格安SIMが使えるホームルーター5選！メリットや接続方法も！

MVNO（格安SIM）の知名度が上がった今、スマートフォンを格安回線で利用中の方も多いですよね。3大キャリアの回線が使えて月額料金が安いとあって、メリットが非常に大きい格安SIM。その格安SIMで、ご家庭のホームルーターが利用できたら…と考えたことはありませんか？

実は格安SIMでご自宅のホームルーターを利用する方法があります。SIMフリーのホームルーターを使用すれば、望み通りの格安なWi-Fi環境が構築可能です。しかし、問題はSIM選びにホームルーター選びですよね。両方の知識が必要なため、上級者向けと感じる方も多いかもしれません。

本記事では、そんな格安SIMでホームルーターを使用したい方のために、格安SIMの解説と、ホームルーターの選び方の両方を紹介します。利用時の料金・速度・注意点、そしておすすめのホームルーター5選を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

そもそもホームルーターとは、家のコンセントにつなぐと電波が出てインターネットが使える端末を指します。モバイルルーターとの違いは、電源がコンセント直通のため持ち運びできない・利用場所の住所が指定されている点です。

そして「SIMフリー」とはキャリアの回線による制限を受けずに、自由にどんな会社のSIMカードでも使用できる端末のこと。要するにSIMフリーのホームルーターとは、3大キャリアからMVNO（格安SIM）まですべて対応可能なホームルーターをいいます。

ホームルーターは「ドコモのhome 5G」「ソフトバンクのSoftBank Air」などの回線と端末セットの商品と、端末のみでも販売している製品とに分かれます。格安SIMでホームルーターを使うなら、端末のみで販売されているタイプを探す必要があります。

ここからはホームルーターで格安SIMを使用するメリットについて解説します。金額面のメリットを感じる人が多いと思いますが、実際にどれほど安いのかについても具体例を提示してご案内いたします。

まず格安SIMを使用すると月額料金が安くなります。格安SIMというだけあって、回線の料金設定もとても安いです。ここでは、例として大容量データプランのある格安SIMと、ドコモのhome5Gとの料金を比較してみましょう。

※月額料金割引・容量増加キャンペーンなど除いた金額かつすべて税込価格です

このように、月間20〜30GBの容量で契約するなら、月3,000円程度の会社もあるため、格安SIMはとてもコストパフォーマンスがいいです。また、ほとんどの格安SIM会社において契約縛りがなく解約金がないのも魅力。お手軽かつシンプルに使えます。

SIMフリーのホームルーターは、端末も回線も自分で好きなものを選択できます。回線はもちろん安くしたい、端末もなるべく安めの物が欲しい…そんな自分の希望に合ったものが選べます。

ちなみに、ドコモやソフトバンクといったキャリア回線のホームルーターは機種が選べません。購入時も回線・端末セット販売のみで、端末自体も3万円〜7万円程度と高額です。その点、SIMフリーなら端末を中古でお安く手に入れて使用といった手も使えますよ。

次は格安SIMをホームルーターで使用する場合のデメリットについて解説します。金額の面ではメリットが大きいものの、実際の使用状況においてはどうでしょうか？ここでは通信速度についても具体例を提示して解説します。

端末とSIMカードが自由に選べるのがメリットと先ほど解説しましたが、そのままデメリットに感じられる場合もあります。SIMフリー端末の速度や各種スペックの調査に、SIMカードをどれにするかの選定。それに対しても、少しでもお得にしたいなら月額料金の比較の手間がかかります。

忙しい中で端末と回線の両方を調べるのはなかなか大変です。セットで揃うホームルーターの方が、契約するだけなので簡単な面は否めません。

ここまでSIMフリーホームルーターのメリットとデメリットについて確認してきました。次は、実際にホームルーターを探すときの注意点についてご解説します。

SIMフリーのホームルーターを探す時の注意点として、まずはそのホームルーターの「SIMカードのサイズ」を忘れず確認してください。現状発売中のSIMフリーホームルーターは、nanoSIMとMicroSIMが混在しています。このサイズは一致していなければ使用できません。

