ドコモ光から楽天ひかりへ乗り換え手順｜開通直後は繋がらない？解決法はこれ

ドコモ光から楽天ひかりへの乗り換えは簡単です。申込みの電話のみで切り替え完了…との簡単さを前面に押し出した説明をよく目にします。しかし、「本当にそんなに簡単？トラブルは起きない？」と不安にもなりますよね。

確かに一定の条件下であれば、トラブルもなく電話申し込みのみでドコモ光から楽天ひかりへ変更可能です。しかし、今利用中の状態によっては、あれ？と思う瞬間がないわけではありません。

この記事ではそんな、ドコモ光から楽天ひかりへの乗り換えに関して、乗り換えの概要・手順・起こりうるトラブルとその解決法を解説します。楽天ひかり申込前・申込後どちらの場合でも、最終確認としてぜひ本記事に目をお通しください。

まずドコモ光から楽天ひかりへの乗り換えは、「事業者変更」という手続きになります。ドコモ光と楽天ひかりのどちらも「フレッツ光コラボレーション」のため、光回線の乗り換えとしては非常に楽な部類に入ります。

＼今回は「事業者変更」になる！／

• 光回線の乗り換えの種類…
  
  光コラボレーション間の乗り換え
  ➡︎事業者変更
  （乗り換え例）
  ドコモ光 → 楽天ひかり
  ソフトバンク光 → ドコモ光　など
  
  フレッツ光→光コラボレーションへの乗り換え
  ➡︎転用
  （乗り換え例）
  フレッツ光→楽天ひかり
  フレッツ光→ドコモ光　など
  
  独自回線への乗り換え
  ➡︎新規契約
  （乗り換え例）
  ドコモ光 → NURO光(独自回線)
  au光(独自回線) →ドコモ光　
  フレッツ光→コミュファ光(独自回線)　など
  
  

「事業者変更」とは、回線自体はフレッツ光のまま、提供プロバイダのみを乗り換る手続きを指します。

• そもそもフレッツ光コラボレーションとは？
  
  回線本体はフレッツ光のまま、支払い請求や契約その他サポートをプロバイダが行う仕組み。回線に関する窓口はすべてプロバイダが請け負う。

このプロバイダの乗り換え手続きを「事業者変更」といいます。インターネット回線自体はフレッツ光のままのため、手続きはとてもスムーズで乗り換え作業事態もとても速く済みます。

事業者変更とは、今使っているインターネット回線はそのままでプロバイダの変更のみを行うため、基本的に工事は必要ありません。電話申込のみで申し込み作業自体は完了します。

申し込みをして開通日を迎えたら自動で開通します。その際には、特にこちらから「開通手続き」のような処理も不要です。開通日を迎えたら自動で回線が切り替わり、古い回線は自動解約となります。

• ドコモ光の一部プロバイダは別途解約の連絡が必要！
  
  ドコモ光から楽天ひかりへ乗り換える場合、一部のプロバイダに限っては開通手続きをしただけでは「完全解約」とならない会社があります。具体的には以下のプロバイダです。
  
  タイプA … BIGLOBE・hi-ho
  タイプB … AsahiNet・@T COM
  単独タイプ… すべて
  
  これらに該当するプロバイダを利用中の方は必ず電話連絡をして全オプションを解約してください。

ドコモ光電話をご利用中の場合は、NTTの光電話に移行されます。楽天ひかりは「インターネットサービス」以外扱っていないため、ひかり電話はありません。

もっともこの場合も、ひかり電話の番号は変更なしでそのまま引き継いで移行されるため、利用者として不便を感じることはありません。

ドコモ光でTVサービスをご利用中の場合は、楽天ひかりでもそのまま使えます。しかし、楽天ひかりはもともとテレビサービスの展開はないため、フレッツ光の同等サービスへの移行となります。

