3Dプリンター用フィラメントのおすすめ人気ランキング5選【ABSやPLAも】

フィラメントはEnder3などの3Dプリンターで作品を作るときに使用する材料です。使用しているメーカーの3Dプリンターによってカーボンなどフィラメントの材質や種類は違いますが、だからこそフィラメント選びは非常に重要で悩ましいです。

実は、カーボンやナイロンなど同じ材質のフィラメントでも、メーカーによって仕上がりの色合いや質感・強度が変わります。そのため、より仕上がりにこだわりたいなら、ABS・PLA・PETGなどフィラメントの特徴を適切に把握して選ばなければなりません。

そこで今回は3Dプリンター用フィラメントの選び方や人気おすすめランキングを紹介します。ランキングは素材・カラー・太さ・加熱温度を基準にして作成しました。購入を悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

3Dプリンター用フィラメントとは、データの出力するときに使用する材料です。主にFDM方式、材料噴射方式の3Dプリンターに使用します。3Dプリンターは、メーカーや機種によって純正のフィラメントでないと使用できないケースもあります。

なので、3Dプリンターを購入するときには純正のフィラメント以外でも使用できるかどうかを確認してください。

3Dプリンター用フィラメントは意外と難しいものです。ここでは3Dプリンター用フィラメントの選び方について詳しく解説します。

3Dプリンター用フィラメントは材質の種類によって仕上がりが異なるため、各材質の特徴について解説します。

PLAフィラメントは植物のでんぷん質を原料としたバイオプラスチックです。環境にやさしい素材であり、反りが起こりにくいので作品の形が安定しやすくなります。プラスチック特有の臭いが少ないうえに、価格もリーズナブルなので人気のフィラメント素材です。

ただし、作品が非常に硬くなるので衝撃で壊れやすく、熱に弱い点がデメリットとして挙げられます。扱いやすいので初心者に最適な種類であり、作品の寸法安定性が高いですが、耐熱・壊れにくさを求める作品には不向きな素材です。

ABSはPLAよりも強度がある材質で、耐薬品性・劣化しにくい・耐衝撃性が高いため、工具や治具の制作に向いています。ただし、ABSは太陽の光を長時間浴びると劣化しやすいため、屋内で使用するものを制作する際に使用するのがおすすめです。

ポリカーボネートは耐衝撃性や靭性に優れているだけではなく、高い耐熱性を誇る素材です。高い温度に強い高耐久性の製品を製作できるので、ネジやボルトなどを作成したいときに適しています。

ただし、難易度が高く初心者にはあまりおすすめできない素材です。3Dプリンターはフィラメントによって設定が変わり、複雑な設定が必要になります。また、対応している3Dプリンターの種類が少ないので、上級者向きの素材です。

PETGはペットボトルに使用されるPETの改良版の素材です。そのため、半透明な作品を作る際に向いています。また、耐衝撃性にも優れているため作製できるものの種類が幅広い点もポイントです。

ナイロンフィラメントは試作品の検証から完成品の製造に至るまで広範囲にわたって活用されています。試作品段階では、形状の正確性はもちろん、衝撃への耐性や柔軟性、化学物質に対する抵抗力などの物理的属性が評価されます。金属に劣らない耐久力を持つため、金属部品の代わりとしても使用されることがあります。

さらに、高い強度が必要な治具製作にも適しており、汎用性と高性能がナイロンフィラメントの大きな魅力となっています。

金属配合フィラメントを用いると従来の切削加工では難しい複雑な内部構造を持つ製品の製造を可能にします。金属配合フィラメントは中空構造や緻密なデザインを行える点がポイントです。金属の耐久性を保ちつつ、製品の軽量化も図れるため、医療・航空宇宙・自動車業界などでの応用が進んでいます。

ASA樹脂は野外の環境に耐えられる性能である耐候性に優れています。そのため、屋外で使用する部品や作品などの製作におすすめです。また、ABSと比較して反り返ることがないため安定性のある材質ともいえます。

TPUフィラメントは柔軟でありながら耐久性も兼ね備えており、ホースや保護キャップなどの製作に適しています。その柔らかさから、衝撃吸収や振動を抑える特性もあり、スマホのカバーや衝撃を受けやすいシューズの底部分にも使用されることが多いです。

木材フィラメントはPLAと木材の粉末を組み合わせた素材で、木目風のデザインを出力できます。木の微かな香りを放ち、加工後に磨いたり塗装したりすることで、木製品にたような美しい仕上がりにすることが可能です。

3Dプリンター用フィラメントの選び方に迷った場合は人気メーカーから選ぶのもおすすめです。ここからは各メーカーの特徴について解説します。

FlashForge社の3Dプリンター用フィラメントはFlashForgeのAdventhure3と相性がいいです。価格は若干ほかのメーカーよりも高めになりますが、耐久性があり、種類やカラーが豊富なため、選択肢の幅が広いメーカーがいいという方におすすめします。

PRILINE社のフィラメントは、仕上がりがきれいになるフィラメントです。PLAはメーカーによってやわらかい粘りのあるタイプと、太さがあり硬くて作品がきれいに作れるタイプがありますが、PRILINE社のフィラメントは硬くて反りにくいのが特徴です。

