車田正美の漫画おすすめ10選｜車田さんはどんな人？聖闘士星矢や最新作も紹介！

車田正美は、『リングにかけろ』や、『聖闘士星矢』といった数々の有名作品を生み出した漫画家です。友情・兄弟愛・仁義をベースに展開する熱血ストーリーが特徴で、登場する必殺技や武器なども当時の少年たちの心を掴んで、一時代を築きました。

車田正美は、2022年現在も漫画を執筆中ですが、作者の有名なヒット作は1970～1990年代のものが多いため、実際に漫画作品を読んだことのない方も多いかと思います。

そこでこの記事では、車田正美の漫画作品を選ぶポイントと、おすすめの作品をご紹介します。ぜひ最後までご覧いただいて、車田正美作品を読んでみてください。

車田正美は、1953年、東京都生まれです。若い頃はかなりやんちゃな存在だったらしく、その後、本宮ひろ志の漫画『男一匹ガキ大将』の影響を受けて漫画家を志します。1976年に「少年ジャンプ」に連載された『リングにかけろ』が大ヒットし、人気漫画家の仲間入りを果たしました。その後も、『風魔の小次郎』『聖闘士星矢』と大ヒット作を出し続けました。

作者自身は、「オレは漫画家には向いてない」と長年に渡って言い続けており、自身のことを「漫画家」ではなく「漫画屋」と称していたことも有名です。「漫画家」は手塚治虫のような存在を指す言葉であり、自分はそのレベルではないという意味で、漫画家という職業に対しての硬派な考え方が表れています。

車田正美の作品のベースとなっているのが、友情・兄弟愛・仁義・根性です。　どの作品においても基本的にこの部分が大事にされています。また、ストーリーは熱血ストーリーであり、次々に強い敵が表れ、繰り出す必殺技もどんどん強力になっていくのが特徴です。

車田正美の漫画は、少年漫画であるため、主要キャラクターはほとんどが男です。車田の代表作の一つである『聖闘士星矢』では、いろいろなタイプの美形キャラが登場するため、男性向けの熱血ストーリーであるにもかかわらず、女性ファンの獲得にも成功しました。

それぞれの車田正美作品に登場するメインキャラクターは、作画が似ており、美形キャラが多いです。

車田正美作品は、多くの必殺技を生み出したことでも有名です。ボクシング漫画である『リングにかけろ』では、主要キャラクター達がそれぞれ超人的な決め技を持っており、ブームを作りました。「ブーメランテリオス」や、「ギャラクティカマグナム」はボクサーのフックやストレートの発展型です。

代表作『聖闘士星矢』にもこの特徴は引き継がれ、過酷な訓練によって心・技・体を鍛えられたキャラクター達が、超常的な必殺技を繰り出します。

代表作「聖闘士星矢」では、登場キャラクター達が星座をモチーフにした「聖衣(クロス)」と呼ばれるプロテクターを身に着けます。このアイデアがヒットし、漫画作品としてのヒットだけでなく、アニメ化や関連商品の大ヒットにつながります。

『聖闘士星矢』がヒットした結果、その後、何等かのプロテクター(鎧)を身に着けたキャラクター達が戦う類似の作品が世の中に多く登場することになります。

車田正美の作品の特徴に、派手でかっこいい戦闘描写があります。その中でも有名なのが、「車田飛び」、「車田落ち」と呼ばれる表現です。

「車田飛び」は、必殺技を受けた相手が、真上に近い角度でのけ反った状態で吹き飛ばされる状態を描き、「車田落ち」は、必殺技を受けた相手が、頭を下にして真下に落ち、顔面から地面に叩きつけられる状態を描きます。迫力と独創性があり、他の漫画家が真似してしまうと、すぐに真似だと言われてしまう程の特徴があります。

貧しい家庭に育った主人公 高嶺竜児が、プロボクサーだった亡き父の遺志を継ぎ、姉の教えを受けながら世界チャンピオンを目指すスポ根物です。物語中盤から超人的な力を持つボクサー同士のバトル漫画へ変わっていきます。

この路線変更が功を奏し、週刊少年ジャンプの売り上げを大きく伸ばす代表作となります。ボクサーの必殺技や、迫力のある特徴的な作画など、この後の漫画にも大きな影響を与えています。連載が終了してから、約23年後の2004年にアニメ化もされています。

本作は、現代に生き残っていた忍びの闘いを描いたバトル漫画です。主人公たちは学ランを着た学生で、10本の木刀(聖剣)をそれぞれ所持しており、この聖剣を巡って夜叉一族との闘いが描かれます。

超能力者が登場したり、車田作品の特徴である必殺技を繰り出したりと少年漫画の王道路線であり、車田作品の中でも人気が高いです。OVA(オリジナル ビデオ アニメ)や実写ドラマ化もされました。

車田正美の最大のヒット作が『聖闘士星矢』です。星座をイメージした「聖衣(クロス)」と呼ばれるプロテクターを身にまとった主人公達が強敵達と戦う物語です。ギリシャ神話をモチーフにしているため、主人公達はアテナの戦士であり、敵はポセイドンやハーデスが率いる戦士達です。

本作は漫画としても大ヒットとなりましたが、後を追うように放映されたアニメも大ヒットし、フィギュア玩具やゲーム化など多方面で大きな成功を収めました。　

また、海外でも大変人気があり、日本漫画の中でも有名な作品の一つです。

本作は、当時創刊されたばかりの少年エースの看板タイトルとして掲載されました。主人公が機械皇国にさらわれた兄を救うため、機械の獣B'Tエックスと共に戦う物語です。

他の作品と同様に少年漫画の王道をいくストーリーです。本作では機械の獣B’Tエックスとバディ(相棒)となって戦う点が作者の他作品と違う印象を与えます。

1996年にはテレビアニメ化もされており、海外でも高い人気となりました。

本作は、2022年2月に月刊チャンピオンREDに掲載された車田正美の最新作です。19ページの読み切りで、作者が長い間暖めていた作品です。クリスマスイブの夜、鐘の鳴らぬ古びた教会がある町で、とあるカップルが1人の男と出会うところから物語は始まります。

ここまで車田正美の漫画の特徴と、おすすめの作品をご紹介しました。どの作品も少年漫画の王道をいくストーリーで楽しませてくれます。時代に影響を与えた作品も多くあり、この機会にぜひ車田正美作品に触れてみましょう。