DVIケーブルおすすめ10選｜DVI端子の種類や規格・ピン数の違いを解説

最近のパソコンやモニターの多くは、HDMI・DisplayPortといったデジタル接続の端子が多く採用されています。機器と接続するのに非常に便利なためシェアは広がっていますが、その影響でHDMIとDP以外の端子はあまり認識されなくなりました。

今でこそアナログ接続は廃れてしまいましたが、アナログからデジタルへの過渡期に開発された端子としてDVIがあります。実はDVI端子は世界初のデジタルディスプレイ規格で、アナログ接続規格であるVGAとの互換性を持つ唯一の規格です。

後に登場したHDMIとも一部互換性を持つ汎用性から、現在でもビデオカードやモニターに採用されています。そんなDVIについて、HDMI・DisplayPortとの違いや選び方、おすすめ商品などを詳しく解説します。DVI-DケーブルなどDVIケーブルの種類や、18ピンと24ピンの違いについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

デジタル信号とアナログ信号のどちらも対応しているDVI-Iは、DVIからVGAへ変換可能です。デジタル用の24ピンと、アナログ用の5ピンの29本で構成されています。DVI-Iポートを見たときに、左に4 つの穴が開いているのが特徴です。ピンの本数が違うため、DVI-DポートにDVI-Iはささりません。

DVI-Dは、デジタル信号のみ対応している端子です。DVI-Dポートの左端には細長い穴が1つ空いているのが特徴です。DVI-I・HDMI・Display Portに変換できますが、DVI-Aとの互換性ないので気を付けましょう。

また、DVI-Dケーブルの中でも「シングルリンク」「デュアルリンク」の2種類があります。一見すると違いが分かりづらいですが、シングルリンクが18ピンでデュアルリンクが24ピンと覚えておきましょう。

DVI-Aは、アナログ信号のみ対応している17ピンで構成されている端子です。面を見ると歯抜けのようにピンとピンの間隔が空いているのが特徴です。DVI-Dとの互換性はありません。

シングルリンクとデュアルリンクとの違いは、ピンの数と出力できる「最大解像度」です。シングルリンクが1600×1200（UXGA）以下に対応しているのに対し、デュアルリンクは60ヘルツと帯域が広いため、2560×1600（QUXGA-W）の解像度にも対応しています。

デュアルリンクは本来3840×2400まで対応していますが、リフレッシュレートが33ヘルツまで落ちてしまうので、2560×1600が最大解像度だと一般的にいわれています。

DVI-IとDVI-Dは、シングルリンクとデュアルリンクの2種類あり、最大解像度は同じ2560×1600ですが、リフレッシュレートは以下の表の通り異なります。

また、デジタル信号に対応しているので、DVI-IとDVI-Dは映像がきれいなのが特徴です。一方、DVI-Aは1種類のみであり、2048×1536の75zでのアナログ信号のため画質が落ちてしまいます。

DVIを使用するメリットは「アナログとデジタルの変換ができる」「ケーブルが抜けにくい」点です。ここでは、2つのメリットについて詳しく説明します。

DVI-Iは、デジタル信号とアナログ信号を使える唯一のケーブルであり、DVIからVGA(D-sub)に変換できます。変換アダプタを取り付けて、アナログディスプレイへの接続が可能です。

しかし、解像度の高さからDVIかHDMIが一般的に採用されています。DVIといっても種類があり、互換性のない種類もあるので、購入するときは気を付けましょう。

DVIケーブルを取り付けるときには、ネジで固定します。ネジ固定のため、他の種類のケーブルよりも抜けにくいのが特徴です。

DVIのデメリットはたくさんのピンがついているため、外れやすいとピンに負荷がかかり、折れてしまう可能性がある点です。ピンの破損防止の理由から、ネジ固定が採用されているといった見方もあります。

続いて、HDMI・DisplayPortとの違いをご説明します。DVIの基本をおさえたところで、HDMIとDisplayPortにはどんな特徴があるのかチェックしてみましょう。

DVIとHDMIの違いは、伝送する信号の種類にあります。DVIは映像の信号を伝送するために作られた規格なのに対し、HDMIは映像と音声の信号を送るために作られた規格です。