ただし、硬いPLAフィラメントはテーブルから剥がしやすいので、スティックのりなどでテーブルに密着するような工夫をすると剥がれにくくきれいな作品を作れます。価格は高めですがきれいな作品を作りたい方におすすめします。

三菱ケミカルメディアが販売している3Dプリンター用フィラメント「Verbatim」ブランドは、豊富なカラー展開が特徴です。材質についてはABSがメインではありますが、国内メーカーにこだわりのある方はぜひチェックしてみてください。

3Dプリンター用フィラメントの価格帯には幅があります。使用頻度や求める安定性を基準に最適な価格のフィラメントを選びましょう。

頻繁に作品を作る方におすすめな価格帯は、1500円～2000円クラスの安いフィラメントです。このタイプは大量に購入しやすいので、練習したいときにも適しています。ただ、購入するフィラメントの質には気を付けましょう。

安すぎるフィラメントを使うと、目詰まりを起こすだけでなく、絡んだり反ってしまうなどの不良が出る可能性が高いです。また、保存状態が悪いと湿気を吸って溶けてしまう可能性もあるので、格安のフィラメントは短期間で使いきりましょう。

1Kgで2000円～3000円は3Dプリンター用フィラメントとしては一般的な価格です。ある程度の性能や安定性を備えているため、初心者の方にもおすすめの価格帯といえます。

3000円以上になると性能や安定性がより高くなるため、完成品を製作する際は中価格帯よりも上のレベルのフィラメントがおすすめです。

3Dプリンターのフィラメントは素人だと素材の違いがわかりにくく、実際に使用してみるとイメージと違う結果になるケースも多いです。そのため、購入前にAmazonなどのネット通販の口コミや個人ブログのレビューに記載の使用感や仕上がりを参考にして選びましょう。

各通販サイトの売れ筋ランキングもぜひ参考にしてみてください。

※上記ランキングは、各通販サイトにより集計期間・方法が異なる場合がございます。

フィラメントを交換・保管するときには、ドライボックスを利用します。このとき、湿度の低い乾燥した場所で保管しましょう。ただ、フィラメントの素材によっては加熱器を使用して保管する必要があります。

しかし、加熱器は電気代などのコストがかかるため、シリカゲルなどの乾燥剤を用いて湿気からフィラメントを守りましょう。完璧な除湿は難しいので、開封後は早めに使い切るよう心がけてください。

失敗してしまったフィラメントは再利用が難しいです。まず粉砕が難しく、できたとしても押出が安定しなくなってしまいます。また、樹脂の特性が落ちてしまい、正常な形状を維持できない場合があります。

ここからはフィラメントのよくあるトラブルと解決方法をご紹介します。購入前の方も確認しておきましょう。

フィラメントが出ない理由は大きくわけると2つあります。「ノズルがつまっているから出ない」と「フィラメントがチューブのなかでつまっているから出ない」です。ノズルがつまっている場合は、温度を上げてノズル内のフィラメントを溶かします。

溶けたらノズル用のニードルでクリーニングすればOKです。フィラメントがチューブのなかでつまっている場合は、フィラメントが折れている可能性があるので、チューブを外してつまっているフィラメントを取り出せば直ります。

フィラメントが丸まってつまる原因は、ノズルの温度が高くてチューブにその熱が伝わるからです。チューブに熱が伝わると思いもしなかった部分でフィラメントがやわらかくなり、チューブにつまります。これが丸まってつまる現象の原因です。

この場合の解決方法には、ノズルの温度を調節する・印刷速度を早めてみる・ファンの設定を強くしてみるなどがあります。また、つまってしまったフィラメントは、温めて取り出せばつまりが直ります。

ペットボトルからフィラメントを自作する方法はネット上で紹介されています。ただ、自作するためには自作用の機器を自分で作らなければならないため、DIYが苦手な方にはあまりおすすめできません。材料を購入する必要もあるため、DIYに自信がないという方は既製品から選びましょう。

3Dプリンター用フィラメントを使うには、3Dプリンターの購入も必要です。ですが、3Dプリンターは高価なものが多く、個人での購入が難しくもあります。ほかにもサイズが大きく幅を取る・稼働音がうるさいなどの問題もあり、初心者には扱いにくいものでもあります。

そこでおすすめなのが、Ender3 S1です。Ender3 S1はサイズがコンパクトで幅を取らず、価格も4万～6万前後で買えるため、個人での購入がしやすい3Dプリンターとなっています。プリント中の稼働音が静かな点も、家庭用に使いやすい理由のひとつです。

そのほかにも、テーブルを平面に保ってくれる「補助レベリングセンサー」や、フィラメントを使い切った際にプリントを一時停止してくれる機能も搭載しています。プリントに失敗しにくくなる便利機能が多く搭載されているため、初心者にも扱いやすくおすすめです。

3Dプリンター用フィラメント選び方とおすすめの商品をご紹介しました。フィラメントの素材にこだわるだけでも、作品の仕上がりを大きく左右するので、ぜひこだわってみてください。今回の記事が参考になれば幸いです。