VDSL方式とは｜「マンションタイプ」に騙されない！速くする方法も

一昔前から使われているインターネット回線に多いのがVDSLです。VDSLとは電話回線を使ったインターネット回線を指し、光回線が持つ速度を十分に発揮できません。家で動画やゲームを楽しみたい時に、ネットの速度が遅いとイライラするとの声はとても多いです。

インターネットが遅いのはVDSLが原因の可能性がとても高いです。そこで今回は、VDSLが使われている可能性が高い、フレッツのマンションタイプについての解説から、VDSLでも今できる対策などをお伝えします。

今の自分の回線がVDSLなのかをまずは知るところから始めましょう。そしてVDSLだった場合でも、できる対策を試して快適なネット環境を作りましょう。

フレッツ光が提供しているマンションタイプとは、光ファイバーの設備をすでに設置しているマンションに提供されるプランを指します。マンションンにフレッツ光の設備がない場合は、マンションであっても戸建てプランでの契約となります。

戸建てプランの契約をする場合には、マンションの大家さんまたは管理会社の許可が必要です。戸建てプランはマンションであっても1戸1戸に回線を引くので独立した回線となっています。

マンションタイプで契約金額が安い場合は、快適に使用できない可能性が高いです。マンションタイプでは2000円～5000円が相場ですが、契約戸数が多ければ多いほど金額が安くなります。同時に使う人数が増えると、その分速度が遅くなりますので、早さを重視する人は気を付けましょう。

一昔前に主流だったのがVDSLです。VDSLは電話回線を使っているため、最大速度が100Mbpsまでしか出ません。そのため、いくら最大速度が1Gbpsの光回線を契約しても、自分が使える速度は最大で100Mbpsとなってしまいます。

電柱から電話回線を使って各家に引き込むこのVDSLは、20年前くらいから同じインターネットを使っているなら、ほぼ使われていると思ってください。

光ファイバーを使った回線は、プロバイダが謳っている速度が出せる回線です。戸建てタイプなら、1回線を1戸で使うため速度が出せます。しかしマンションタイプが最大1Gbpsを住人の数で割るため、戸数が多いほど速度は遅くなります。

マンションで使えるインターネットの回線の中では最も早いのが光回線方式です。ただ、マンションごとに回線が決まっているため、自分だけ光ファイバーに変えるのは不可能です。

回線を指すだけで使えるLANはマンションについている無料インターネットに多く採用されています。広く使われているLAN回線ですが、回線の速度は遅めです。

無線ルーターを繋ぐのはNGといった規定がある場合が多く、使い勝手があまりよくないとの声もあります。マンションの規約を確認して、ルーター接続ができないのであればPCのデザリングやPCでインターネットを使ってください。

自分の家の回線がどれなのかを知りたい場合は、自宅の壁にある差込口をチェックしましょう。

• VDSL…電話回線と同じ差込口がついている
• 光配線…コンセントに光または光コンセントSCと記載あり
• LAV配線…LANケーブルと同じ形をしている

差込口を見ればわかりますが、自分で見てもわからない場合はNTTに問い合わせてみるのが一番です。NTTに問い合わせる時間がなければ、フレッツ光で住所検索をするとわかります。

VDSLが回線が遅くて使い物にならないというわけではありません。インターネット回線は、結局のところ同じ回線を何人で使うのかが重要。つまり戸数の多いマンションならピーク時間が遅く感じてしまいますが、戸数が少ないマンションなら十分な速度が出る可能性があります。

さまざまなレビュー記事がありますが、あくまでその人の体感に過ぎません。同じマンションの別の部屋の人が使った時には、感じ方が違うかもしれません。実際には、そのマンションでインターネットに接続してみないと何とも言えないのが現実です。

VDSL回線が遅くてストレスなら、大家さんに光回線への変更をお願いしてみてください。実際には、費用がかかる話なので住民の賛成が得られるかが問題です。そもそも大家さんがFPSのような速度を必要とする使い方をしない場合は、考えてくれない場合もあります。

なぜなら、インターネットを使わない住人からの賛同が得られにくいためです。ダメ元にはなりますが、光回線に変更できれば問題は解決します。

光回線は即日開通できません。そのため、使いたい日が決まっているのであれば、1か月程度の余裕をもって申し込みましょう。光回線は、申し込んだ後に工事日程を決めます。

工事が空いていればすぐにやってもらえますが、混み合っているとなかなか日程が取れない可能性があるためです。焦らなくてもいいように余裕をもって契約から工事までの日程を組んでください。

インターネットに対する法律が変わったので、現在契約期間に縛りがないポケットWi-Fiが増えています。そのためVDSLより速度が出るWi-Fiを光回線を契約するまでの繋ぎとして使うのもありです。

容量無制限で、契約期間に縛りがないものがおすすめです。ただし、端末代実質0円になっているものは、分割総統の割引がある可能性が高いため、条件をチェックしましょう。

今すぐインターネット回線を何とかしたいなら、ホームWi-Fiもおすすめです。光回線の工事には費用も時間もかかります。またマンションなら光回線の工事が許可されない可能性も。

今のホームWi-Fiなら実測で100Mbps以上は出るので、VDSLよりは早くなります。ただし、安定性は固定回線には勝てないので、回線の品質を気にしない人に限ります。

新規格として速度に期待が高まっているのが、IPv6です。IPv6はたしかにIPv4に比べると理論上速度は速くなります。

しかし、電話回線を使っている以上、出せる速さには限界があるのでVDSLを使っているなら、Wi-FiのIPv6を使うのがおすすめです。VDSLでも戸数が少ないマンションやアパートなら快適になる可能性があるため、自分の状況に合わせて検討しましょう。

今のところVDSL方式が終了したとの情報はありません。この噂が出た背景には、2021年ごろに光配線方式への変更をNTTが無料で募った時期がありました。この募集をきっかけにVDSLが終了するのでは？との噂が出ましたが、実際には終了はしません。

しかし、実質的にはVDSLは使われなくなっています。まだまだVDSL以外使えない物件がありますので、当面使われるはずです。

VDSL回線を使っていて、速度に不満があるなら対策を取りましょう。フレッツ光導入のマンションで、回線の変更が出来なくても必ずできることはあるので諦めずにインターネット回線を快適にしましょう。