軽アイゼン・簡易アイゼンのおすすめ10選｜ワークマンやチェーンスパイクとの違いも

雪山登山やハイキングを安全に楽しむなら、軽アイゼンがおすすめです。軽アイゼンがあれば、緩やかな傾斜なら、標高1000〜1500mほどある登山が楽しめるんです。登りきったあとの達成感と景色は格別ですよ。写真に収めるのも楽しそうですね。

しかし、軽アイゼンにはメーカー・爪の本数や長さ・装着タイプ・サイズ調整できるかなど、種類が多く、どれを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。また登りたい山の高さによって、タイプも変わるので、使うシーンに合った商品を選ぶ必要があります。

そこで今回は、軽アイゼンのおすすめ人気10選を紹介します。あわせて、アイゼン・軽アイゼン・チェーンスパイクとの違いや、軽アイゼン装着時の歩き方・人気のモンベル・ワークマンの商品も紹介するので、最後までご覧ください。

アイゼンとは、氷の上や凍った雪の上を歩く際に使用する登山道具で、靴に取り付けて使用します。その中でも軽アイゼンは、比較的雪が少ない場所や夏の山の雪渓などの場所で多く使われます。軽アイゼンは靴底の柔らかいトレッキングシューズにも装着できるのが特徴です。

アイゼンには種類があり、それぞれ登る雪山によって使用タイプが異なります。チェーンスパイク・アイゼン・軽アイゼンがあるので、違いとシーン別の使い方について紹介します。

土踏まず部分のみ着用する「4本爪タイプ」は、コンパクトかつ軽量なので、持ち運びに便利です。雪が少ない山低登山・ハイク以外に、冬の一般道を歩くときにも滑らず安定するので、バッグなどに収納しておけば万が一の際に使えます。コンクリートを傷つけないように気をつけましょう。

4本爪タイプの軽アイゼンに比べ「6本爪タイプ」は、爪の本数が多く足裏を覆う面積が広いため、安定性があり、初心者や急な傾斜がある登山におすすめです。雪が薄く残った低登山・ハイク・夏山の雪渓歩行にも使用できます。

コンパクトで携帯性に優れた「ベルト式」は、さまざまな登山靴に装着できるのが魅力です。しかし、ソールがフラットだと軽アイゼンがフィットしないので、土踏まずが凹んでいるトレッキングブーツで使用しましょう。

装着に時間をかけたくない方や、登山時に着脱する機会が多い方には「ラチェット式」の軽アイゼンがおすすめです。ラチェット式はバンドをバックルに通して、バックル部を閉める・開くをくり返し、足幅に合わせてサイズ調整すればOKなので超簡単に装着できます。

6本爪の軽アイゼンには、横幅の調節が可能な場合が多いですが、サイズ調整ができないタイプもあります。あらかじめフリーサイズなのか、対応サイズが設定されているのかチェックしておくのが大切です。

対応サイズに合っていないものを選んでしまうと、安定した歩行ができず足元に負担がかかり、ぐらついて転倒してしまう可能性もあります。自分に合ったサイズの軽アイゼンを選んで、安全で快適な登山を楽しみましょう。

軽アイゼンは標高1000〜1500mほどの、低山で使用するのに適しているため、滑り止め効果を発揮するために登山をするなら最低でも、爪の長さは5mm以上のタイプを選びましょう。

軽アイゼンは、縦走やアイスクライミングに対応する、本格的な雪山登山向きの「クラムボン」とは機能が異なります。軽アイゼンには10本爪もあり、足の裏に8本・つま先に前爪が2つありますが、本格的な雪山登山には使用できないので気をつけましょう。

『エバニュー』は1950年に東京で誕生し、登山・アウトドアグッズを製造から販売までおこない、国内外に圧倒的なシェアを誇る人気メーカーです。またアウトドア用品では世界で初となる、チタン製コッヘルを開発したメーカーとしても知られています。

そんなエバニューの軽アイゼンは、4・6・10本爪と3種類あります。装着タイプは軽量でコンパクトなゴムバンド式から、ラチェット式・トレッキングブーツの幅が調節ができるものまで、幅広く取り扱われていておすすめです。

『モンベル』は、企画から製造・販売までこなす、総合アウトドアブランドです。職人が一つひとつアイテムを自社工場で製造しているため、かかる費用が抑えられ、リーズナブルな価格で購入できます。また、多くの登山家に愛されているほどコスパが高いのも特徴です。

モンベルでは、4・6・8・10本爪の軽アイゼンを取り扱っています。装着タイプはモンベル独自で開発した「ラチェットバックル」を採用したモデルや、ゴムバンド式・テープで留めるだけのコンパクトモデル・チェーンスパイクなどです。

アウトドアグッズやウェアが充実している『ワークマン』は、クオリティが高くリーズナブルな価格でアイテムをゲットできるのが魅力です。もともとは作業服や作業用品などを専門的に取り扱う店舗でしたが、そのノウハウを活かし、アウトドアで使える画期的なアイテムを販売しています。

ただワークマンで取り扱われている軽アイゼンとして話題に上る「高儀 EARTH MAN 斬丸 ガーデンスパイク 極」は「草取り作業・山菜採り」用のものであり、アウトドアでの使用を想定していません。信頼性・安全性を担保するためにも、アウトドア専門のブランドでの購入をおすすめします。

軽アイゼンは、4・6・8・10本爪の蹴り出し用（登はん用ではない）などメーカーによってさまざまありますが、冬山登山で使うなら最低でも6本爪は必要です。8・10本爪なら足の指先あたりから、踵付近までサイズが広く爪の本数も多いため、より安定した歩行が可能になります。

軽アイゼンなら、緩やかな傾斜で1000〜1500mほどの標高の登山が可能です。しかしリスクを防ぐためにも、いきなり高い山に挑戦するのではなく、低山から少しずつ経験を積んでいくのがおすすめです。

軽アイゼン装着時の歩き方のポイントは、レインパンツの足元に引っかかって転倒を防ぐために、少し足を開きながら、まっすぐ地に足をおいて歩くように心がけましょう。アイゼンの装着方法は以下の通りです。

1. アイゼンの裏側にある2つのネジを六角レンチで緩める
2. 登山靴の横幅に合わせて、かかととアイゼン部をぐっと挟み込んでネジを締める
3. バンドをバックルに通して開いて閉めてをくり返し、足幅に合わせてサイズ調整をして完了

軽アイゼンの爪は鋭く硬い素材なので、レインパンツの裾に引っかかって怪我や転倒をしないように、やや足を開いて歩行しましょう。靴底に雪が付く場合は、靴と軽アイゼンの隙間が開いているため、ラチェットバックル式の軽アイゼンを使い、隙間なくきつく締めるのがおすすめです。

標高の高い山は気候変化が起こりやすく、どんなトラブルが起こるかわからないので、アイゼンは必ず携帯しましょう。冬山ではアイゼンが命を救ってくれるアイテムといっても過言ではありません。命を守り安全に冬山登山をするために、使用後はメンテナンスをしましょう。

軽アイゼンを選ぶときは、自分の登りたい高さに合った、爪の本数・長さ・装着タイプを考慮して選ぶのが大切です。軽アイゼンを手に入れて雪山ハイキングを安全に楽しみましょう。