青森の日本酒おすすめ12選|幻の日本酒や飲み比べまで詳しく紹介

本州最北端の青森県には、リンゴや海産物などの特産品がたくさんあります。美味しい日本酒造りにも精力的で、青森独自の酒米や酵母に特徴があり、寒い季節の熱燗やぬる燗も楽しまれている地域です。

青森県を訪れた方が購入するお土産でも日本酒が選ばれる確率が高く、日本北部全体としては酒どころの新潟県や福島県に及ばないものの、隠れた名酒が多く製造されています。今回はそんな青森県の日本酒について知識を深めていきます。

この記事では、青森県の日本酒の特徴や魅力・代表銘柄や酒蔵・おすすめ商品などをわかりやすくご紹介していきます。せひとも参考にして青森の美味しい日本酒への理解を深め、より美味しいお酒を楽しんでみてください！

青森県の日本酒にはどういった魅力や特徴があるのかをまとめてお伝えします。青森県の大自然や気候からの特徴や、日本酒造りへの取り組みから生まれる魅力などを丁寧にご紹介しますので参考にしてください。

青森県は、世界遺産である八甲田山や白神山地など、雄大な自然を有している県です。清らかな地下水や冷涼な気候がお米作りに適しているため、飯米用のお米だけでなく酒米造りも盛んです。酒米は日本酒の味を決める大切な原材料です。

青森県の酒米は食用米と違った作られ方をしています。

日本酒にとって酵母はなくてはならない成分です。青森県ではオリジナルの酵母「まほろば華酵母」を開発し、香りと味わいのバランスが取れた日本酒造りに大成功しています。現在では、さらに改良が重ねられています。

まほろば華酵母を基軸とした「県酵母イ号」と「ロ号」を使い、さらなる芳醇さと飲みやすさを兼ね備えた日本酒造りにまい進しています。

青森県の日本酒の特徴として欠かせないポイントは、甘口も辛口もどちらの日本酒も美味しい点です。どちらかに特化している地域が多い中で、青森県で製造される日本酒はどんな趣向の方からも選ばれる日本酒の名産地です。

甘口好きも辛口好きも認めざるを得ない美味しさを誇るのが青森県の日本酒です。

ここでは、実際に青森県の日本酒を選ぶときの選び方のヒントをご説明します。キーポイントとしては「味わい」「地域」「酒蔵・銘柄」「酒米の種類」「楽しみ方の種類」の5つのポイントが挙げられます。

甘口も辛口も美味しい青森県の日本酒の味わいについて、甘口・辛口・さらに独特の風味であるフルーティーさについてご説明をしていきます。お好みの味わいを想像しながら青森県の日本酒に思いを馳せてみてください！

飲みやすさでいうとダントツで人気のある甘口の日本酒ですが、その最大の特徴は口当たりの良さといえます。甘口の日本酒は糖分が高く香りも甘やかなので、初心者や女性からも好まれやすいです。

青森県の甘口の日本酒には、後味まで甘やかさと柔らかさが感じられるものはもちろん、後味にはキレがあるような銘柄もあります。

青森県の辛口の日本酒は淡麗で口当たりに鋭さがあり、全体的にキレがあるタイプが多いです。辛口好きでもうなるほどのシャープさがあり、すっきり感が強いのが特徴です。他にはない辛口の日本酒の味わいです。

甘口の日本酒が苦手な方の中でも、青森県の辛口の日本酒のファンはかなり多いです。

青森県特有の酵母の働きやリンゴ酵母などが使用されている、非常にフルーティーな日本酒があるのも青森県の日本酒の特徴です。フルーティーな香りは一般的に吟醸香と呼ばれ、大きくリンゴ系とバナナ系に分かれます。

青森県の日本酒の吟醸香はリンゴ系の爽やかで飲みやすいタイプが豊富です。青森らしい味わいです。

青森県の日本酒は地域による違いがはっきりしていますので、地域ごとの特徴をひとつひとつお伝えします。地域の日本酒の特徴を参考にお好みの味わいの商品を見つけ出してみてください。

