自分で水加減を調節することになりますが、それが上手くいかず「べちゃべちゃになった」「カピカピになった」といったレビューが見受けられました。

本来硬いお米である『麦飯モード』などはありますが、白米を好みの硬さにしたいという方には向いていないかもしれません。

ＮＪ-ＶＥ108は「蓋の開閉がやりにくい」というレビューが多く見られました。蓋の開閉ボタンが蓋部分にあるのではなく、本体の正面についているため慣れない方からすれば、閉めにくさを感じるようです。構造上しっかりと密封しなければいけないこともあり「閉める時にしっかりと押さえないと閉まらない」といったレビューも見受けられました。

ＮＪ-ＶＥ108は取っ手がない構造になっているため、移動する際に持ちにくい。というデメリットがあるようです。メリットとしては、シンプルですっきりとしている。と言えますが、いつもはキッチンに置いているが食事の時は食卓へ移動するというご家庭では少し不便だといえます。

ＮＪ-ＶＥ108は炊きあがり後の音が「ピーピー」となるタイプのため、分かりずらい。気づかないといったレビューも見られました。音楽で知らせてくれるタイプの炊飯器で、慣れてしまっている人には、その点が少し不便に感じるようです。

ＮＪ-ＶＥ108は通常炊きの場合は5.5合まで炊くことが出来ますが、お急ぎモードの場合は「最大3合までしか炊くことが出来ない」ことをデメリットに考える方もいました。人数が多く、急いで炊きたい場合などは、3合では少し少ないかもしれません。基本炊飯はお急ぎを利用する。という方は注意しましょう。

ＮＪ-ＶＥ108は炊きあがりがよくて、味がとてもおいしいというレビューが多く見られました。古米でもおいしく炊けて、値段以上の炊飯器だったという声もありました。

味に関するレビューの次に多いのがＮＪ-ＶＥ108のサイズや、見た目に関する良い口コミでした。ＮＪ-ＶＥ108サイズはW23.7×D29.2×H22.7cmと厚釜の炊飯器にしてはコンパクトなので、キッチンにおいても邪魔にならない。デザインもシンプルで清潔感がある。といった点で高評価のようです。

様々な機能・お値段の炊飯器はありますが、ＮＪ-ＶＥ108はお値段はお手頃だが、ご飯はおいしく炊け、機能も無駄がなくシンプルなので良い。というレビューも見られました。

高額で豊富な機能がある炊飯器もありますが、前回そういった炊飯器を使っていたが、機能が多く使いにくい。便利だが丈夫ではない。等の理由から、値段も手を出しやすい金額でシンプルな機能のＮＪ-ＶＥ108に買い替えたが、良い買い物をしたと感じる方もいました。

NJ-VE108とNJ-VV106の違いは見た目だけを見ると、そっくりではありますがどう違いがあるのかを見てみましょう。最大炊飯量はどちらも5.5合と同じ量となっています。こちらのカラーは、どちらもピュワホワイト１色のようです。(NJ-VV106をベースにしたJoshinオリジナルモデルで、ルビーレッドはあります。)

機能の大きな違いは、NJ-VV106は「備長炭炭炊釜」で厚に対しNJ-VE108は「備長炭コート2層厚釜」という点が大きな違いといえます。

窯のサイズを見てみると「NJ-VV106」は3.5 mm「NJ-VE108」は2 mmと少しではありますが「NJ-VV106」のほうが厚みがあります。厚みがある分本体の重さも「NJ-VV106」は5.1 kg「NJ-VE108」は4.9 kgと「NJ-VV106」のほうが少し重めになっています。サイズは両方とも同じサイズのようです。

省エネ性能はNJ-VE108のほうが優れているようで、年間電気代を比較すると、「NJ-VV106」は2416.5 円「NJ-VE108」は2313.9 円と「NJ-VE108」の方が多少ではありますが省エネにもなるようです。

次に大きな違いがあるとすれば、「NJ-VV106」には季節によって違いがあるお米をおいしく炊くための機能「季節炊きモード」というモードが搭載されています。これは、お米の収穫時期や保存期間によって変わる、お米の水分量による味の違いを調整し１年中美味しいご飯を楽しむことのできるモードとなっているようです。

本体価格にそこまでの差はありませんが、人気ランキングを見ると、NJ-VE108のほうがランキングは上位となっています。

NJ-VE108とNJ-VE109の違いも見た目は、同じような見た目をしているため分かりずらいのですが、機能性に大きな違いがありました。NJ-VE108はヒーターが「ふた」「胴回り」「蓋底のトリプルリング」の『五重全面加熱』に対し、NJ-VE109は「胴回り」にもトリプルヒーターを内蔵した『七重全面加熱』になっており、その分火力は上がり、NJ-VE109のほうが、NJ-VE108よりも更に強い熱でご飯を炊き上げるという部分が、大きな違いといえます。

ただ、火力が上がる分最大消費電力が1200W→1210W、1回あたりの炊飯時消費電力量が164.8Wh→165.5Whと上がるため、少しNJ-VE109のほうが電気を使いますが、そこまで大きな差ではないようです。

「加熱法」「電力消費量」以外は窯の厚さも違いはなく、「NJ-VE108」「NJ-VE109」共に内蓋も丸洗いが可能ですし、炊飯モードも大きな違いは無いようです。もちろん、炊飯量も「NJ-VE108」「NJ-VE109」共に最大5.5合となっています。レビューを見てもどちらも比較的好評でご飯もおいしく炊けたという感想が見られました。

しかしランキングを見てみると、「NJ-VE108」のほうが人気度は高いようです。価格もそこまで大きな差はないので、電力面や加熱法の違いなどで検討するのが良いでしょう。因みにこちらもカラーもどちらもピュワホワイト１色のようです。

NJ-VE108製品情報・レビュー・口コミ・違いなどをご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。NJ-VE108はお値段は厚釜の炊飯器にしてはお手頃ではありますが、早炊きをよく使用する方にとっては、炊く量が多いのであれば使いにくい製品かもしれないという印象を受けました。

ご飯の硬さも選べないという点は、ご飯にこだわりを持つ方にしてみれば少し物足りなさを感じるかもしれません。しかし、そうでない方からすればお値段もお手頃で、お手入れもしやすく、美味しいご飯が炊けるということで、厚釜の製品が欲しいがどれを選べばいいか分からない。という方におすすめの製品となっています。

ただ、本体に取っ手が付いていないので「キッチンから食卓へよく移動する」という方は落としたりしないように、注意が必要だといえます。