• ひかりTV ＆ ひかりTV for docomo　の場合
  ➡︎もともとドコモユーザー以外も利用可能。楽天ひかりでもOK
  
  
• 月額825円のドコモ光テレビオプションの場合
  ➡︎フレッツTVに移行可能

ただし、今まで工事不要のひかりTVを見ていたが、楽天では月額費用の安い「フレッツTV」にしよう…のように変更する場合は、フレッツTVの工事費がかかります。これらはそれぞれ別のTVサービスです。

楽天ひかり開通後は、Wi-Fiルーターの設定が必要になります。設定はそう難しくはありません。以下のリンクから、

・NEC製ルーターの場合
・TP-LINK製ルーターの場合
・BUFFALO製ルーターの場合
・エレコム製ルーターの場合
・アイ・オー・データ製ルーターの場合

それぞれの詳細解説に飛べますので、ぜひ開通してから目をお通しください。

ここからは、楽天ひかりに申し込む前の最終確認として、「月額料金の比較」「乗り換えにかかる費用・違約金」を確認していきましょう。順にお読みください。

まず、楽天ひかりとドコモ光の料金体系を比較します。

一戸建ての場合

マンションの場合

並べて比較すると、楽天ひかりは楽天モバイルとのセットで1年無料のを除いても、基本料金自体が安いのがよくわかりますね。

次に、乗り換えにかかる費用・違約金を確認しましょう。

必ずかかる費用

ドコモ光の更新月以外の解約料
（2022年6月30日以前の契約の場合）

（2022年6月30日以降の契約の場合）

もしもドコモ光を「新規開通」で利用していた場合、回線工事費の分割代が残っている可能性があります。ドコモ光の場合、解約すると工事費の分割残金が一括請求されます。

ドコモ光の工事費は以下の通りです。

戸建ての工事費｜総額税込19,800円

マンションの工事費｜総額税込16,500円

ドコモ光の契約から何ヶ月経過しているか、工事費の残金は残っているのか確認の上で楽天ひかりへお申し込みください。

事業者変更には、「事業者変更承諾番号」が必要になります。スマートフォンのMNP転出番号と同じようなものと言えばわかりやすいですね。

この事業者変更許諾番号を発行するに当たって、決まりごとは2点です。

・ドコモ光側で発行する
・有効期限は15日間

となります。発行方法は「ドコモショップ」「ドコモ インフォメーションセンター」「Web」となっています。

ちなみに、インフォメーションセンターにかける場合は、自動音声につながったら「7」→「1」→「3」の順に入力でオペレーターに繋がります。

• ここがPOINT！
  
  事業者変更許諾番号は有効期限の15日をすぎると自動キャンセルされる。番号取得後、まだ乗り換えるには都合が悪い…となった場合、そのまま有効期限が切れるのをまって、その後再度取り直しでOK

開通後は、今まで利用していたホームゲートウェイ(HGW)あるいはWi-Fiルーターに、楽天ひかりで通信するための設定をするため、一度「初期化」します。

ホームゲートウェイの場合

1. 端末前面か背面にある「初期化ボタン」を爪楊枝か針で10秒程度長押しする
2. Wi-Fi・あるいは有線で接続し、ブラウザにて「http://ntt.setup/」または「198.168.1.1」を入力して設定画面へログインする。
3. 「設定ウィザード」の「接続先の設定」」を楽天ひかりの情報へ書き換える

Wi-Fiルーターの設定に関しては、以下のリンクからそれぞれご利用のメーカーの説明をご参照ください。

じつは、楽天ひかり自体の開通は簡単でも「IPv6接続で繋がらない」という声が散見されます。ここからは、楽天ひかりでIPv6接続をするための解説です。

楽天ひかりが開通しても、なぜかIPv6接続できない…となった場合、理由の1つは「時差」です。そもそもIPv6接続自体、開通日とは時差があります。具体的には、ドコモ光のプロバイダで使用していたIPv6設定が残っており、楽天側のIPv6に切り替わっていない可能性が挙げられます。