ちなみに、もしも格安SIMで大容量データ通信の契約をするなら、スマートフォンとSIMカードサイズを合わせておくと、スマートフォンに挿しなおして通信するといった手が使えます。「せっかく1回線契約を増やすなら有意義に使いたい…」とお考えなら、スマホでも使えるような拡張性を考えるのをおすすめします。

• POINT
  SIMフリーホームルーターにはnanoSIMとMicroSIMが混在！しっかり確認を

格安SIMを契約する際には、docomo・au・SoftBankのいずれかの回線を使用するという情報に加えて、「プラチナバンド」に対応しているかを確認してください。プラチナバンドとは3社に割り当てられている、700～900MHzの周波数帯で障害物に強い特性があります。

• プラチナバンドとは…
  docomo・au・SoftBankに割りあげられている周波数帯
  
  特徴①　電波の特性として曲がりやすく都市部や山間部でもつながりやすい
  特徴②　周波数帯が狭く速度が出にくい

《各社対応のバンド》

docomo　…Band19

au　…Band18、26　

SoftBank　…Band8

楽天　…現状なし、今後協議　

注意点として、この「バンド」は回線側・端末側とどちらも対応していなければ使用できません。例えば、ホームルーターをコンクリートの建物で、窓から遠い位置で使用する場合などに、プラチナバンドが生きてきます。

まずはホームルーターが本当にSIMフリーなのか、各キャリア・MVNO回線に対応しているかを確認してください。もともとSIMフリーとして売り出されている製品は各社SIMに対応していますが、SIMロックがかかっている端末・特定回線以外は動作未確認・保証外の端末も存在します。

またSIMフリーホームルーターは必ず、説明書にて対応バンドの一覧表があります。一緒に使用する格安SIMのバンドとホームルーターのバンドが一致しているか、必ず確認してください。

料金は月額料金のみで計算せずに、キャンペーンや端末代・その他にかかるレンタル料などすべて含めた上で計算してください。月額料金のみで計算した場合と2年間の総計がかなり変わってくる可能性があります。

ここでは一度、「50GBで2,728円」と月額料金がとても安いdonedone(BIGLOBEブランド)回線で、2年間の現実的なコストを計算してみます。

※価格はすべて税込です

このBIGLOBEのブランドであるdonedoneはキャンペーンなどはなく、SIMカード契約のみの非常にシンプルな回線です。2年間のコストは以下のようになります。

3,300＋（2,728×24）＋5,000　＝73,772円

24ヶ月で割ると、3,073円/月という結果に。このように月額料金以外を含めると、少しずつ金額が上がってくるため、実質料金を確認してください。

ホームルーターは工事不要でご自宅のコンセントにつなぐだけでインターネットが使用できます。手軽さが人気ですが、SIMフリー端末と格安SIMの組み合わせて使用する場合は、必ず設定が必要になります。

大抵の場合、スマートフォンでホームルーター本体の設定画面に入った上で、APN（アクセスポイント）設定が必要です。端末セットでなく別で用意する以上どうしても必要な設定になるため、難しいと思ったらセットで契約できるホームルーターをおすすめします。

まずは、使用したいSIMフリーのホームルーターを先に選びます。回線よりの先にホームルーターを選ぶ理由は、ホームルーターによってSIMサイズが違うため。先にSIMサイズを決定し、その後で対応サイズのSIMカードで回線を申し込む流れが一番スムーズです。

ホームルーターでのチェック箇所は、第一に4G/LTE対応にするか、5G対応にするか。後者の方が機種の選択肢が少なく高額になる傾向があります。可能であれば5G対応のホームルーターが望ましいですが、現状では機種も少なく5Gエリア自体も狭いため、4Gが現実的な選択肢です。

