正確な血圧計のおすすめ10選！正確な血圧測定の方法や便利な記録管理方法も

みなさんは自分の血圧がどのくらいであるか把握していますか？定期的に通院していて血圧の記録を取っている方はだいたい把握できるかもしれませんが、めったに病気をしない元気な方ほど血圧を測る機会がなく、自分の血圧を知らない方も多いようです。

「気になる症状がないから大丈夫！」と油断しがちですが、病気の有無に関わらず自分の血圧を知ることは健康意識の向上に繋がります。そこで、自宅で簡単に血圧を測れる家庭用血圧計がおすすめです。

血圧計を選ぶ際に重視する点は人によってさまざまですが、この記事では家庭用血圧計の正確性に焦点を当てます。血圧計の種類や選び方といった基本的な知識をはじめ、おすすめの商品や血圧の測り方をご紹介しますので参考にしてください。

血圧はちょっとした環境の変化で変動しやすい数値です。たとえば、季節や食べ物、体の動かし方をはじめ、病院で測ると高めに出てしまう白衣高血圧や、病院では正常値なのに自宅では高くなる仮面高血圧などがあります。

そのため、普段病院で血圧を測る機会がある人も、自宅で併せて測定することで、より正確で詳細な記録を取れます。また、毎日同じ時間の記録を取ることで健康管理の目安となったり、健康意識が向上したりするメリットもあるのです。

何らかの理由で通院している場合には、家庭での血圧の記録を医師に見せることにより治療計画の参考にもなります。このように、家庭血圧は血圧を測る本人はもちろん、ともに健康を管理する医師にとっても重要な情報となります。

血圧計は測定方法や測定部位によって種類が分けられます。ここではそれぞれのタイプの特徴やメリット、デメリットなどを見ていきましょう。

血圧計は脈波を基に測定するオシロメトリック法と、血管音を基に測定するコロトコフ法があります。ここではそれぞれの特徴を解説します。

オシロメトリック法は現在の家庭用血圧計に多く採用されている測定方法で、脈波を基に測定します。脈波とは、心臓の拍動による血管の容積変化を波形として記録したものです。血圧計のカフを腕に巻き付け、拍動時のカフの圧力を血管の圧力として記録します。

カフに空気を入れて測定箇所を圧迫し、空気を抜きながらカフの圧力を測定します。拍動時に最大の変化を記録したカフの圧力が最高血圧、変化がなくなった時のカフの圧力が最低血圧です。

オシロメトリック法は雑音に影響されることがないため、家庭でもあまり誤差が出ません。血圧計の構造もシンプルで故障しにくいというメリットがあります。

コロトコフ法は古くからある測定方法で、現在では主に医療機関で採用されています。カフに空気を入れて測定箇所を圧迫し、空気を抜きながら聴診器やマイクを使って血管音を聞き取ります。

血管音が最大となったときのカフの圧力が最高血圧、血管音が聞こえなくなった時のカフの圧力が最低血圧です。医療機関で血圧を測定する際は、聴診器で血管音を聞きながら水銀柱の目盛りを見てカフの圧力を測定します。

コロトコフ法を採用した家庭用血圧計では、カフにマイクが内蔵されているものが多いため、周囲の雑音によって誤差が出やすく注意が必要です。水銀計の破損にも注意しましょう。

家庭用血圧計は手首で測るものと上腕で測るものがあります。それぞれにメリット・デメリットがありますのでどちらが自分に合っているか考えながら読んでみてください。

手首で測定するタイプの血圧計は、小型で比較的価格の安い機種が多いのが特徴です。コンパクトで軽いので、手軽に血圧管理を始めたい方や持ち運んで出先で使用したい方におすすめのタイプです。また、冬でも上着を脱ぐことなく測定できるので、血圧測定を面倒に感じている方でも続けやすいでしょう。

上腕で血圧を測る上腕式は、加圧部分が心臓と同じ高さに固定されやすく、より正確に測れるという特徴があります。最も一般的に流通しているタイプで、商品数が多いため自分に合ったものを見つけやすいです。

上腕式は加圧部分を腕に巻くカフ式と、設置された機器の中に腕を差し込んで測定するアームイン式に分けられます。

カフとは血圧測定時に腕に巻く腕帯のことを言い、血管を圧迫して血流を調整するために空気を送り込んで膨らませることができます。カフ式の血圧計は種類も多くて選びやすい上に、使わない時はコンパクトに収納できるというメリットがあります。

ただし、慣れないうちはカフを片手で適切な締め加減で巻くことに苦戦する方もいるようです。最近では正しく巻けているか感知して知らせてくれる機能が搭載された機種もあるので、心配な方は機能面にも注目して選びましょう。

アームイン式は机やテーブルに血圧計を置き、カフの代わりとなる筒状のパーツに腕を入れて測定します。カフを巻くときの力加減を気にする必要がなく、自然と正しい姿勢で計測することができるので測定値の誤差が出にくいのが特徴です。