青森西部に位置する津軽・弘前エリアは、米作りと漁業が盛んで日本酒文化が根付いている地域です。岩木山よりの美しい水が流れ出す田園では日本酒造りに良質のお米が収穫でき、新鮮な魚介類を肴に一杯やるときも日本酒が選ばれます。

青森県の地酒が豊富に製造されているのもこのエリアで、販売用より地元用の方が数が多いといわれます。

青森を代表する十和田湖はカルデラ湖で、奥入瀬渓流へ流れる清らかな水の源です。観光地としても人気スポットの十和田湖エリアでは、奥入瀬の伏流水などを使用し丁寧に仕込む日本酒造りが行なわれています。

雪中貯蔵も行われており、温度管理難しい生酒などを手間暇かけて管理しています。

青森県東部の八戸エリアは、昔から外部からの人流があったため、日本酒造りの基礎が早いうちに入ってきた地域です。伝統だけに縛られず新しいやり方に積極的にチャレンジする雰囲気が広まっていて、ユニークな日本酒が作られます。

2021年には、世界酒造ランキングで1位を獲得した八戸酒造などがあります。

青森県の下北エリアは、下北半島として北へ突き出すエリアです。マグロ漁で有名な大間やリンゴの品種で人気のあるむつ市などがあります。この地方にあるたったひとつの酒蔵・関乃井酒造では地元だけで飲まれる幻の日本酒があるといわれます。

同じ青森県でも下北エリアから外には流通しない名酒が作られています。

ここでは、青森県有数の人気酒蔵・銘柄をご紹介します。定番人気からプレミアム級の日本酒まで、青森県自慢の銘柄を作る酒蔵について、その特徴や魅力などを詳しくお伝えしていきます。

全国で知名度の高い「田酒（でんしゅ）」の製造元は、油川にある西田酒造店です。田酒は、雄大な田んぼを感じられるようなとびきり美味しい日本酒を目指して1974年に発売された純米酒です。どんな飲み方をしても美味しいと人気が定番化しました。

あまりの売れ行きに入手困難になる場合もあり、幻のお酒といわれます。

八戸酒造は1775年創業の老舗中の老舗の酒蔵です。その建物自体が文化財として認定されています。八戸酒造が製造している陸奥八仙・陸奥男山は、青森の有名地酒として大人気の銘柄です。青森産の酒米と酵母にこだわり、仕込み水まですべてが青森産です。

陸奥八仙は甘みのある味わい、陸奥男山は辛口で地元の漁師に愛されています。

八戸酒造と同様、同地域で老舗の酒蔵「八戸酒類」では、2大銘柄「八鶴」と「如空」の製造をしています。それぞれ八鶴工場・如空工場で別々に作られ、青森県の酒造好適米である花想い・花吹雪を原材料としています。

八鶴は豊かな旨みと後味のいい酸味が特徴的で、如空は力強く淡麗な味わいです。

十和田湖近くにある酒蔵「鳩正宗」は、創業当初は十和田市内になりましたが、水質の良さを求めて現在地に移動しています。水にこだわって作られる銘柄の「鳩正宗」や「八甲田山」は深い味わいの日本酒として人気があります。

奥入瀬の伏流水にはとても柔らかい軟水で、ここで製造される日本酒も口当たりがまろやかです。

六花酒造の創業は1719年と老舗で、1973年には弘前市の3つの造り酒屋が合併し、津軽の地酒を守り抜いています。メインブランドの「じょっぱり」はプラス8度というかなりの辛口で長く人気を博しています。

季節限定品の「竜飛」はキレのと爽やかさが特徴で女性からも人気があります。日本酒マニアの間ではレア酒といわれています。

昭和初期の創業から少量生産で丁寧な日本酒の製造を手掛けている「三浦酒造」は、岩木山・赤倉山の伏流水と青森県産の豊盃米を使用しています。豊盃米で日本酒を作っている酒蔵は全国で三浦酒造のみです。