ここまで決めたら、以下のような詳細スペックを確認してください。

• 最大速度
• 同時接続台数
• 有線LAN接続に対応しているか

最大速度は150Mbpsもあれば格安SIM回線では十分です。また忘れがちなのか同時接続台数。最近はスマートホームの流れでWi-Fi接続する機器が増えています。ご家庭での使用状況を想定して確認してください。

ホームルーターが決まった後で、格安SIM会社と契約しましょう。この時に、ホームルーターに合わせたサイズのSIMカードを発行してください。

ちなみに、ホームルーターはどんな使い方をするのかによって、データ量の必要値が大きく変わります。もちろん、容量が多ければ多いほど使いやすいものの、100MBや容量無制限を求めると、格安SIMだからこそのお得感がなくなります。

使い方例として、どの程度の容量が必要になるか記載します。ご自身の使用状況と照らし合わせて想像してください。

格安SIMの契約ができてSIMカードが手元に届いたら、SIMカードをホームルーターへ差し込みます。この時に、差し込む向きが間違っていると奥まで刺さらないほか、破損の原因となるためよく確認してください。

ちなみに、SIMカードを破損させた場合は再発行が有料な場合がほとんどです。金額は3,300円程度で設定している会社が多いです。

SIMカードを差し込んだら、ホームルーター側の初期設定をします。ホームルーターの初期設定とは、SIMカードの通信を認証するために必要です。端末を起動させ、窓際など電波を受信しやすい位置で、端末の設定画面にアクセスしましょう。パソコンやスマートフォンからアクセス可能です。この時に、以下のような情報が必要になります。

• ログイン初期パスワード
• プロファイル
• APN（アクセスポイント）設定
• 認証ユーザーID
• 認証パスワード

上記情報が書かれた紙が必ず同梱されているため、その説明の通りに行ってください。最後にホームルーター経由でインターネットにアクセス可能か確認をして、初期設定は終わりです。

ホームルーターは本体のみでも販売されています。

• 元々回線セットではないSIMフリーのホームルーター
• 契約時SIMセットホームルーターの端末のみの中古販売

ほとんどがこのどちらかのパターンに当てはまります。価格は5,000〜20,000円程度です。中古販売品を検討する場合は、SIMロックがかかっていないか、使用したい格安SIMでの利用情報・口コミなどが存在するかをあらかじめチェックするのをおすすめします。

MVNO（格安SIM）の会社によっては端末とSIMのセット販売を行っている会社もあります。代表的な回線は以下の通りです。

IIJmio　Aterm MP02LN セット

データ通信SIM　20GB＋端末24回払いで月々2,077円

（20GBプラン1,950円＋端末127円/月）

イオンモバイル　Aterm HT100LN セット

データ通信SIM　20GB＋端末24回払いで月々2,462円

（20GBプラン1,738円＋端末724円/月）

mineo　FS040W クレードル付き セット

データ通信SIM　20GB＋端末24回払いで月々2,959円

（20GBプラン1,925円＋端末1,034円/月）

この中で、20GBのデータプラン自体の料金が一番安いのはイオンモバイルです。しかし、扱っている端末の種類・価格に差があるため、このように差額が生まれます。月額料金を優先するか、使用したい機種から探すかを明確にしておくと、回線会社を選びやすいですよ。

ホームルーターは基地局の電波を受信します。電波は特性上コンクリートに反射されてしまうため、なるべく窓際に置くのがおすすめです。もちろん、家の中心においても電波を受信できる可能性も高いですが、障害物に強いプラチナバンドにつながってしまうと、速度が出にくい傾向があります。

ちなみにWi-Fiの電波自体は実測距離で50m程度つながると言われています。可能であれば、なるべく窓際に設置して利用してください。

ここまで格安SIMでホームルーターを利用する方法について解説してきました。格安SIMを使用したいなら、SIMのプランの調査・端末側の選択と考えることが多いですが、しっかり下調べをすれば実質料金を抑えたかしこい使い方が出来ます。この記事で紹介したSIMフリーホームルーターは特におすすめですので、ぜひご一緒に検討してくださいね。