プリンターの目詰まりの原因・対処法｜ヘッド一体型カートリッジの場合も

プリンターを使用して書類の印刷をする方も多いかと思います。しかし、プリンターを使い続けるにつれて、インクが薄くなってきれいに印刷ができないなんてことも。それはプリンターが目詰まりしている可能性があります。

プリンターの目詰まりといっても、原因や掃除方法はさまざまです。プリンターは繊細な機械で自分で掃除するのは難しいと感じてしまいがちですが、実は身近なグッズで自分でメンテナンスをすることが可能です。

今回は、プリンターの目詰まりの原因や解消方法をご紹介します。プリンターの目詰まりを掃除する際の注意点もご紹介しているので、参考にしてください。

プリンターにはインクを出す、プリンターヘッドと呼ばれる部品があります。ボールペンを放置しておくと先端部分が固まってインクが出ないのと同じように、プリンターヘッドが乾いた空気に触れていくうちにインクが固まってしまいます。定期的に電源を入れて1枚でも印刷をすることで目詰まりを予防できます。

プリンターヘッドの中のノズル部分にインクの水分によって入り込んでしまったほこりや不純物が目詰まりの原因になっていることもあります。

ほこりをプリンター内に溜めないように、定期的にプリンター全体の掃除をすると防げます。プリンターをほこりに晒さないためにカバーをかける対策もおすすめです。また、給紙トレーに用紙を置きっぱなしにしないのも大切です。

ヘッド一体型のプリンターはキャノンなどで多く採用されているタイプです。インクにプリントヘッドが付いた構造になっているので、インクカートリッジを新品に交換するのと同時にプリントヘッドも交換されます。つまり、インクを新しくすることで目詰まりは解消されます。

「インクが出ない」「かすれる」の原因が本当に目詰まりか確認するために、まずはノズルチェックを行いましょう。すでに目詰まりを確認した方は、この後の解決方法へ進んでください。

ノズルチェックとは、正常に出ていないインクを特定して確認をすることができるプリンターの機能です。線が正常に印刷されていれば、目詰まりはしていないとわかります。逆に線をすべて印刷できていない場合は、印刷できていない色部分が目詰まりをしているのでメンテナンスが必要です。

以下の記事では、色が出ないときの解決方法をご紹介しています。目詰まりを起こしていなかった場合は、こちらを参考になさってください。

自分でメンテナンスをする場合、まず初めにヘッドクリーニングを試してください。ヘッドクリーニングはメーカーが推奨する目詰まりの解決方法です。ヘッドクリーニングとは、インクを強制的に流すことで目詰まりを解消させる方法のことを言います。

ただし、ヘッドクリーニング機能は強制的にインクを流すものなので、頻繁におこなってしまうとインクの無駄遣いになってしまいます。そのため、機種によって推奨回数が決められていて、2～3回程度が一般的です。

詳しいヘッドクリーニングの方法や推奨回数については、取扱説明書やメーカー公式サイトで確認してください。

自宅の身近なアイテムで目詰まりを解消するならドライヤーで温めてみるのもおすすめです。一度固まってしまったインクでもノズル部分を水で軽く洗浄した後にドライヤーで温めると溶け出し、再びスムーズにインクが流れ出します。

目詰まりのなかでもほこりなどの不純物の混入が原因の場合は、プリンターヘッドをお湯を含ませた綿棒やティッシュで優しく拭き取るのがおすすめです。プリンターの機種によってはプリンターヘッドを取り外せるものがあります。その場合はお湯で洗浄して、しっかりと乾燥をさせてから使用してください。

インクの乾燥で目詰まりを起こしている場合は、掃除用マジックリンでヘッド部分を掃除すするのもおすすめです。アルコール系で拭き取るよりもきれいになると話題になっている掃除方法です。直接散布するよりも綿棒やコットンに染み込ませて拭き取ると、トラブルを防ぎながら掃除ができます。

