PEラインの最強おすすめ10選｜高強度・人気メーカーよつあみも紹介

1991年に東洋紡社が製品化に成功したPEラインは、フィッシング業界に革命を起こしました。超高分子量ポリエチレンを採用した新ラインの効能・強度は目覚ましく、不可能とされていた深海魚の釣り上げや海の大物釣りなどを可能にしたのです。

汎用性が高いのもPEラインの特徴。ジギングや大物釣り以外に、バス釣り・エギング・ライトショアジギングなどあらゆる場面や用途でPEラインが使われるようになりました。今やPEラインはスタンダードなアイテムというわけですね。

この記事ではPEラインの特徴・場面ごとの使い方・おすすめの代表モデルなどを紹介します。PEラインの基礎知識を身につけ、自身にあった最強のPEラインでジギングや大物釣りにチャレンジしてみましょう。

PEラインにはどんな魅力があるのでしょうか。そもそもPEラインとは、どういったものなのでしょうか。詳しく解説していきます。

PEラインとはポリエチレンを素材として作られた釣り糸のことです。「PE」はポリエチレンの略称であり、PE素材の細い糸を編み込み、一本の撚り糸に束ねたものがPEラインというわけです。PEラインの特徴を把握するため、比較的近い性質を持つナイロンラインやフロロカーボンラインと比較してみましょう。

PEラインは伸縮性が低いのでナイロンラインよりも張りが良く、アタリが分かりやすいというメリットがあります。また、フロロカーボンラインよりも感度に優れ、高強度を誇るのも魅力です。

以上の点から、PEラインは優れたパフォーマンスを発揮する釣り糸として人気。一方で、優れた性能ゆえに価格はやや割高になっています。

PEラインは投げ釣り・バス・シーバス・ルアーフィッシングに適しています。というのも細くて強度が高く、遠投に向いているからです。またPEラインを船釣りで使う場合は、リーダーを取り付けるのがセオリー。特に細い号数の糸だとガイドに絡みつきやすいためですね。

エギングにはエギングラインという専用のラインがあるため競合するものの、PEラインでも対応可能。場面に応じて号数を使い分けるのがポイントです。

PEラインの強度(ポンド：Ib)は、以下の計算式で表されます。 

• （〜2.5号）ライン号数×20=強度（lb）
• （3~6号）ライン号数×15=強度（lb）

ただし、すべてに当てはまるわけではなく、号数が大きくなるほど倍数が下がります。

さまざまな釣りに使えて便利なPEラインですが、明確なメリット・デメリットが存在します。ここではそれぞれについて表にまとめて紹介するので参考にしてください。

PEラインに限らず、釣り糸の太さは強度を表します。糸の直径を太さの基準とし、「号数」という呼称と数値で表すのが一般的。シーバスには0.8号が適しています。0.6号および1.0号という説も有力ですが、汎用性という点でも両者の間を取った0.8号がいいでしょう。

エギングには太めの3.5号がおすすめ。繊細さを要するアジングには、0.3号を推奨します。ジギングの場合は目的によって変化し、スーパーライトショアジギングは0.8号、ライトショアジギングには1.5号が適合するでしょう。

船釣りでバランスがいいのは1.5号で、トラウトには細めの0.6号がおすすめです。いずれも目安なので、適宜調整してみてください。

PEラインの主な編み数は、4本撚りと8本撚りの2種類。1本のラインに仕上がった状態だと両者とも同じ太さですが、ラインの内部構造は異なります。4本撚りは8本撚りと比べて原糸がより太く、耐摩耗性に優れるのが特徴。一方、8本撚りは細い原糸で構成されているため、ラインの内部は隙間が少なく高密度です。

より飛距離を伸ばしやすいのは8本撚り。というのも内部に隙間が少なく、圧力がかかってもラインが変形しづらいからです。かたや4本撚りは根ズレに強く、磯場など根ズレを起こしやすいシーンで重宝します。

汎用性においては8本撚りが優れていますが、4本撚りは価格が割安。結論としては、好みで編み数を選べばいいです。

PEラインでは釣りの対象魚に応じて商品が細分化されており、対象魚の種類や特徴に合わせて工夫がなされています。体が大ぶりな個体の多い青物に対してはハリや強度を上げてあったり、バスやシーバスの場合は対象魚と推奨ルアーとの相性に合わせてあったりといった具合です。

対象魚がピンポイントの種類である場合は目的が特化した商品になる分、メーカーとしても製造の手間が余計にかかってしまいます。そのため長さや号数が同じ商品よりも、価格が割高の場合が多いでしょう。

選ぶべき号数については諸説あるものの、バス・シーバス・青物の3つについては1～1.5号でカバーできるといわれています。迷ったら1.2号を選びましょう。

場面と用途に応じたカラーを選ぶのもポイントの一つ。たとえばナイトゲームが主体のシーバスであれば、暗闇でも視認しやすいホワイトのカラーリングが施されているものがぴったりです。

