北条司の漫画おすすめ10選｜高い画力で描かれるハードボイルドな物語

北条司は、「キャッツ・アイ」、「シティーハンター」、「エンジェル・ハート」といった人気作品を生み出した漫画家です。アニメ化・映画化されており、そのスタイリッシュな世界観や作風からか海外での人気も高い漫画家です。

北条司の作品は、美女とアクションが評価されがちですが、実はキャラクターの心の流れや、家族愛といった人間の内面を表現している所が最も作者が力を入れている点です。

この記事では、北条司の作品の特徴や、おすすめの作品をご紹介します。読み切りの短編集も優れた作品が多いのでご紹介します。ぜひ最後までご覧になって、お気に入りの北条司作品を見つけてください。

北条司は、1959年、福岡県小倉市生まれです。幼少期から絵を描くことが好きで、大学は、芸術学部デザイン学科に進みます。当時は、広告デザインを学んで映画関係の仕事に就くことを考えていたそうです。小説を読むことと映画を見ることが絵を書くことと同じくらい好きだったようです。

学生時代から賞金目当てで漫画の投稿をしており、週刊少年ジャンプの手塚賞に準入選を果たします。これを機に大学在学中にデビューを果たします。

初の連載作である「キャッツ・アイ」が大ヒットし、アニメ化される程の成功を収めます。その後に連載された「シティーハンター」も大ヒットし、人気漫画家として認知されるようになりました。漫画やイラストに対してはとても高い評価を得ています。

北条司の作品は、美女やかっこいいアクションシーンだけではなく、心温まるヒューマンドラマが一番の魅力です。作者自身も少年誌に連載することを意識した結果、アクションシーンを豊富に取り入れているが、「アクション作家のつもりはない」と語っています。

どの作品にも通して言えるのが、登場人物達の心の揺らぎや愛情表現をとても大切にしている点です。

北条司作品の人気の秘密の一つに、登場する魅力的な美女たちの存在があります。どの作品にも作者の描く特徴を持ったきれいな女達が登場します。少年誌に登場する美女の話をする際、北条司作品の美女を外すのは難しいです。

その美女達の顔はどこか似ている特徴を持っています、作者自身も読者が持っているイメージを壊さないようにデザインしていると発言しています。

北条司の作品の厚みを持たせている物の一つに登場人物達のさりげないかっこよさがあります。2枚目や3枚目のキャラクターであっても、相手に対してのさりげないやさしさや配慮が随所に登場します。また、日常のなにげない喜びや感動にスポットを当てることも得意で、心が休まるエピソードが多いです。

作者自身が作品の中で一番描きたいのはこの部分なのだろうと、読者にも伝わってきます。

北条司作品は、多くの代表作がアニメ化されています。アニメ化された各作品の特徴はとてもスタイリッシュに作られている点が挙げられます。「キャッツ・アイ」や「シティーハンター」などのアニメのオープニング曲やエンディング曲は大ヒットしていますし、映像もその時代のセンスの良さが伺える内容です。

北条司作品は海外でも人気があります。特に「シティーハンター」は、フランスで大人気であり、連載が終了して約28年経過していますが、2019年に実写映画が公開されています。

1981年から1984年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載された、作者の初連載作品であり、出世作です。アニメ化に加え、1997年には実写映画化もされました。コミックの累計発行部数は1800万部を突破しています。海外でも人気があり、特にフランスでの評価が高いようです。

予告状を送り美術品を狙う怪盗・キャッツ・アイはレオタードを着た美人3姉妹です。それを捕まえようとする真面目で熱血な刑事と、キャッツ・アイのメンバーの一人である、来生瞳との恋愛も織り交ぜながら話が進んでいきます。

1985年から1991年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載された、作者の人気を不動のものとした大ヒット作品です。4度のアニメ化と3度のTVスペシャルが放送され、アニメ映画として4本が公開されています。コミックの累計発行部数は5000万部を突破しています。海外でも人気があり、フランスでは2019年に実写映画化されました。

東京・新宿で殺し・ボディーガード・探偵等を請け負うスイーパー「シティーハンター」冴羽獠の活躍を描くハードボイルドコメディです。普段は3枚目キャラで美女を追いかけまわす主人公ですが、スイーパーとしての腕は超一流であり、お金だけのためには決して信念を曲げない強さを持っています。

1996年から2000年にかけて「MANGAオールマン」で連載されました。家庭愛に飢えている青年が主人公で、その彼を引き取った性別逆転夫婦家庭を描いたホームコメディです。

作者の作品の大きなテーマである「家族愛」を描いており、当時としてはまだまだ議論が少なかったトランスジェンダー要素も取り入れています。「キャッツ・アイ」、「シティーハンター」で人気だったアクション要素を本作では取り入れていない点も特徴です。

2001年から2010年にかけて「週刊コミックバンチ」で連載され、2010年から2017年にかけて「月間コミックゼノン」で2ndシーズンが連載されました。コミックのシリーズ累計発行部数は約2500万部を突破しています。

作者のヒット作である「シティーハンター」を家族愛をテーマとしてリメイクし、同作のパラレルワールドとして描かれています。

ある組織の凄腕暗殺者である主人公は、自分の仕事の罪の重さに苛まれて自殺してしまいます。組織は、強奪したドナー心臓を移植して蘇らせます。その心臓は「シティーハンター」冴羽獠の最愛のパートナーだった槇村香の心臓でした。槇村香の心臓を移植された主人公は、無意識の内に冴羽獠と出会っていきます。

北条司の新作は2022年現在、残念ながら現在公式には発表されていません。しかし、劇場版「シティーハンター」の新作の制作が決定されています。

新作映画の冴羽獠役は今まで通り、声優の神谷明が務める予定で、エンディングテーマは、やはりTM NETWORKの「Get Wild」に決定しています。期待を裏切らない作品になること間違い無しです。

ここまで北条司の漫画の特徴とおすすめの作品をご紹介しました。北条司作品は読んだ後にとても心が温まるストーリーが多いです。男性はもちろん女性も楽しめますので、ぜひお気に入りの作品を見つけてください。また下記の記事も参考にしてみてください！