エタノールを使って目詰まりを解消する方法もあります。手順は以下のとおりです。

1. エタノールを注射器に入れて目詰まりしたノズルに注入
2. エタノールに溶け出したインクを注射器で吸い上げる
3. 吸い上げる液体の色が薄くなるまで繰り返す

準備物や手順に自信がない方は、この後ご紹介する専用洗浄アイテムの利用がおすすめです。

洗浄用カートリッジはインクカートリッジと同じように差し込むだけで簡単に洗浄ができるので、プリンターにあまり詳しくない方でも手軽にできる掃除方法です。

洗浄用カートリッジ内の液は色がついていなく、印刷をするにつれて文字の色が薄くなります。何度か印刷をした後にしばらく放置をしてから、目詰まりが解消されているかチェックしてください。

プリンターヘッド用の洗浄液を使用してノズル部分を洗浄する方法はヘッドクリーニングでインクを消費せずに目詰まりを解消できます。洗浄液を使うと保証が受けられなくなる可能性もあるので注意をしてください。プリンターヘッドを取り外して洗浄液に付け置きをしたり、ゴムホースを使用したりして掃除をしてください。

目詰まりを事前に防ごうとこまめに掃除をしてしまうと、帰って故障の原因になってしまうことも。故障だけでなく、エラーの原因にもなるのでヘッドクリーニングは月に1回程度を目安におこなってください。

水やアルコールなどを使用する際には基盤を濡らしてしまわないように気をつけてください。基盤を濡らしてしまうと故障に繋がります。修理に出さなければいけなくなる可能性もあるので注意をしながら掃除をしてください。

プリンターの部品はほとんどが耐熱性の低いプラスチックでできています。ドライヤーの温風を当てすぎて部品を溶かしてしまわないように気をつけてください。また、ドライヤーの通風口部分の温度はとても高いので火傷にも注意してください。

インクがでない場合は、インクの空気穴のテープを剥がしていない可能性があります。お使いのインクカートリッジの使用方法をもう一度よく確認をしてから、手順通りに空気穴のテープや保護キャップを取り外して差し込んでください。

また、カートリッジがきちんとセットされているかも一緒に確認しましょう。

インクの空気穴や保護キャップを取り外しているのに、インクがしっかりと出なかったりかすれてしまう場合は、インクがプリンターに浸透していない可能性があります。その際には、30分～1時間ほどしばらく時間を空けてから、再度印刷をしてください。

インクがかすれる、または出ない原因は目詰まりだけではありません。インクの残量が少なくなっている場合でもきれいに印刷ができない可能性があります。

インクを交換することが1番ですが、手元に新品のインクカートリッジがない場合は振ってみるのもおすすめです。この際、インクが飛び散らないように注意しましょう。

上記の方法を試してみても、インクがかすれてしまったり出ないという場合はエプソン・ブラザーなど各メーカーに問い合わせてください。保証期間内であれば無料で修理や交換をおこなってくれます。

もしくは、寿命の可能性もあるので買い換えることを視野に入れてください。

一度、目詰まりしてしまうと、ヘッドクリーニングやメンテナンスなどに時間や労力がかかってしまい大変です。目詰まりを防ぐためのポイントを押さえておきましょう。

• 電源のオン/オフはプリンター本体の電源ボタンで行う
• 定期的に印刷をする
• 使用しないときはホコリが入らないようトレイなどの開口部を閉じる
• 長期間使用しないときもインクカートリッジは入れたままにする

プリンターは電源をオフにした際、プリントヘッドが自動的にキャップされて乾燥を防ぐようになっているのが一般的です。ところが、電源ボタン以外でオフにしてしまうとキャップされずに乾燥を招くことになります。そのため、オン/オフは必ず電源ボタンで行いましょう。

今回はプリンターの目詰まりの解消方法をご紹介しました。プリンターの目詰まりの解消方法はたくさんありますが、掃除のしすぎは故障につながってしまう可能性もあります。掃除の頻度や注意点を守りつつ、きれいな印刷を楽しみましょう。