クライミンググローブおすすめ10選｜ビレイグローブはワークマンでも買える？

クライミンググローブは、クライミングで安全にワークアウトを成功させるための必須アイテムです。ビレイでの摩擦によるやけどを防ぎ、怪我の危険性を低減します。

クライミング初心者の方にとっては、クライミンググローブにどのような種類があるのか、どんな手袋を選べばいいのかイマイチ分からない方も多いのではないでしょうか。クライミンググローブはメーカーによって多種多様なラインナップが揃っています。

この記事では、クライミンググローブ・ビレイグローブの選び方やおすすめ商品、おすすめメーカーなど紹介します。「ワークマンでも買える？」という疑問にもお答えするので、ぜひ最後までご覧いただき、自分にぴったりのクライミンググローブを見つけてください。

クライミングに興味がある人の中で「ビレイってなんなの？」という疑問を持つ人はいませんか？『ビレイ（belay）』とは、クライマーが遭遇する墜落などのアクシデントに備え、ロープを使って「安全確保」するという意味の言葉です。

ビレイはクライミングで行いますが、ボルダリングでは行いません。「クライミングとボルダリングって何が違う？」という方のために、その違いにも触れておきましょう。クライミングとは山岳や天然の岩壁を登るアウトドアスポーツです。

一方ボルダリングは、屋内に作られた人工の壁を登るスポーツで「スポーツクライミング」とも呼ばれます。シューズ以外は自分の身体だけを使用して壁を登るもので、墜落時の安全確保のためにクラッシュパッドを地上に敷いて行います。

クライミンググローブは、基本的に「フルフィンガー」「ハーフフィンガー」の2つの形状に分けられます。指先まで覆えるか、もしくは半分までかという見た目の違いだけでなく、保温性・操作性・機能性にも大きな違いがあります。

2つの形状は手を保護するための性能にも差があり、使用季節ごとに異なる気候や登山環境によっても使うべき形状が変わってきます。それぞれの形状の特徴を踏まえて、自分のニーズに合う形状のグローブを選びましょう。

『フルフィンガー』は、手首から5本の指先まですべて覆うことができる形状です。最も幅広い用途で使用するならフルフィンガーがおすすめで、オールシーズン手首から先をすべて保護してくれるのがメリットです。

冬場には手指を寒さからしっかり守れる高い保温性を持ち、夏場には強烈な太陽光のブロックする紫外線対策アイテムとしての役割もあります。さらに、怪我や落下から身を守ってくれるという活用の幅の広さがフルフィンガーの特徴です。

一方で、手首から指先まで覆うため、手の動きが限られるのが難点です。細やかなロープ操作が必要なシチュエーションには、厚手よりも薄手のフルフィンガーの方がおすすめです。ストレッチ性がある素材を使用しているとさらにいいですね。

『ハーフフィンガー』は、指先を開放した形状のクライミンググローブです。指切りタイプと呼ばれることもある形状は、本格的にクライミングを行う上級者向け。指先が自由に動かしやすく操作性抜群なので、ロープを結ぶ・マップをめくるなどの作業がしやすいのがメリットです。

ギアを使用したり登ったり、その度にグローブを着脱するのが面倒という人にもおすすめのタイプです。通気性に優れており、夏場のクライミングでも快適に使用できます。ただし、ハーフフィンガーは指先が自由に動かせる反面、保温性・防水性に欠けるのが難点です。

冬場や湿度が高い時期に使用するなら、防水性が高いオーバーグローブとの併用をおすすめします。寒さと水分の両方から手を守ってくれます。基本的に手袋を使用しないボルダリングでも、ジムによってはハーフフィンガータイプなら可能な場合もあります。

クライミンググローブの主な素材は「革」「合成繊維」の2つに分けることができます。手の甲・手のひら・指先などの部分によって素材を変化させている商品が多いのですが、ここでは全体的に使用されている素材について解説します。

グローブの素材によって最も異なる点は強度です。また、長期間使用するための耐久性や、手指を自由に動かすためのストレッチ性も大きく異なります。自分の使用感の好みやクライミングのスタイルによって、最適な素材を選びましょう。

強度の高さを重視する人におすすめな素材は「革」です。革素材は強度・耐久性・耐熱性がともに優れており、グリップ力が必要なハードなクライミングには最もおすすめのタイプですね。皮の表面を細かく起毛加工したヌバックなら、さらにグリップ力がアップします。

革素材には天然素材ならではの厚みがあり、防水加工をしていなくても雨などの水分が染み込みにくいのもポイント。また、厳冬期の冷たい外気や夏場の強烈な紫外線から手を保護する効果も高いのがメリットですね。

一方、革素材には比較的ムレやすいというデメリットがあります。水分が染み込みにくい反面透湿性が低いため、洗濯がしにくく使用していると汚れやにおいが気になることも。ハーフフィンガーにするか、もしくは吸汗性があるインナーを併用するとデメリットを解消できます。

手指を動かす自由度の高さを重視する人には「合成繊維」がおすすめです。合成繊維の最大のメリットはストレッチ性の高さで、手指の可動をほぼ妨げることがありません。また、洗濯しやすい素材なので、何度も繰り返し洗っても繊維の強度が落ちにくい点がメリットです。

洗濯後の乾燥も早く、汗や外気の水分でベトつきにくい速乾性の高さもポイント。使用中のグローブ内の湿気をスピード排出できるのは、合成繊維ならではの特性と言えるでしょう。軽量なのでトレッキングなどクライミング以外のアウトドア用途にも適しています。

