【近視】ICL手術に年齢制限があるのはなぜ？【できる人・できない人の特徴を紹介】

18歳未満の未成年はICLの手術を受けられません。下記のような理由が挙げられます。

• 近視が進行中の可能性がある
• メンタルや外部の影響が視力に出る可能性がある
• 術後に視力が変わる可能性が高い

このような理由があり、18歳以下の未成年にはICLは適さないとされています。

ICLは誰でも受けられる手術ではなく、目の状態によっては受けられない場合があります。

• 緑内障体質の人
• 目の前房深度が浅い人
• 乱視が強すぎる人

目の病気や見え方の問題で、適するレンズがなければ手術が受けられません。また前房深度が浅いとICLの手術が緑内障のリスクを高めてしまうため、手術不可能です。

糖尿病のような傷の治りに影響する持病を持っていると、ICLを受けられない可能性があります。ICLに年齢制限が課せられている理由の1つが、この全身疾患に関するものです。高齢になると、何かしらの病気を持っている人が多くなり、手術が受けられない可能性が高くなります。

妊娠・授乳中はICLの手術が受けられません。なぜなら、妊娠中や授乳中は目の屈折が非常に不安定です。

そのため、妊娠・授乳中の視力に合わせて手術を行った場合、度数がズレてしまう可能性が高くなってしまいます。視力がきちんと安定している時期に行うのがベストなので、妊娠・授乳中は手術が受けられません。

角膜が薄い人は、角膜を削らないICLが可能です。レーシックの方が価格が安いため、悩む人は多いです。しかし、レーシックは角膜を削るので、角膜が薄いと手術が受けられない可能性がとても高いです。

ICLは目の中にレンズを入れる手術なので、角膜を削る必要がありません。そのため、レーシックで角膜が薄く適応不可とされた人でもICLなら受けられると言われています。

ICLは中度から重度の近視の人も受けられる手術です。軽い近視の矯正を得意とするレーシックと違い、ICLは幅広い近視に対応しています。

+6.0D~-18.0Dとほぼすべての度数をカバーしているといえます。また乱視にも対応しているため、強度の近視や乱視に悩んでいる人も受けられます。ただ強度の近視に慣れていると、見えすぎて体調を崩す人もいますので、矯正後の視力はよく検討してください。

レーシック手術を受けた後、視力低下した人にもICLは向いています。レーシックは角膜を削る手術なので、原則1回または2回まで受けられます。

しかし何度も角膜を削ることはできません。レーシックを経験した後に視力が低下した場合は、ICLで視力矯正をすることができます。事前のカウンセリング予約を取る際に、レーシックを受けた旨を必ず伝えましょう。

長い期間コンタクトを使用していて、ドライアイの症状が出ている人もICLによる治療を受けることで症状の改善が期待できます。ICLの手術自体がドライアイを治すわけではありません。そのためもともとドライアイを持っている人は、ICL後も治療が必要な可能性があります。

しかしコンタクトが原因の場合は、コンタクトを使わなくなることで、ドライアイの改善が期待されています。ICLの手術は、レーシックと違い角膜を削らず知覚神経を切断しないので、ICLの術後にドライアイになるリスクはありません。

ICLは誰でもできる手術ではなく、認定医資格がないと手術を行えません。ICL認定医の中でも、ICLエキスパートインストラクター、ICLインストラクター、ICL認定医とランクがあります。

ICLエキスパートインストラクターは、国内でも10名程度しか存在していない希少なもの。ICL手術は講習を受けて認定を取得した医師しか実施できません。ICL認定医が執刀を行うのを確認してから手術を受けましょう。

ICLの手術を受けるなら、実績の多いところで受けましょう。クリニックのHPには、実績や症例が必ず載っています。たとえば品川近視クリニックなら2019年から2022年7月までで約4万件の実績を公表しています。

中には後遺症の発症例を載せているところもあります。実際に手術を申し込む前に、クリニックのHPを見て信頼できるところかどうかをチェックしてください。

ICLは非常に安全性の高い手術ですが、リスクのない手術ではありません。きちんとしたクリニックなら、後遺症の可能性や、手術を受けるリスクやデメリットについても必ず説明があります。後遺症やリスクがない手術ではないので、納得できるまで疑問をなくしておきましょう。

事前にリスクやデメリットに関する疑問をなくすことが出来ていないと、手術後レンズが合わなかったり、過矯正による体調不良になってしまったりと、手術のリスクが高まります。ICLを受けるリスクやでデメリットを理解した上で受けるのが重要です。

ICLは目の中に傷をつけてレンズを入れるので、術後細心の注意が必要です。アフターケアがしっかりしている病院だと、1か月を過ぎた後も3か月、半年、1年ごとと、検査を設けています。その際の相談料は手術代に入っている場合もあります。

