本多孝好のおすすめ小説12選｜deleやMISSINGなど人気作品を紹介！

「共感できる小説が読みたい」「小説を読んで気持ちのいい切なさを感じたい」なら本多孝好の小説がおすすめです。本多孝好の書く小説は、家族や恋人、友人など大切な人を大切にする気持ちを思い出させてくれます。

特に、映画化された小説『イエスタデイズ』や『at Home アットホーム』は、読めばラストは泣いてしまうと評判。いじめや死など重いテーマの作品も、本多孝好ならではの心地いいリズムと文体によって読みやすく仕上がっています。

この記事では、数ある本多孝好の小説の中からおすすめ12選を紹介します。人気作品の選び方や最新作の情報まで解説しますので最後までぜひチェックしてみてください。

本多孝好（ほんだたかよし）は、1971年生まれの東京都出身の小説家です。幼少期から読書が好きで、江戸川乱歩氏や村上春樹氏の小説をよく読んでいたそうです。大学は、慶応義塾大学法学部を卒業。同級生には同じく小説家の金城一紀氏がいます。

1994年に『眠りの海』で第16回小説推理新人賞を受賞し、小説家デビューしました。デビュー以降、「生と死」をキーワードにした作品を中心に執筆していましたが、最近では社会問題へ対峙したり、時代を反映させたような作風の小説を生み出しています。

こちらでは、本多孝好の小説の選び方を紹介します。たくさんの人気作品の中からお気に入りの小説を見つけてください。

映画やテレビドラマなど、メディア化された作品は話題性抜群。あまり小説を読む機会のない方でも読みやすい内容となっています。映像化されたシーンを想像して読む楽しみがあります。

『イエスタデイズ』は、本多孝好の短編集『FINE DAYS』に収録されている小説のうちのひとつです。余命わずかな父親から、昔の恋人を見つけて欲しいと頼まれた主人公が、スケッチブックを頼りに探していくストーリー。家族の繋がり、父親と息子のそれぞれが生き方を見つめなおしていく内容です。

2008年に映画化され、塚本高史さん・國村隼さん・原田夏希さんらがキャストを務め、「泣ける！」と話題になりました。

一見どこにでもあるような家庭の話と思いきや、実は、父は空き巣・母は結婚詐欺師・長男は偽造職人をしている驚きの家族の物語。巧妙に張り巡らされた伏線が、衝撃と感動のラストに繋がっていきます。

2015年に公開された映画は、竹野内豊さんが主演。松雪泰子さん、坂口健太郎さんらが送る珠玉の人間ドラマとなっています。

『dele』は、依頼人の死後に任意のデータを削除するミステリー小説です。データを削除する仕事を通じて、図らずとも依頼人の過去やさまざまな事情に触れていきます。

雇い主であり仕事に厳格な圭司と、人情に厚いスタッフの祐太郎のバディ物でキャラクターの魅力にハマる人も多い作品です。2018年にテレビドラマ化され、山田孝之さんと菅田将暉さんのW主演で話題となりました。

長編シリーズには、物語のその後や主人公とは別の視点でストーリーを楽しめる醍醐味があります。腰を据えて小説を読みたい時にトライしてみましょう。

病院でアルバイトをする大学生の主人公が、末期患者の最期の願いに寄り添う『moment』。死に直面した人がどんな行動をとるか、何を願うのかが丁寧に描かれ、自分の人生を振り返るきっかけとなるようなシリーズです。

シリーズが進むにつれ、主人公の幼馴染のその後や、過去の出来事が触れられていくため読む順番は、『MOMENT』『WILL』『MEMORY』の順がおすすめです。

岡田将生さん主演で映画化もされた『ストレイヤーズ・クロニクル』シリーズ。特殊能力を持って生まれた子供たちが、自分の宿命に抗い、未来を守るために戦う疾走感溢れる小説です。

本多孝好には珍しいSFものですが、リアリティのある設定や、キャラクターたちが死生観に触れるところに共通点があります。ACT-1、ACT-2、ACT-3の3つのシリーズで構成されています。

本多孝好の小説には、人気作品がたくさんあります。「正義とは何か」「大切な人を大切にできているか」など、読了後に自分に問いかけるような小説を読んでみるのはいかがですか。

いじめられっ子が主人公の『正義のミカタ I'm a loser』。大学入学を機に「正義の味方研究部」に入部してトラブルに立ち向かっていく青春小説です。「正義の味方」とは何かを考えながら、かっこいい自分でいようとする主人公の姿に勇気が湧きます。

若者の成長を応援したい、名言のある小説を読みたい方におすすめです。

横浜を舞台に「大切な人」の存在を描いた小説『君の隣に』。ひとりぼっちの少女と風俗店のオーナーを務める大学生の早瀬が紡ぐ切ないミステリーです。各章は、異なる主人公の目線で物語は構成されており、それぞれの想いや大切な「君」が描かれています。

点と点が線になるラストには、驚きと切なさが濃縮されていて、読み応えのある小説です。

何から読むか迷ったらデビュー作である『MISSING』を選びましょう。『眠りの海』『祈灯』『蝉の証』『瑠璃』『彼の棲む場所』の5編が収録された短編集。本多孝好の小説を初めて読む方でも読みやすい仕上がりです。

特に『眠りの海』は第16回小説推理新人賞を受賞した作品。夜の海辺で恋人との日々を想う哀愁が静かに描かれています。

本多孝好の小説の新刊は『アフター・サイレンス』です。2021年9月3日に発売された連作ミステリー。警察専門のカウンセラーが主人公となっていて、事件によって人生を狂わされた人々の想いに寄り添っていきます。本多孝好の真骨頂である、丁寧に紡ぐ心理描写や未来を拓こうとする強い想いが如実に発揮された一冊。ぜひ、チェックしてみてください。

【本多孝好の最新作】

• アフター・サイレンス（集英社）：2021-09-03
• チェーン・ポイズン <新装版>（講談社）：2021-01-15

本多孝好の小説を面白いと感じた方は、似ている作風の作品をトライしてみましょう。数ある小説の中でも、おすすめは伊藤たかみの本。落ち着いた世界観や、前向きにさせてくれるセリフが散りばめられているのでとても読みやすいです。

ミステリ要素の含まれているものが好きな方は『雪の華』、家族の繋がりを読みたい方には『ドライブイン蒲生』や『フラミンゴの家』が最適です。

心の機微や相手を想う気持ちを丁寧に描いた本多孝好の小説たち。気の弱い主人公、孤独な少女、情に厚い相棒など、等身大のキャラクターたちが読み手を温かく迎えいれてくれます。しっとりと優しい切なさを感じたい夜に、是非手に取ってみてください。

こちらの記事もあわせてご覧ください