合成繊維は薄手でフィット感が高い反面、岩場の凹凸が直接手指に伝わりやすいのがデメリットです。手のひらや指など岩に直接触れる部位を厚手の別布などで補強したグローブを選ぶのがいいですね。

クライミンググローブ選びでサイズは重要なチェックポイントです。身の安全を握るアイテムなので、大きめサイズでは岩場を掴み損なう危険性が増します。だからといってタイト過ぎるのも逆に手指の自由を奪われてしまうため避けるべきです。

最適なサイズとは、手指をしっかり握ったり開いだりできるだけの適度なフィット感が目安。頻繁にグローブを着脱するシーンもあるため、着脱しやすいかという点も重視する必要があります。

サイズの項目でも少し触れましたが、クライミンググローブは頻繁に着脱を繰り返すシーンがあります。グローブを外すと起こりやすいのが紛失ですが、クリップ用アタッチメントがあれば紛失防止のために役立つのです。

このアタッチメントはグローブにカラビナや紐を取り付けるためのパーツです。外したグローブをカラビナでベルトやバックパックに吊り下げられるので、クライミングの最中でも紛失する心配がなくなります。

汗をかきやすい人におすすめの機能がノーズワイパーです。親指や甲にあたる部分に吸水性が高い別布を装備しているので、クライミングの最中でも片手でサッと汗を拭くことができます。

ノーズワイパーは花粉症の時期に気になる鼻水対策や、ゴーグルのレンズを拭いたりとハンカチ感覚で使用できるのがメリットです。いろいろと拭き取れて役立ちますが、汚れやすいので洗濯をこまめに行いましょう。

クライミンググローブにもタッチパネル対応の商品があります。グローブを装着したままスマホが操作できるので、いちいち外す手間が省けるのがメリットです。スマホ以外にも登山用時計でGPS確認する人にも役立つ機能ですよ。

また、文字盤がタッチスクリーン仕様のGPS搭載登山用時計が次々とラインナップを増やしています。「クライミング中にスマホ操作はしない」という人も、タッチパネル対応のグローブをひとつ持っておくことをおすすめします。

メトリウスはアメリカで1983年に創業されたクライミングギアメーカーです。クライミング・ボルダリングなどで身に付けるアイテムだけでなく、人工ホールドなどの製造も手掛けています。

メトリウスのクライミンググローブの特徴は耐久性の高さ。どんなにハードに使用しても破れにくく、長期間の使用でもフィット感が低下しないのも魅力です。

モンベルは、1975年に山を愛する3人の仲間が創立した日本のメーカーです。「アウトドアにまつわる商品はすべてモンベルで揃う」と言い切れるラインナップが魅力で、ギアやアパレルからクライミングを体験できる宿泊施設なども展開しています。

モンベルのクライミンググローブはアイスクライミングにも対応できるのがポイント。防水性と同時に透湿性も持ち合わせ、外気と内側の温度差を感じさせません。

ペツルは洞窟探検家により1970年代半ばに創立されたフランスのメーカーです。薄暮から夜間には欠かせない登山用ヘッドランプを発明したメーカーとして知られており、登山や垂直スポーツで活躍するさまざまなギアの開発を続けています。

ペツルのクライミンググローブは堅牢性の高さが魅力。使い込むほどに馴染む素材感は、アウトドアだけでなくレスキューやタクティカルシーンでも高い人気を得ています。

マムートはスイス発祥のクライミング用品メーカーです。登山用品を中心に取り扱っていますが、実はアパレルのラインナップにも人気があります。厳冬期の登山から街歩きまで、おしゃれなギアを探している人におすすめです。

マムートのクライミンググローブは伸縮性の高さが特徴で、初心者でも手指の可動域を損なうことなく高いグリップを実感できます。

ブラックダイヤモンドは1989年にアメリカで生まれたクライミングブランドです。「最高品質のギアを常に開発する」をモットーに、カラビナからストック・テントなど幅広いアウトドア用品を展開しています。

ブラックダイヤモンドが『クラッググローブ』の名称で販売するクライミンググローブは、多くのクライマーから愛される名品。快適さと使い勝手の良さに定評があります。

「ブランドにこだわりがない」「始めたばかりなのでお試し感覚で」という人には、ホームセンターやワークマンなどの店頭で購入する方法もあります。どちらも作業用グローブなどの商品名で販売されており、意外に使いやすいと好評です。

1,000円以下で購入できる低価格さも魅力で、頻繁にグローブを買い替えたい人にも向いています。店頭で購入できる商品数は少ないものの、汗がこもらないメッシュ構造や羊革を使った商品などもあります。

1点デメリットを挙げるならば、耐久性が低いという点でしょう。高機能・高耐久性を求める人にはアウトドアメーカーのクライミンググローブの方がおすすめです。

クライミンググローブの代用品として、軍手を用いる方もいるようですが、命の安全にも関わる重要なアイテムなのでおすすめできません。子供向けの低いクライミングジムなどで使用するにはいいかもしれませんが、本格的なクライミングでの使用は避けましょう。

ボルダリングを行う時は、グローブではなくボルダリングチョークを使用しましょう。ボルダリングの場合はホールドをつかむ手指の感覚が頼りなので、グローブでは危険です。手汗で滑るときにはチョークを使用しましょう。下記の記事でもボルダリングチョークについて紹介しているので、気になる方はチェックしてください。

クライミングに欠かせない重要なアイテム「クライミンググローブ」を紹介しました。多くの商品の中から自分に最適なクライミンググローブを選ぶためにも、本記事で紹介した選び方のポイントをぜひ参考にしてください。クライマーの安全を握るクライミンググローブで、快適なワークアウトを行ってくださいね。