井伏鱒二さんの小説おすすめ6選｜太宰治と師弟関係！？代表作『山椒魚』『黒い雨』など

名作を読んでみたいけれど、どの作品が適しているかわからない、と迷った経験はありませんか。井伏鱒二さんの小説は『山椒魚』・『黒い雨』といった有名な作品が多く、小学生から大人まで無理なく読め進められるのが魅力です。

井伏鱒二さんの小説を選ぶ際には、自分に合ったフォント・文字の大きさで印刷された文庫本かどうかや、作品の種類をチェックするのが大切になります。長編はハードルが高い、といった人も、短編集や詩集であれば手軽に挑戦できるのがポイントです。

こちらの記事では、井伏鱒二さんにまつわるエピソードや小説の選び方について説明します。名言で知られている有名な作品『山椒魚』の簡単なあらすじについても紹介するので、心に残る作品を読んでみたい人はぜひ参考にしてみてください。

井伏鱒二さんには、画家志望から作家になり翻訳も手掛けているといった経歴があります。1923年に発表した『幽閉』は、1929年に改訂されて『山椒魚』として文芸都市誌に掲載されました。

井伏鱒二さんは作家としてだけでなく『ドリトル先生』シリーズを翻訳した人としても有名です。于武陵の『勧酒』の翻訳時に用いられた、「さよならだけが人生だ」の表現は名訳として知られています。

井伏鱒二さんと太宰治さんは師弟関係で、太宰治さんが『山椒魚』に感銘を受けて手紙を送り、「もしも会ってくれないと死んでしまう」と伝えた出来事から交友が始まったのが特徴的です。太宰治さんの実家から後見人になってほしいと頼まれた出来事もあり、入院の説得を行ったエピソードもあります。

井伏鱒二さんの小説は、新潮文庫のほかに岩波少年文庫・中公文庫などからも出版されています。出版社によって表紙のデザインやフォントの大きさなどが違うため、自分が気に入った見た目の本を選んだり、スムーズに読めるフォントが印刷された本をチョイスしたりするのがおすすめです。

短編集や詩集など作品の種類で選ぶのもおすすめです。井伏鱒二さんの小説は、以下の4つのジャンルに分類できます。

• 歴史もの：『さざなみ軍記　ジョン万次郎漂流記』・『黒い雨』
• 恋愛もの：『駅前旅館』
• 短編小説：『山椒魚』・『本日休診』
• 詩集：『厄除け詩集』

また検閲を意識しながら占領されている町について記された『花の町』は、真実をぼかした書き方が特徴的です。

名言で有名な小説をチェックすれば、心に残る表現を見つけられるのが魅力です。具体的には、以下のようなフレーズが名言として知られています。

• 『山椒魚』：「ああ寒いほど独りぼっちだ！」・「ただ不幸にその心をかきむしられる者のみが、自分自身はブリキの切屑だなどと考えてみる。」
• 『黒い雨』：「今、もし、向うの山に虹が出たら奇蹟が起る。白い虹でなくて、五彩の虹が出たら矢須子の病気が治るんだ」

井伏鱒二さんならではの心に響くフレーズを堪能したい人は、名作から読み進めるのもおすすめです。

井伏鱒二さんの小説を読んで明治から昭和の時代に想いを馳せましょう。井伏鱒二さんの小説は、種類や文庫の出版社・代表作などをチェックして選ぶのがおすすめです。教科書にも載っている名作を読んで、子どもから大人まで楽しめる作風を満喫しましょう。