10Gの光回線事業者の全7社を紹介！10Gの特徴・提供エリア・必要性も解説

オンラインゲーム用の回線を開設するなら、素早く通信を行える業者を選びたいところです。そんな方におすすめなのが、通信速度10Gbpsの光回線業者です。通信の遅延がほとんど発生しないため、処理落ちしやすいFPSゲームも快適に遊べます。

10Gbpsはとても速いイメージがありますが、現時点だと通常の光回線との体感的な速度差が意外と少ないです。10Gbpsの回線を取り扱っている業者は、NURO光以外にも何社か存在するので、業者選びで迷う方もいるはずです。

そこで今回は、10Gbpsの光回線の概要について詳しく解説した上で、各業者の特徴を紹介していきます。オンラインゲーム用の光回線を求めている方は、ぜひチェックしてみましょう。

最新のLAN規格である10GBASE-Tは、理論上は最大で10Gbpsの通信速度が出ます。しかし、ルーターの性能や接続方式によりボトルネックが生じるため、実回線速度は1～5Gbpsの間に収まる場合が多いです。エリアやルーターの制約が厳しいので、地域や接続環境によっては10Gbpsの回線を有効活用できない場合があります。

10Gbpsの光回線は独自回線なので提供エリアが狭く、一部地域では提供事業者が存在しない場合があります。ドコモ光は2023年7月31日にNTT西日本エリアのマンション向けプラン提供エリアを拡大予定です。

今回は、各業者の提供エリアを表を使って分かりやすくまとめています。高速回線に興味のある方は、それぞれの提供エリアを確認してみましょう。

提供エリア一覧表

戸建で一般的な光回線を契約する場合、月額5,000〜6,000円程度に収まる場合が多いです。10Gbpsの光回線を契約する場合は、高額な開通工事費がかかるため、月額6,500～8,000円程度と割高になります。

通常のプランと同様に、セット割等のキャンペーンは適用されるので、キャリアに合った業者を選ぶのがおすすめです。超高速スタートプログラム等の特定のキャンペーンを利用すると、月額料金が割引になる場合があります。

通常の光回線と10Gbpsの高速回線では、光ファイバー（Ethernet）ケーブルの規格が異なります。そのため、光コンセントがすでに開設された状態であっても、光ファイバーケーブルに関する追加工事を行わなければなりません。

回線業者によって工事費用が異なりますが、ドコモ光 10ギガでは2万円程度の追加工事料がかかります。一般的なフレッツの光回線で不満のない方は、よく検討してから乗り換えましょう。

インターネットを利用したひかり電話は、加入電話と同じように使えて利用料金も安いのが特徴です。NTTの高速回線であるフレッツ光クロスは、フレッツ光と互換性がないので、ひかり電話が使えなくなります。そのため、ドコモ光でひかり電話を使っている方は、電話の移転手続きが必要です。

アナログの加入電話に移れないと継続して利用できないため、ひかり電話しか使えない場合は番号を変えなければなりません。他の10G対応の光回線業者は独自回線を使っているので、移転手続きが必要なものの、確実に同じ番号を引き継げます。

10Gbpsに近い通信速度を出すためには、高性能なルーターを用意する必要があります。3万円程度の商品で少々高めの商品ですが、希望の回線速度をWi-Fiを利用したい方は導入するのがおすすめです。また同様にCAT6以上のLANケーブルも回線速度に影響する要素と言われています。

これらは契約するプロバイダ会社で月額500円程度でレンタルすることができるので、初期投資をなるべく抑えたい方にはレンタルのオプションがあるプロバイダを選びましょう。

5GHzの電波に対応したゲーミングルーターの中には、2.4Gbps以上の無線通信を行えるものが存在します。しかし、Wi-Fi6の上限速度である9.6Gbpsを出せる製品はなく、どんなに高性能なものでも4.8Gbpsまでしか出ません。通信速度の速さにこだわる方は、10Gbpsの有線LANポートが搭載されたものを選びましょう。

光回線の1Gbpsと10Gbpsとでは、音楽や動画などのダウンロード時間が大きく異なります。場合によっては何倍もの差が出てしまうため、より早い回線の10Gbpsのほうがおすすめです。下記に詳細を載せているので参考にしてください。

• 1枚5MBの写真の場合1Gは4秒・10Gは0.4秒
• 1曲10MBの音楽の場合1Gは8秒・10Gは0.8秒
• 1本1.8GBの動画の場合1Gは14秒・10Gは1.4秒

インターネットの安定性は通信速度とPing値の2つで決まり、転送速度が速くてPing値が小さいほど快適性が向上します。最も負荷の重いFPSゲームでも、通信速度が70Mbps以上で遅延が15ms以下であれば十分です。そのため、オンラインゲームを行う場合でも、1Gbpsの光回線があれば問題ありません。

同時に何台もの機器を接続すると、混線して通信速度が落ちる可能性があります。通信速度に余裕があれば混戦しても遅くならないので、同時接続台数が多ければ10Gbpsの回線の性能を活かせる場合があります。たくさんの社員を抱える法人や大家族の方は、10Gbpsの家庭用・法人用の回線プランの導入を検討してみましょう。

10Gプランはまだまだ導入されたばかりで、適用できる地域が狭いだけでなく、価格が割高なのがデメリットです。現時点では1Gbpsの回線との快適性の差はほとんどなく、損をしてしまう可能性が高いです。ただし、技術の進歩と普及範囲の拡大によりコスパが改善されていくので、長期的な視点で導入を検討してみましょう。

光回線の10Gプランは一般的なものより利用料金が高く、目新しさにつられて契約してしまうと後悔してしまう可能性があります。10Gプランの特徴と利用料金をしっかり理解して、長期的な視点で冷静に導入するようにしましょう。