アフターケアの内容は病院によって違うので、できるだけアフターケアがしっかりしているところを選びましょう。ごく稀ですが、乱視用レンズを使った際に、角度を治すための再手術になる可能性があります。医師が必要と判断すれば行うものなので、アフター検査はしっかりと受けてください。

ICL手術は自由診療なので、病院によって設定金額にかなりの差があります。安いところだと40万円程度ですが、高いところだと80万円程度とレーシックよりも高額になっています。もちろん安ければいいわけではありません。

自分の予算に合う病院の中から、実績や資格なども考慮の上決めましょう。値段がすべてではありませんが、安い手術ではないので慎重に選ぶようにしてください。乱視用レンズは通常レンズの料金に加え、10万円程度価格が高くなっているので注意が必要です。

ICL手術はレーシックに比べて後遺症のリスクが少ないとされていますが、完全にリスクがないわけではありません。代表的な症状としては、夜間に光がまぶしく見える「ハロー・グレア」などが挙げられます。これらの症状は時間の経過とともに軽減することが多いですが、術後の経過には個人差があります。

レーシックは角膜の表面を削って視力を矯正する手術です。費用が比較的安く、術後の視力回復が早いことが特徴であり、費用の相場は20〜30万円程度です。早ければ手術の翌日から日常生活に戻ることが可能です。

一方、ICL（眼内コンタクトレンズ）は、角膜に小さな切開を入れて目の中にレンズを挿入する手術です。最大の特長は安全性が高い点で、ICL認定医のみが施術できます。レンズは取り外しが可能であり、将来的に元の状態に戻すこともできます。

ただし、ICLはオーダーメイドのレンズを使用するため費用が高額で、手術までの準備期間も長くなる傾向があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分の目の状態に適した方法を事前検査で確認しましょう。

老眼は加齢によって誰にでも起こる自然な現象です。ICLやレーシックといった屈折矯正手術の有無に関係なく発症します。

ただし、もともと強い近視の人は手元にピントが合いやすいため、手術によって遠くが見えるようになることで、老眼の症状を通常よりも早く自覚する場合があります。

ICL手術は18歳未満の未成年者には適応されません。上限年齢の明確な制限はありませんが、加齢に伴って白内障や老眼など他の眼疾患を持っている可能性があるため、まずは適応検査を受けて判断することが大切です。

ICL手術によって黒目の大きさが変わることはありません。しかし、視力が改善することで目を細める癖がなくなり、結果として目が大きくなったような印象を与えることはあります。

ICL手術では装着したレンズが劣化しにくく、視力が長期間にわたって安定しやすいとされています。レーシックと比べると「近視の戻り」が起こりにくいため、長期的に見ても視力が落ちにくいと考えられています。

ただし、加齢や別の眼疾患によって視力が変化する可能性はあるため、定期的に眼科で検診を受けることが大切です。

ICL手術では非常に小さな角膜切開を行うため、角膜の形状に大きな変化がなく、涙の分泌に与える影響も少ないとされています。そのため、術後にドライアイを発症するリスクは比較的低いといえます。

また、もともとコンタクトレンズを使用して目が乾きやすかった方の中には、ICL手術によってドライアイの症状が軽減されるケースもあります。コンタクトやレーシックが難しいと診断された方でも、ICLなら手術可能な場合があるため、一度医師に相談することをおすすめします。

視力を矯正する方法は、レーシックやICLだけではありません。

たとえば、就寝中に専用レンズを装着して角膜の形を矯正する「オルソケラトロジー」など、このほかにも、目の状態や生活スタイルに応じたさまざまな手法が存在しているため、自分の目に合った治療法を選ぶ必要があります。

また、レーシックやICLのみを扱う医院では、万が一適応しなかった場合に他の医院を紹介されたり、説明が不十分なまま手術が進んでしまったりするおそれがあります。こうしたトラブルを避けるためにも、慎重に医院を選ぶようにしてください。

視力矯正の手段にこだわらず、複数の選択肢から自分に合った方法を提案できる医院を選ぶことが大切です。

ICL手術の前には、「適応検査」と呼ばれる検査を行い、近視・遠視・乱視の度数を測定したうえで、ICLを装用できる目の状態かどうかを確認します。

この検査によって、使用するレンズの度数やサイズを決定します。検査にはおおよそ1〜2時間ほどかかります。また、検査中に使用する「散瞳剤」（瞳孔を広げる目薬）の影響で視界がぼやけるため、当日は車やバイクの運転を控え、電車などの公共交通機関を利用して来院することをおすすめします。

さらに、40歳以上の方には、ICL手術後の見え方を想定した「遠視の見え方体験」を行っている医院もあります。

「D（ディオプター）」とは、視力の度数を表す単位です。-10.0D未満から+6.0D程度の範囲が一般的で、マイナスの値は近視、プラスの値は遠視を示します。数値が大きくなるほど視力の矯正が必要な度合いは強くなります。