正確性や操作性の良さを求める方におすすめです。ただし、カフ式に比べると価格が高いこと、サイズが大きめで設置スペースの場所を取ることなどデメリットも存在します。

手首式の血圧計は腕時計のように手首に巻きつけて、ボタンを押して血圧を測定します。カフ型やアームイン型に比べて、コンパクトなので持ち運びしやすく、価格も安いです。旅行先などに持ち運びたい方や、収納場所を取りたくない方におすすめです。

しかし、手首型は手軽に測定できる分、測定値にばらつきが出やすいのがデメリット。「巻きつける場所が10cm違うと血圧が10mmHg変わる」とも言われており、正確な数値を測りたい方には不向きです。

血圧はカフが血管を圧迫することによって測定します。カフが大きすぎてゆるみがあると正確に測ることができませんし、反対に小さいと腕を圧迫したときに外れてしまうこともあるので、自分に合った丁度いい大きさのカフを選ぶことが大切です。

一般的に、ほとんどの方に対応できるのが上腕式では20～32cmと言われています。家族で使用したいけど腕の太さに大きな差があるという場合には、カフのみ太腕用・細腕用に交換できるタイプがおすすめです。

血圧計に採用されている電源方式は、主にAC電源と乾電池タイプに分かれます。商品数は少ないですが最近では充電式のものも販売されているので、それぞれの特徴を知ってライフスタイルに合ったものを選びましょう。

コンセントから給電するAC電源タイプは、使うたびにプラグをコンセントに挿す手間はありますが、電池切れや充電切れの心配がなく安定した電力で使用できるのが特徴です。自宅のみで使うのであればAC電源タイプがおすすめです。

乾電池タイプは、あらかじめ電池を入れておけば場所を問わず使用できます。電源コードが煩わしい方や旅行先や出張先などに持ち運んで使いたい方におすすめです。

電池切れの際は使用できないので電池の買い置きを忘れないようにしましょう。より利便性を求めるならAC電源と乾電池の両方に対応している機種や充電式も検討してください。

血圧は1日1回、同じくらいの時刻に計測する方が多いと思いますが、中には朝と夜で血圧が大きく異なるという方もいます。こうした日内変動または一定期間の変動を簡単に管理してくれるのが、平均値対応の血圧計です。朝と夜の平均値や1週間の平均値など、短期・長期的な変化を記録できるとより健康管理がしやすくなります。

家族や複数人で同じ血圧計を使う場合におすすめなのがユーザー管理機能です。測定結果を個人ごとに記録してくれるので、測定値が誰のものか分からなくなる心配がなく、自分のこれまでの経過を振り返りやすいというメリットがあります。

メーカーや機種によって機能の呼び方はさまざまですが、一般的には2人まで記録できる血圧計が多いです。

血圧計本体に記録できる機種も便利ですが、記録できるデータ容量はそれほど多くありません。また、手帳やノートに書いて記録するのは少し手間がかかりますし、記入忘れが多くなると正確な記録が取れないというデメリットもあります。

血圧計の中には測定結果をBluetoothやUSBでスマホやパソコンに転送できるものもあります。測定結果をクラウドに保存できるものもあるため、医師や家族とデータ共有も可能です。データの分析・グラフ化・長期間の記録もでき、楽しみながら血圧管理ができます。

血圧の管理には、継続的な記録が必要です。血圧計自体の記憶容量が少ないと、以前の測定データがすぐに消えてしまうため、継続的なデータ管理ができません。血圧計を購入する際は、ある程度以上の記憶容量があるものにしましょう。

正確な血圧の記録を残すには、測定するタイミングと方法が重要になります。ここでは、正しい測定の仕方について解説しますので、血圧を測る際の参考にしてください。

血圧は、起床時と就寝前の毎日決まった時間帯に測定するのが理想です。朝は起床してから1時間以内を目安に、排尿を済ませ1～2分安静にした後に測りましょう。食事や服薬の前に測るのが基本です。また、夜は就寝前、1～2分安静にしてから測りましょう。

血圧は些細な環境の変化に影響されます。測定する部屋は寒すぎず暑すぎない20℃前後に保ち、リラックスした状態で測りましょう。ここでは、順を追って具体的な測定方法を見ていきます。

1. 椅子の背もたれに軽くもたれ、足を組まずにリラックスして座ります。
2. 測定部位が心臓の高さになるように、本やクッションなどで調整します。
3. カフ式の場合は素肌か薄着の上に隙間ができないようにぴったりと巻き、エアチューブは手のひら側にくるように調整します。
4. カフはひじの内側のくぼみから1～2cm上にあることを確認します。
5. 手のひらを上向きにして腕の力を抜き、測定を開始します。

アームイン式の場合には、腕を通したときに背筋が伸びるように椅子の高さを調整しましょう。カフ式と同じように、測定の際は手のひらを上にして腕の力を抜くことが大切です。

最近の家庭用血圧計は難しい操作を必要とせず、誰でも簡単に使用できる設計のものが多いです。一家に1台あれば家族全員が自分の健康状態を把握しやすくなります。記事の内容を参考にして使いやすい血圧計を見つけてください。