この場合、ドコモ光プロバイダで使用していた「IPv6接続を解約」する必要があります。

• ドコモ光プロバイダのIPv6設定を解約するパターン
  
  パターン1.
  プロバイダの解約を確認後、自動解約
  
  パターン2.
  プロバイダ解約後に問い合わせをして、IPv6接続を解約依頼

プロバイダ側の設定で、解約後IPv6設定も自動解約となる場合は、時が経つのを待てば自動で楽天ひかり側のIPv6接続へ切り替わります。しかし、プロバイダによっては問い合わせが必要になるため、一度確認の問い合わせをしてください。

楽天ひかり側でIPv6通信ができるようになっても、まだIPv6通信ができない…となる可能性が残されています。それは、楽天ひかりが使用するIPv6接続方式に、ホームゲートウェイ含むWi-Fiルーターが対応していないために起こります。

IPv6接続にはいくつか方式があり、楽天ひかりは「クロスパス」という方式を採用しています。このクロスパスは比較的新しい方式で、少し古いWi-Fiルーターだと非対応となっている点が、IPv6接続できない原因です。

ちなみに、先述の通りNTTから貸し出されるホームゲートウェイはクロスパスに対応していないため、IPv6接続をする場合は必ず別途ルーターが必要になります。ルーターメーカー各社にて、IPv6クロスパス対応の情報は必ず掲載されていますので、一度ご確認ください。

ここまで来たら、すでに楽天ひかりに乗り換えが完了し、インターネットを楽しめている状態ですよね。しかし、今まで利用していたプロバイダによっては、最後に後処理が必要になります。

事業者変更の「概要」の箇所でも触れた通り、ドコモ光の一部プロバイダは、楽天ひかり開通後も自動解約とならない場合があります。

ドコモ光から楽天ひかりへの乗り換えは、月初でも月末でもかかる料金は変わりません。乗り換え月の双方の料金設定はこのようになっています。

• ドコモ光の解約月
  日割計算はなし。一ヶ月分の料金がかかる。
  
  
• 楽天ひかりの開通月
  開通付月は無料。

この料金設定なため、乗り換えタイミングに損得はありません。

ドコモ光から楽天ひかりへ乗り換え開通後、しばらく利用できていたのに、突然なぜか繋がらなくなった…という場合があります。そんな時に確認してほしいのは、大きく分けて2点です。

1. 配線はつながっているか
2. ホームゲートウェイ・あるいはWi-Fiルーターの設定は済んでいるか

とくに、楽天ひかりへの乗り換え後、ホームゲートウェイ・Wi-Fiルーターの接続先設定が「ドコモ光のまま」である場合があります。

具体的には、「楽天ひかり開通ハガキ」が届いてからも、数日間はドコモ光が使えるため、「設定なしで楽天ひかりに繋がった(ハガキが来たから切り替わってるはず)」と、勘違いをされる方がいます。この場合昔の設定で通信しているだけのため、楽天ひかりの設定への変更をしてください。

ドコモ光から楽天光の乗り換えで、NTTからレンタルしているモデム（ONUあるいはホームゲートウェイ）は返却不要です。ドコモ光から楽天ひかりへの管轄へ自動移行します。

しかし、NTTからではなく、ドコモ光やドコモ光プロバイダからレンタルしているWi-Fiルーターがある場合は、返却が必要になります。

楽天ひかりには絶対にWi-Fiルーター別途購入が必要なわけではありません。NTTからのレンタル品であるONU・ホームゲートウェイでも、IPv4接続は可能です。

ただし、次世代型通信であるIPv6接続を行いたいなら、「クロスパス対応のルーター」が必要になります。

ここまでドコモ光から楽天ひかりへの乗り換えの概要・方法・開通後のチェック項目などを解説してきました。インターネットの乗り換えは手間がかかってややこしいイメージがありますよね。本記事で、乗り換え手順や注意事項を確認後、不安がなくなった状態で乗り換えをしてください。