強度近視や強度遠視の場合は、レンズの設計が複雑になりやすく、手術費用も高くなる傾向があります。

自分の視力の度数は、眼鏡やコンタクトレンズの処方箋に記載されているため、一度確認しておくとよいでしょう。

モニター制度を利用することで、通常よりも手頃な費用で手術を受けられる場合があります。

たとえば、手術後に口コミや顔写真の掲載に協力することを条件として、割引価格が適用されるケースがあります。ただし、モニターの条件は医院ごとに異なります。自分がその条件に該当するかを事前に確認したうえで、応募するかどうかを判断してください。

ICL手術は、美容目的の自由診療に該当するため、公的な高額療養費制度の対象にはなりません。

そのため、費用を少しでも抑えたい場合は、医療費控除の申請や、生命保険の手術給付金が適用されるかどうかを確認することをおすすめします。

レンズの在庫状況によって異なりますが、取り寄せが必要な場合は手術までに3週間〜3ヶ月ほどかかることがあります。

適応検査と最終検査を終えたあとに、目の状態に合わせたレンズの度数を決定します。ICLのレンズは主にアメリカやヨーロッパで製造されており、在庫がない場合には取り寄せに時間がかかることがあります。

また、ハードコンタクトレンズを使用している方は、検査精度を確保するために4週間以上装用を中止する必要があります。ソフトコンタクトレンズの場合でも、最低3日以上は使用を中断しなければなりません。

ICL手術では点眼麻酔（目薬タイプの麻酔）を使用するため、手術中に強い痛みを感じることはほとんどありません。

ただし、目を大きく開いた状態で手術を行うため、わずかに眼球が押されるような感覚を覚えることがあります。もし途中で痛みを感じた場合には、麻酔を追加できることもあるため、すぐに医師に伝えてください。

手術後は、麻酔が切れたタイミングで軽い痛みや異物感を覚えることがありますが、多くの場合、時間の経過とともに自然に治まっていきます。

一部の医院では、希望すればICL手術中に笑気麻酔を施してくれる医院もあります。

• 先進会眼科 東京（新宿区）
• 代官山アイクリニック（渋谷区）
• 南青山アイクリニック東京（港区）
• 経堂あそう眼科（世田谷区）

手術当日は薬剤の影響により視界がぼやけることがあるので、安静に過ごすことをおすすめします。特に、車の運転は必ず避けましょう。

術後の視力は数日から1週間程度で安定していきます。また、ICL手術後のメイクは、一般的には眼の周りを避ければ翌々日から可能です。

ICL手術をしてもカラーコンタクトをつけることはできます。

ICL手術は目の内部にレンズを挿入する方法であり、目の表面には変化がないためです。ただし、術後すぐは目が安定していないため、一般的には3か月程度の経過を見たうえで、医師に相談してからつけることが推奨されています。

ICLのレンズに" 寿命 "はありません。

また、ICLのレンズは耐久性と生体適合性の高い素材のため特別なメンテナンスや交換は必要ありません。ただし、加齢によって自然に視力が変化し、挿入したレンズの度数が合わなくなった場合は、レンズの取り出しや再手術が必要になることもあります。

視力が低下した場合でも、保証期間内であれば1回まで無料で再手術を行なってくれる医院が多いです。

保証期間は1〜3年間で定められている場合が多く、その期間内であれば何度でも相談や検診を受けることができます。視力に不安を感じた場合は、できるだけ早めに受診してください。

近年主流となっている「ホールICL」の登場により、白内障などの合併症リスクは大幅に減少しています。

過去には、レンズが目の中の房水（ぼうすい：眼球内を循環する液体）の流れを妨げて、水晶体が濁り、白内障が進行してしまうケースが報告されていました。しかし、現在はレンズ中央に小さな穴を開けて房水の流れを確保する「ホールICL」が一般的に使用されており、そういったリスクは抑えられています。

とはいえ、どんな医療でもリスクが完全にゼロになるわけではありません。ICL手術を検討しているのであれば、メリットだけでなく、将来的な影響についても必ず事前に理解しておきましょう。

老眼の場合は、老眼に対応した多焦点眼内レンズ「IPCL」を使用します。

ただし、片眼あたり約40万円と高額であり、対応している医院も限られています。老眼のある方は、事前に対応できる各医院を確認したうえで検討しましょう。

ICL（眼内コンタクトレンズ）は、2010年に厚生労働省から屈折矯正手術のひとつとして承認を受けています。

当時のICLは、房水の循環を妨げる可能性がある構造だったため、白内障などのリスクが指摘されていましたが、現在では中央に小さな穴を開けて房水の流れを保つ「ホールICL」が一般に普及しています。