松本洋子の漫画おすすめ6選｜ホラーな世界観！中古はある？『黒の迷宮』など

90年代に少女漫画雑誌『なかよし』を中心に活躍した漫画家の松本洋子。少女漫画らしい線の細いかわいらしさ・華やかさのある画風で、ミステリー・ホラージャンルを中心に数多くの作品を発表しています。オカルト要素の強いものから、人間こそが怖いと感じさせる本格サスペンスなども得意としています。

洋画のような世界観が楽しめる、外国を舞台にした短編『黒シリーズ』や、長期連載された生死の間の魂たちのオムニバス長編『闇は集う』、ミステリー作品として高い完成度の『すくらんぶる同盟』『殺意のメッセージ』など、根強い人気の高い作品揃いです。

今回の記事では、そんな松本洋子の漫画の種類や選び方をご紹介します。また、おすすめの松本洋子の漫画もご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

出身は長崎県西彼杵郡。4月4日生まれです。1974年に、第8回なかよし・少女フレンド新人まんが賞『ドアのむこうに』で佳作入賞を果たします。その翌年『キスはおあずけ』で漫画家として正式にデビューとなりました。

ホラー・ミステリーといった重厚なストーリーも大きな魅力です。少女漫画らしい細い線で描かれたかわいらしい画風と、緻密に書き込まれた背景の描写力の高さが評価されていて、物語への説得力の高さも魅力です。

松本洋子の漫画は、繊細な画面作りも大きな魅力です。ホラー・ミステリーなどの恐怖を感じさせる作品特有の館・森・崖などの舞台背景もきっちりと描きこまれていて、画面に説得力があり物語に没入して楽しめます。荒唐無稽なファンタジーホラー作品でも、それを感じさせない説得力のある画力があります。

ホラーに欠かせない恐怖表現や死体の描写も、グロさを強調しすぎずに恐怖を掻き立てるクオリティの高い作画が見事です。

ミステリーやホラーにおいて、キャラクターが物語の駒にならないためには、それぞれの登場人物が魅力的である点は重要です。松本洋子の作品では、それぞれのキャラクターの設定がしっかりと作りこまれていて、魅力的なものが多いのも特徴です。

主要人物だけではなく、憎まれ役についての背景も綿密に作りこまれています。微妙な人間関係の表現も巧みで、何気ないところでその人らしさを感じられるので、ついつい感情移入して読み進められます。

全7巻の作品です。かわいらしい絵柄に対して、シリアスで重い事件が多くなっています。ミステリーらしい推理やアクション要素はもちろん、オカルト・ホラー・ファンタジーといった要素まで込み込みの、なんでもありなミステリーコメディテイストの仕上がりになっています。 少女漫画テイストですが、ベタベタ感はない絶妙な関係もこの作品の楽しめるポイントとなっています。

1994年から連載された作品です。闇の中にポツンと浮かぶ扉の先に待っているのは、「番人」と名乗る奇妙な人物。部屋に集ったさまよえる魂ごとの物語が語られるといったオムニバス形式で、基本的に1話完結型なので読み進めやすいのもポイントです。松本洋子作品の中ではソフトにまとまっているので、ホラーが苦手な方にもおすすめです。

仲良く旅行に向かう道中で事故にあってしまった5人。車から降りた先の不気味なゴーストタウンで手にした新聞には、自分たちの中の4人が死亡したとの記事が書かれていました。この町から出られた1人だけが命が助かるといった絶望と希望の狭間であがく5人の中学生の物語です。コンパクトにまとまった短編で、最後まで読んで気持ちのいい恐怖感に包まれたい方にぴったりです。

赤川次郎原作のミステリー作品です。会社を経営する父を亡くした主人公・夕海子。父を亡くしたばかりの母の元に、いかにも財産を狙っている若い男が近づきます。14歳といった思春期真っただ中の少女の、幼さゆえの純粋さと残酷さが、見事に表現されています。余韻を残したラストは、読む人の心に印象深く残ります。

1982年に開始された『黒の輪舞』『黒の組曲』『黒の迷宮』のシリーズです。魔女や悪魔主義者といった、古き良き洋画のホラー作品らしい豪華さで、短編でありながら壮大な舞台・物語を 楽しめます。オカルト映画鑑賞好きである自身の持ち味を発揮したシリーズです。少女漫画らしい華のある画風と、確かな画力で表現されていた名作です。

松本洋子の漫画は、短編・長編含めて数多く出版されています。残念ながらすでに絶版になったものも多く、新品で購入するのは難しいものも多いのが現状です。そういったタイトルを探す場合は、ヤフオク・メルカリなどを活用して中古で購入するのもおすすめです。経年による劣化は多少ありますが、お手頃価格で名作を堪能できます。

今回はたくさんの種類がある中から、松本洋子の漫画の魅力・選び方を紹介しましたが、気になる作品は見つかったでしょうか。少女漫画らしさと確かな画力で恐怖を掻き立てる名作揃いです。この記事を参考にして、ぜひ自分の気に入る松本洋子の漫画を見つけてください。こちらもあわせてご覧ください。