久須美酒造 日本酒 清泉

美味しい料理とともに日本酒をたしなむ…なんだか大人な感じで憧れますよね。しかし、いざ日本酒を始めてみようにも種類が多すぎて何から飲めばいいか分からないという方が多いのではないでしょうか。

そこでおすすめしたいのが 清泉 です。香りよく、クセが少ないスッキリとした「淡麗辛口」の味わいが初心者でも飲みやすいと評判です。

日本酒 清泉 の製造元である新潟県の久須美酒造は天保4（1833）年の創業という伝統ある蔵元で、なんとあの漫画・TVドラマ「夏子の酒」のモデルとなった酒蔵です。

「清泉」シリーズの最高峰・清泉 亀の翁 純米大吟醸には幻の酒米「亀の尾」が用いられているのですが、この幻の酒米復活と亀の翁誕生までの逸話が「夏子の酒」では描かれています。

「夏子の酒」ファンなら、一度は飲んでみたい名酒です。

パッと目をひく近代的でおしゃれなラベルは、日本酒 清泉の大きな特徴のひとつとなっています。このラベルデザインは、アートディレクターの巨匠・浅葉克己氏によるものだそうです。

デザインを一新したのは2005年で、中越地震や水害など自然災害が続き、廃業を考えていた中での心機一転・再出発という意味を込めたアイデアだったのだとか。

日本酒＝オヤジくさいといったイメージを払拭した、女性や若い男性にも受け入れられやすいデザインが良いですね。

ワインの格付けで世界的に有名なロバート・パーカー・ワイン・アドヴォケート社が2016年に発表した日本酒の格付けランキングで、清泉 亀の翁 純米大吟醸 三年熟成が1位98点を獲得。

約800種の日本酒のうち、「格別」ランクである96点以上を獲得した銘柄は清泉 亀の翁 純米大吟醸 三年熟成だけだったそうです。

まさに、世界に認められた逸品ですね。

新潟の日本酒は「新潟淡麗」と呼称されるように、基本的に「水のような淡い味」が良いとされています。清泉もまさに新潟淡麗なので、各地の日本酒を飲み比べているような熟練者や、ガツンとした風味が好きな人には物足りないようです。

上記の「インパクトに欠ける」と通じているのですが、水のようなお酒というのが現代人の好みとはかけ離れているようです。

最近はパーティーシーンで喜ばれるような「澪」「獺祭」などのスパークリング清酒やしっかり米の旨みを味わえる日本酒が流行しています。その点、清泉のスルスル感はやはり物足りないのかもしれません。

清泉シリーズの多くはネット通販や店舗で普通に手に入りますが、「夏子の酒」で一躍有名になった 清泉 亀の翁 純米大吟醸 や、ある女優さんがテレビでお気に入りのお取り寄せグルメとして紹介した 清泉 七代目 純米吟醸 生貯蔵酒 は入手困難な状態に陥りやすいようです。

有名蔵の日本酒というとちょっと敷居が高い感じがしますが、清泉はコスパが良く、手に取りやすいという声が多くあります。シリーズの中でもっとも安価な 清泉 雪 は本醸造酒（アルコール添加あり）とはいえ、720ml 800円代という安さ。清泉 純米吟醸でも720ml 1300円代で手に入ります。

銘柄によって違いはありますが、清泉シリーズは全体的に「雑味がなくスッキリ、上品」という感想が目立ちます。水のように澄んでいて柔らかく後味スッキリ、品の良いイメージの飲み口だそうです。

スルスル飲めるので飽きが来ず、進みすぎてもったいないくらいだとの声もあります。クセが少ないので食中酒におすすめだそうです。

最初に来る香り（上立ち香）はフルーティで、ふわっと優しい甘みが感じられる飲み口。女性向きだという意見もありました。

清泉 雪 と清泉 日本酒（純米吟醸酒）との大きな違いは「酒質」です。純米吟醸酒とは60%以下まで削った米と麹と水のみを使用して、じっくり低温で長時間発酵（吟醸造りと言います）させたお酒です。

清泉 雪の酒質は「本醸造酒」といって、米、水、麹のほかにアルコールが添加されています。本醸造酒は吟醸造りよりも短期間でできますが、アルコールを添加すると風味が落ちるという点からランクは純米吟醸酒より下です。

しかし、清泉 雪の精米歩合は麹55%掛け60%と清泉 純米吟醸酒とほぼ同じ割合まで米を削っているので、上質な味わいに仕上がっています。アルコール独特の香りは少しありますが、それが苦手でなければ、こちらを選んでもいいかもしれません。

価格は清泉 純米大吟醸よりも約500円安く設定されています。使用されている米はどちらも同じ「五百万石・わせじまん」です。

清泉 日本酒（純米吟醸）と 清泉 亀の翁 純米大吟醸は、まず分かりやすく見た目が大きく違います。ポップなラベルデザインの清泉 純米吟醸に対し、清泉 亀の翁 純米大吟醸の方は昔ながらの日本酒という感じで重厚感がありますね。

中身に関しては、使用されている米が違います。清泉 純米吟醸が「五百万石・わせじまん」なのに対し、清泉 亀の翁 純米大吟醸は幻の米といわれる「亀の尾」です。

この「亀の尾」とは大正時代に日本で広く栽培されていた米だったのですが、病害虫に弱く、昭和になるとすっかり他の強い品種に取って代わられ姿を消していました。それに目をつけた久須美酒造の6代目・久須美記廸氏がわずかな種もみから丸3年かけて復活させ、その米で造られたのが清泉 亀の翁 純米大吟醸です。

酒質に関しても清泉 純米吟醸が精米歩合55％なのに対し、清泉 亀の翁 純米大吟醸は40%とさらに米が削られ、質の良い酒が生成される最高クラスとなっています。高価ではありますが、その価値がある逸品です。

ただ、かなり希少で手に入りづらいため、見つけたらすぐに買っておくことをおすすめします。

久須美酒造 清泉 日本酒 の種類について、商品概要、おすすめポイント、口コミ・レビュー・評価、他商品との比較、価格などをまとめました。

清泉 日本酒（純米吟醸）は、久須美酒造 清泉シリーズのスタンダードモデルとして、新潟淡麗の良さであるスッキリ爽やかな味わいと上品さをしっかり兼ね備えている名酒です。しかしながら、水のように淡い飲み口は現在の流行であるインパクトのある日本酒とはかけ離れているため、パーティやイベントで振る舞うよりも自宅でしっぽり晩酌用にするほうがいいでしょう。

普段飲み用として安価な清泉 雪をまずは試してみて、それからワンランク上の清泉 純米吟醸を選んでみてはいかがでしょうか。ちょっと豪華な食事には、清泉 亀の翁 純米大吟醸や清泉 七代目 純米吟醸 生貯蔵酒で贅沢な気分を味わうのもおすすめです。