メイン銘柄「豊盃」とともに定番人気の「花吹雪」は、大自然の恵みを大切に使って作られ地元でも定番の日本酒です。

日本の本島において最北の酒蔵といわれる関乃井酒造は、恐山山地や津軽海峡に囲まれ、130年間下北エリアの青森地酒を製造してきました。関乃井酒造が作る日本酒が本物の意味での地酒といわれる理由は、下北エリア以外への流通が盛んではないためです。

「関乃井」「北勇」「寒立馬（かんだちめ」などの銘柄があります。

青森県は他の地域よりも早い時期からオリジナル酒米の研究に取り組んできています。粒が大きく生産量が多く確保できる「華吹雪」は純米酒に使われやすく、「華想い」は吟醸酒に適しているなど、日本酒の種類に合った酒米があります。

近年では「華さやか」や「吟烏帽子」などの新開発の酒米も出回っています。

青森の日本酒の楽しみ方からお好みのの商品を選ぶのも楽しいです。どんなシーンで購入するか・地酒はどう楽しめばいいか・贈り物にはどれを選べばいいかなどを考慮しての日本酒選びをご説明します。

大吟醸は香りが華やかで飲みやすくやや高級なため、ギフトやお礼などにおすすめです。貰って嬉しかったり特別感を感じたりする日本酒です。青森県の日本酒には銘柄ごとに大吟醸がほぼ製造されています。

誕生日・父の日・記念日など、特別な比には美味しい日本酒で日頃の感謝を伝えてみてください。

普通酒・一般酒といわれる日本酒は、日常気軽に飲む日本酒です。青森県では地元の方が楽しむ一般酒をもこだわって製造していますので、青森県を訪れる際にぜひ味わってみてください。中には青森県に行かないと飲めない日本酒もあります。

地酒の楽しみは、その地域を訪れその地域の人々が日々飲んでいるものを一緒に堪能する点にあります。

青森県のたくさんの名酒をいっぺんに味わってみたい方は、飲み比べセットを選んでみるのがおすすめです。同じ酒蔵の日本酒の飲み比べや、同じエリアの飲み比べなど、お好みのセットで楽しんでみてください。

オンラインショップで気軽に入手できるセットもあります。吟醸酒と醸造酒・辛口と甘口の違いを吟味するのも楽しいです。

青森県の日本酒を美味しく飲むためのヒントをご紹介します。おすすめの飲み方やおつまみなどを知って、より美味しく日本酒を味わってみましょう。青森県の日本酒に最適な和食についてもお伝えします。

寒い冬が続く青森県では、日本酒を熱燗やぬる燗で楽しむ方もたくさんいます。温めて飲む日本酒のおすすめの種類は純米酒や本醸造酒です。吟醸酒のように香りが強い種類では温めると味わいが変わってしまいます。

逆に、吟醸酒は5度から10度くらいに冷やすとぎゅっと凝縮された香りが楽しめます。

青森県の日本酒は酒米にこだわっているため、優しい甘みがあるお酒が多いです。食中酒としても飲みやすく、特におすすめは和食との組み合わせです。ご飯のおかずになるようなメニューの和食となら日本酒もすすみます。

煮物・焼き魚・お浸し・漬物など、ほっとするようなメニューと日本酒を合わせてみてください。

おつまみを選ぶなら、青森の郷土料理がベストです。津軽地方ならタラのじゃっぱ汁・赤カブの漬物・しとぎもちなど、南部地方ではせんべい汁・馬肉など、下北地方ではべこもち・けいらんなどが有名です。

また、沿岸地方なら海産物が美味しく、いちご煮・みそ貝焼きなどが観光客にも人気があります。

青森県の日本酒について、特徴や魅力・代表的な酒蔵や銘柄・おすすめ商品・美味しい飲み方などを詳しくご紹介しました。ぜひ記事を参考に青森県の日本酒に注目してみて、こだわりを感じられる美味しい日本酒を楽しんでください！