DVIで音声信号を伝送する規格が作られていない理由は、DVIはデジタルとアナログ映像に加えて音声を送ろうとすると、端子の面積が大きくなってしまうためです。HDMI・HDCPはもともとAV機器向けの規格であり、DVIを参考にして作られたため、端子の大きさも改良されています。今ではHDMIがPCに逆輸入されています。

DVIとDisplayPortの違いは、スペックの高さです。DisplayPortはデジタル規格の中で1番高スペックであり、今後採用が増えていくと予想される規格です。現在はデスクトップパソコンのみで採用されています。DVIとDisplayPortは同じ解像度を出力してもリフレッシュレートが異なります。

また、DisplayPortは4Kや8Kにも対応しているため、なめらかな映像が特徴です。データ量の多い環境をあらかじめ想定して作られているため、PCゲームをプレイするときにも最適です。DisplayPortは通信方式の時点でDVIと互換性がないですが、DVIから変換できます。

DVIケーブルを選ぶときに大事なポイントの1つ目が「使用環境」です。使用するものはアナログ対応なのか、デジタルに対応しているかをチェックしましょう。端子形状を見るのが、1番簡単な判別方法です。

DVIには3種類ありますが、最近はDVI-Aを採用した製品は少なく、ほとんどがDVI-IとDVI-Dを採用しています。DVI-Iはデジタルとアナログ両方対応しているのに対し、DVI-Dはデジタルのみ対応しています。

用途や環境をしっかり確認してからケーブルを選ばないと、誤ったケーブルを購入してしまう恐れがあるので気を付けましょう。

2つ目がケーブルの長さで選ぶ点です。モニターとパソコンの距離を確認してみましょう。モニターとパソコンを繋げるときに、長くても短くても配線に困り、ケーブルに物理的な負荷がかかってしまう可能性があります。

ケーブルに負荷がかかってしまうと、ノイズが影響して最悪の場合破損してしまう恐れもあります。短すぎず長すぎず、ちょうどいい長さのケーブルを選びましょう。

接続したい2つの機器がそれぞれ、HDMI端子のメスタイプと、DVI端子のメスタイプの場合、HDMIオス-DVIオスのケーブルを使用してください。このパターンは、HDMI端子を持つ最近のパソコンと、DVI端子しかない古いタイプのモニターを繋げたいような場合です。

ケーブル端子のオスメスの確認を忘れるとまったく役に立たないので、接続したい機器の端子形状を確認して、それぞれの端子のオスメスがきちんと合っていて接続できるケーブルを用意しましょう。

上記と同様に、HDMI端子のメスを持つパソコンとDVI端子のメスを持つモニターを繋ぎたい場合を考えましょう。すでにDVIケーブルを持っている場合は、DVIケーブルの片方のオスをHDMIのオスに変換するアダプターが必要です。

このような場合は、DVIのオスと繋ぐためのDVIメスと、変換したいHDMIのオスが一体になった、HDMIオス-DVIメスのアダプタがあれば、パソコンとモニターを接続できます。

次は、同様のシーンで、DVIケーブルは所持しておらずHDMIケーブルのみ持っている場合です。モニター側のDVI端子のメスと接続するために、HDMIケーブルの片方のオスをDVI端子のオスに変換する必要があります。この場合は、HDMIメス-DVIオスのアダプタを使えば変換可能です。

最後に、同様のシーンにおいて、DVIケーブルとHDMIケーブルを両方所持している場合になります。DVI端子のオスとHDMI端子のオスを繋ぐために、間にそれぞれのメスをもつアダプターを挟み込めば接続可能です。HDMIメス-DVIメスのアダプターを用意しましょう。ケーブルを2本接続できるので、長さが必要なときに便利です。

最後にケーブルのメーカーで選ぶ方法をご紹介します。メーカーを選ぶときには、信頼性のあるメーカーを選んでください。

エレコムやバッファローなどの信頼あるメーカーのケーブルは、ケーブルに加工がされていて安定した信号を伝送できるメリットがあります。価格が高くなりますが、比較的長持ちするものが多いです。

安い中華製などは、安全性や耐久性がやや心配です。安心して使うためには、口コミなどを参考に、信頼できるメーカーを選びましょう。

DVIは今後も需要が高いため、注目しておくべきケーブルです。特にデジタル信号が主流のためDVI-Dは採用される場合が多くあります。DVIケーブル・変換ケーブルの購入を検討している方は、今回の記事を参考にして、よりご自身の用途に合った製品を選んでください。