また、ピンクのPEラインもおすすめです。ピンクは、昼夜問わず視認しやすく、特に背景が黒い場合にピンクはよく目立ちます。そのため、ナイトゲームにおいては、ピンクが最適です。夜は蛍光ピンク、昼は赤に近いピンクが見やすいため、おすすめします。

一方、目立ちにくい色の方がいい場合もあります。地味な色のラインを使えばカムフラージュ効果を生じさせ、魚からは人工物だと気づかれにくい可能性があるからです。操作性や視認性のバランスに注目し、最適なラインを選びましょう。

強度の表記はPEラインを選ぶ際に確認すべき重要なポイントです。MAX表記とAVE表記の2種類がありますが、AVE表記のラインを選ぶのをおすすめします。

MAX表記は強度・耐久テストの最大値を示してはいますが、安定性についてわかりづらいです。一方でAVE表記であればデータの平均値を示しており、最小値についても表示されているので想定外の事態を避けやすくなります。

PEラインにはシリコンなどがコーティングされたモデルとPEラインそのままのモデルがあります。コーティングが施された結果、PEラインに張りやコシが生まれ、扱いやすくなりますし耐摩耗性も向上します。取り扱いが容易になるので初心者にはコーティングのPEラインがおすすめです。

ノンコーティングのPEラインは柔らかく飛距離が出やすいので、軽いルアーを扱う場合などに最適です。ただし耐久性や取り扱いはコーティングに比べて難があるため、ある程度釣りに慣れてから使用し始めるのがいいです。

PEラインを購入する際は使用予定のリールに巻ける長さを必ず確認しましょう。もしPEラインがリールに巻ける長さよりも短いと、摩擦抵抗が大きくなり飛距離が出なくなってしまう恐れがあります。もしPEラインの長さが短い場合は下巻きを行い調整するといいです。

よつあみはフィッシング用具の総合メーカーである、株式会社YGKのブランド名。よつあみではPEラインに限らず、磯・バス・鯉・鮎などのさまざまな用途やシーンに適した釣り糸や用具を製造販売しています。

近年ではX-Braidと銘打った、PEラインの新商品を発表。従来のPEラインでは両立しづらかった耐磨耗性と直線強力のバランスを極限まで追求し、満を持してリリースした新機軸として注目を集めています。

シマノは自転車部品とフィッシング用具の製造を主な事業とする、アウトドアスポーツ専門メーカー。フィッシングにおいては釣り具だけでなく、ウェア・タイツ・シューズまでも網羅する広い守備範囲が特徴です。

シマノのPEラインは、コストパフォーマンスが高いのが魅力。ピットブルは代表格で、撚り糸・カラーバリエーションともに豊富です。キャスティングやジギングに最適化されたオシアシリーズも安定した人気を誇ります。

クレハはプラスチックを原料とした合成繊維と射出成型品のメーカー。1971年に世界初のフロロライン、シーガーを商品化したことで知られています。

シーガーシリーズはフロロラインだけでなくPEラインでも展開されており、高い技術力に裏打ちされた品質とコストパフォーマンスで好評。シーガーR18完全シーバス、シーガーPEXルアーエディションなど、派生商品もシンプルな名称で用途が明確です。

PEラインは軽量で風や波に流されやすい上、滑りやすいという側面があります。そこですっぽ抜け防止を図るため、結び方をチェックしておきましょう。PEラインに適した結び方は大別して2種類。ライン同士を結ぶ方法と、ルアーやスナップと直結させる方法です。

ライン同士を結ぶ方法として代表的なのは、FGノット。FGノットとは結び目同士でつなくのでなく、ライン同士を直接編みこみ、相互の摩擦を利用して留める方法。 手順としては編みこみ―締め込み―ハーフヒッチ―エンドノットという要領です。

ルアーやスナップと直結させる方法は、パロマーノットがおすすめ。結び方が比較的シンプルなのも魅力です。

PEラインの優れた感度は、アタリの概念にも変化をもたらしました。ウキにもラインにも兆候がなくともエサを取られてしまう、いわゆる居喰いの状況に対応しやすくなったのです。

アタリの兆候を掴むポイントは、ゆったり目にラインを垂らすこと。竿先をやや持ち上げ気味に構えるとラインが張り、緩いカーブを描く形になるはずです。この張りとカーブこそ、PEラインが開拓した新たなアタリのポイントというわけですね。

PEラインは消耗品と考え、まずはコスパのいい安いものから購入するのがいいです。特に初心者であれば、対象魚を絞らずさまざまな魚を釣ってみて自分の好みの釣りスタイルを確立していく方が多いので、最初は大量巻きで安いPEラインを購入するのがおすすめです。

ただし、安いPEラインには品質があまりよくはない商品も存在するので注意しましょう。PEラインにも慣れ、自分の好みの釣りがわかってくると細さ・コーティングの有無・メーカーなどさまざまなポイントで選択できるようになります。

PEラインは初心者から上級者まで、多くのアングラ―にとって魅力的な選択肢の一つ。アタリの説明で述べたように、フィッシングをよりいっそう楽しむためにも有用なアイテムといえるでしょう。用途と場面に合わせて、ぜひ自分好みのPEラインを探してみてください。